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① ""地球から65億キロの天体に米の無人探査機が接近 過去最も遠い""
2019年1月2日 16時51分
NASA=アメリカ航空宇宙局は、無人探査機「ニューホライズンズ」が地球から65億キロ離れた天体に接近したと発表しました。これまでで最も遠い天体に近づいたことになり、NASAは宇宙探査の歴史を塗り替えたとしています。
13年前に打ち上げられたNASAの探査機「ニューホライズンズ」は太陽系の外側に向かって飛行を続け、これまでに冥王星に近づいて観測するなどしてきました。
NASAは1日、ニューホライズンズが太陽系の外縁部にある岩のような天体「ウルティマ・トゥーレ」に接近したと発表しました。
この天体は地球からの距離がおよそ65億キロと、探査機が近づいた中ではこれまでで最も遠く、NASAは宇宙探査の歴史を塗り替えたとしています。
探査機は天体からおよそ3500キロまで近づいて通過し、この際撮影した粗い画像を分析すると、天体の大きさは長さ35キロ、幅15キロほどで、ひょうたんのような形をしているということです。
またひょうたんを横に倒したような状態で、中心の細くなっている部分を軸に回転していることが分かるとしています。
太陽系の外縁部には、46億年前、太陽系が形成された当初の特徴を残す小惑星や岩や氷の天体が無数にあると考えられていて、今後、探査機から届く高精細な画像やデータを分析することで太陽系の成り立ちに迫る成果が得られるのではないかと期待されています。
② ニューホライズンズ、wikipedia
ニュー・ホライズンズ (New Horizons) はアメリカ航空宇宙局 (NASA) が2006年に打ち上げた、人類初の冥王星を含む太陽系外縁天体[注 1]の探査を行う無人探査機である。
(冥王星に向かうニュー・ホライズンズ(想像図))
(ニュー・ホライズンズが768,000kmの距離から撮影した冥王星(2015年7月13日撮影))
☀ 概要[編集]
打ち上げ費用は、ロケット製造費、施設利用費、装置開発経費及びミッション全体の人件費を含み、約7億ドル(日本円で約800億円)である。ジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所 (APL)(英語版)のミッションチームが管制を行っている。
本体の質量は465kg(推進剤77kg含む)。本体を軽量にして、生じた余裕は速度の向上に充てられた。発射後9時間で月軌道(地球から約38万km)を通過し、13ヵ月後に木星をスイングバイした。月軌道および木星までの所要期間は史上最短である。
太陽から遠く太陽電池を使えないため、原子力電池を搭載している。また、冥王星軌道からの通信速度は僅か800bps弱となるため、64Gbit(8GB)相当のフラッシュメモリを搭載し、冥王星探査で取得したデータはメモリに蓄積して、数ヶ月かけて地球へ送り届ける。
ミッション用機器の他に、星条旗、公募した43万人の名前が記録されたCD-ROM、史上初の民間宇宙船スペースシップワンの機体の一部だったカーボンファイバーの破片、冥王星を発見したクライド・トンボーの遺灰が搭載された。遺灰の搭載については打上げ後に公表された。また、2014年には、「New Horizons Message Initiative」が結成された。人類からエイリアンへ向けたデジタル・メッセージを公募して、すべての任務完了後のニュー・ホライズンズに送信する計画である[1]。
当初、打ち上げは2006年1月12日(日本時間)の予定だったが、ロケット本体の点検や天候不順などで再三延期された[注 2]。
この探査機の打上げ機のアトラスVは、初段に固体ロケットブースターのAJ-60Aを5基付けた、同機によって実施された打ち上げとしては最大の構成である「551」によるものの最初の1例となった[注 3]。
打ち上げ直後の対地球速度は毎時3万6千マイル(約16km/s)を越え、歴代の探査機の中で最高速度である[2]。前述のような多数のブースターと軽いペイロードのために、第2段のセントールすら最終速度は第二宇宙速度となり小惑星帯に遠日点を持つ人工惑星となり、最終段である第3段のスター48ロケットモーターは探査機を分離した後は徐々に離れつつも、やはり冥王星軌道の外側へ飛んでいく。
冥王星軌道を通過後のニュー・ホライズンズにより、さらにエッジワース・カイパーベルト内の別の太陽系外縁天体を探査することが計画されている。目標となる天体は、日本のすばる望遠鏡も参加して打ち上げ後も捜索が行われ[3]、複数の候補が挙げられた。2015年8月28日に、観測候補として2014 MU69が選ばれたことが発表された[4]。