電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

淡々と過ごす

2005年12月08日 21時34分19秒 | Weblog
昔はできなかったのに年を取ってできるようになったことの一つに、「淡々と過ごす」ことができるようになったことが挙げられる。
たとえば、世間はクリスマスだといえば、恋人と夜空を見上げたり一緒にワインの封を切ったり、といったシチュエーションを想像していじけて(?)いた時代があった。だが、今考えると、そんないじける暇があるのだったらそのぶん自分が楽しめばいいのに、と思う。
たとえば、クリスマスだからディケンズを読もうとか、まだ聞いたことのないバッハの大作「クリスマス・オラトリオ」を少しずつ聞こうとか、ビーフシチューの作り方をこの際マスターしようとか、そんなようなことだ。

ときどき、もし若い頃に戻れたら、という空想をすることがある。私の場合はきまって「うかうかと浮ついた時間を過ごさず、一つか二つのことに集中していれば」と考えてしまう。恋愛の高揚も失恋の痛手も知り、転職転勤も一通り経験し、結婚して郷里にUターンし2人の祖父母を見送り、子育てももうじき一段落しそうなときに思うことは、淡々と暮らして生きたいということ。それと、あまり欲張らず、一つか二つのことを丁寧に長く取り組み、このブログの表紙のようにまいど変わりばえしなくとも、長く続けていきたいと思う。

たぶん、こういうのを「オヤジの説教」というのだろうな。どうもスミマセン。通勤の音楽、ここ数日はコレルリの「合奏協奏曲集」を聞いております。クリスマス協奏曲がお目当てで、まだ曲のあらましを覚えるまでには至っておりませんが、厳粛な中にも楽しさが感じられます。
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