(都内の風景)
(21268.73、.N225Nikkei Index、-822.45)
10月25日、日本株が下げ止まらない。グローバル景気の減速懸念を背景に企業業績への不安が強まっており、バリュエーション面に注目した買いが入りにくい状況だ。都内で撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
① ""日本株の年内下値めど、2万1000円割れ付近か:識者はこうみる""
トップニュース 2018年10月25日 / 18:54 / 1時間前更新
[東京 25日 ロイター] - 日本株が下げ止まらない。グローバル景気の減速懸念を背景に企業業績への不安が強まっており、バリュエーション面に注目した買いが入りにくい状況だ。
下値めどをめぐって見方が分かれているが、市場関係者からは、過去の株価急落時と比較し、日経平均.N225で2万1000円を下回れば、いったんの底入れ感が出てくるとの声が相対的に多い。※ ただ、来年にかけて第2弾の株安局面が訪れれば、2万円割れも視野に入りそうだ。
※ 午後に書いた凡太郎と同じ予想です。従って、21,000円割れは、下落途中の通過点と
考えます。ただ、条件は安倍政権のPKOの動向です。
② 市場関係者の見方は、以下の通り。
●2万1000円割れでリバウンド、米長期金利3%割れなら急反発も
<三菱UFJ国際投信 チーフストラテジスト 石金淳氏>
日経平均で2万1000円割れは、かなりの確率で自律反発のポイントになるだろう。2017年の夏前に付けた高値が、2万0300円付近。15年高値が2万0900円付近となっており、足元の株価はこれらの価格帯に接近しつつある状況だ。一気に下落するというよりは、いったん下げ止まり、反発してから再び2万0500円─2万1000円の価格帯に向かうイメージだ。
TOPIX.TOPXは今年9月から上昇し、一時的に5月の高値を上回ったが、年初来高値には届かなかった。この後の崩れ方は大きい。200日移動平均線の1750ポイント台あたりが、高値めどになってしまった印象だ。
昨年9月以降の上げ波動のスタート地点が、1590ポイント台。今年1─3月の調整時はそこまでは行かなかったが、まずはここが節となるだろう。もし、そこで下げ止まった場合、レンジが1600─1750ポイントに切り下がると想定される。
米金利の上昇は、株式市場にはどこかのタイミングでネガティブな影響をもたらす。10年米長期金利は10月に一時3.2%を超えたが、一方で、CRB指数.TRCCRBは下落しており、商品市場はピークを打った印象がある。
インフレ面での金利上昇圧力は、弱まってくる可能性もある。米長期金利は3%を一時的に割るかもしれない。そうなった場合は、株価はかなり戻すとみているが、再び高値を付けるのは厳しいだろう。
日経平均の年内予想レンジ:2万1000円─2万3000円
●中期的な上昇相場終了、2万0760円は強いサポート
<SMBC日興証券 チーフテクニカルアナリスト 吉野豊氏>
前日の米国株市場で、ナスダック総合.IXICは終値で7150ポイントを割り込んだ。2009年を起点にした上昇相場の中で最も大きな下げは15年高値から16年安値にかけての950ポイント幅だったが、今回、8月高値からの下落はその幅を上回り、リーマン・ショック以降で最大の下げとなった。ナスダックは中期的に天井を打ったみていいだろう。
一方、TOPIXの流れも変わった。10月に付けた高値は1月高値を超えられず二番天井となり、さらに今回の下げで3月安値を割り込んでしまった。より多くの銘柄で構成されているTOPIXが、右肩下がりの基調に変わってきており、日本株も中期的な上昇相場はピークアウトしたとみられる。
基本的に調整局面は半年以上、長ければ来年後半あたりまで続くとみている。日経平均は今年1月高値から3月までの下げが3500円幅で、今回10月高値から3500円下げたところが2万0760円近辺となる。新高値をつけた後の最初の下げ幅は、通常、前回の下げ幅の中に収まってくるため、当面は2万0760円が強いサポートになるだろう。
景気はそれほど落ち込んでおらず、これまでの上昇の余熱もあるので短期的にリバウンドする可能性もある。きょうの終値が7月安値(2万1546円99銭)を下回らなければ、年内に2万3000円近辺まで戻りを試すかもしれない。
●底打ちに時間、弱い企業決算相次ぎ買い入れにくい
<アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパン取締役 寺尾和之氏>
欧米の半導体企業の決算が良くない。弱さのみられる決算発表がまだ始まった段階なので、底打ちのタイミングが見えにくい状況だ。ファンダメンタルズの観点から、株価がボトムアウトするにはまだ時間がかかるだろう。
需要サイドのほか、原材料コストが上昇している。この両面の影響が企業業績に現れるようになった。業績の着地点が芳しくない企業が相次いでいる。今後の先行きにも不透明感が結構ある。株安が進んだといっても、買いを入れにくい。
一方、今の市場の警戒感は、行き過ぎている面もある。貿易戦争についてもやや悲観的な見方も支配的となってきた。貿易戦争を巡る緊張が少し和らぐ方向に進めば、反発する形となるだろう。ただ米中間選挙を受けた市場の動向も注視しなければならない局面だ。
日経平均の年内予想レンジ:2万0000円─2万3000円
●年末2万2000円予想、グローバルの景況感悪化を警戒
<みずほ証券 シニアテクニカルアナリスト 三浦豊氏>
日経平均は3月につけた年初来安値が下値として意識されやすく、今は2万1000円あたりがいったんの安値となりそうだ。そこから11月末にかけて2万1500─2万2500円を中心にしたレンジで推移。
うまくいけば2万3000円近辺までの戻りもあり得るだろう。ただ、12月に入ったところから、グローバルの景況感の悪化を背景に再度売られる展開となり、年末2万2000円付近での着地を予想している。
米国の経済指標に悪いものはそれほど出てきていないものの、これから時間を追うごとに出てくるだろうという警戒感がある。トランプ米大統領の中国に対する強硬姿勢は米中間選挙が終われば軟化するとの見方もあって株価は持ち直すだろうが、対中強硬姿勢は弱まることはなく、12月に入って楽観的な見方は間違いだったと気づくだろう。
米政府が中距離核戦力(INF)廃棄条約を破棄する動きも警戒される。米国とロシア、米国と中国よる新たな冷戦が始まる可能性がある。12月から来年2月にかけて第2弾の大きな下げとなり、日経平均は2万円割れとなる恐れもある。
日経平均の年内予想レンジ:2万1000円─2万3000円
ロイターニュース 株式マーケットチーム 編集:田巻一彦
※ これだけ綺麗に表現するならば、"百花繚乱"のごとく予想と根拠が出ていますが、
結論が見えて来る2019年1月に成否の評価をするのが楽しみです。(凡太郎の予想
も含めて!)