じじい日記

日々の雑感と戯言を綴っております

南会津とその他の温泉

2020-10-04 11:08:58 | 旅と感想
10月2日金曜日、家を出た午前8時半ごろは快晴でありました。

東北自動車道に乗り白河中央インターまで行くのであります。
そこから南会津方面に向かい、目指したのは「木賊温泉」であります。

東北自動車道 福島辺り 正面は吾妻連峰

木賊温泉の公衆浴場は野湯でして24時間解放された混浴の露天風呂であります。
料金というのは無く、施設維持の協力金として200円入れてくださいとお願いが書かれていました。


本当の岩風呂 湯船は2つありました

源泉が土嚢の下から湧いていました

川沿いの温泉なんですが平成30年の台風で屋根や脱衣場などの施設が流されたらしく今は河原の岩に彫られた湯船があるだけで施設と呼べるものは無いのであります。

しかも、今年も四月の大雨で川が増水し湯船が土砂で埋まり六月に掘って仮復旧したのだそうであります。
なんと申しましょうか、此の手の施設は有志の方々の活動で維持されていることが多いわけですが、タオルを一本持ってふらりと訪れては能書きなど垂れる自分は少し恥ずかしい気持ちになります。

単純硫黄泉・自噴と言うことの他の情報はわかりません。
しかし、野趣に富んだ岩風呂に能書きや蘊蓄は無用でありまして、まずは黙って湯に浸かれ、でありましよう。

そんなわけで誠に静かな山の出湯を堪能し、少し移動すると広瀬の湯があるので立ち寄りました。

山の中にぽつんと建っておりました

10年前には無かったと思う券売機


自分が入った時刻のお湯はぬるめでした

広瀬の湯の供用時刻は、土日が午後3時からで平日は午後四時からとなっております。
が、その理由は加温が必要なのでそれ以外はお湯がぬるいのでは入れませんと言う事のようであります。

しかし、但し書きで、その時間帯以外でも温度を見て自己責任で入るのは差し支えないと書かれてもいるわけです。

自分は熱くてもぬるくても平気なので湯加減も水に入ったんですが、ややぬるめのお湯は気持ち良かったであります。

あれです・・・こんな良い湯を貸し切り状態で浸かれるなんてのは上に超有名な岩風呂があるからだと思うんであります。
岩風呂では5名の方と行きあいましたが広瀬の湯には誰も来ませんでした。

ちなみに広瀬の湯の脱衣場は外観から思うよりも結構広く、とても綺麗な水洗トイレもありました。

と、言う事で広瀬の湯には思いの外ゆっくりと浸かり、次に目指したのが「湯の花温泉」の共同浴場であります。

広瀬の湯から下って行くとすぐに花湯への曲がり角に案内板がありまして、唐沢峠を越えたら湯の花温泉であります。

湯端の湯

とても熱いお湯でした

此の温泉は断り書きのとても多い温泉であります。
基本的に気の弱い人は入れない感じのあれこれが色々と書かれているのであります。

まず、お約束の第一番目として、入浴券を買い求めなくてはならないんですが、ちょっと見た感じではどこで売っているのか判りにくいのであります。

で、そのほかにも訪問者を脅かしたいのかと言う感じのあれこれが書かれているんですが、恐らくその理由は過去に訪れた心無い入浴者が酷い事をしたのが原因かと思うのであります。

しかし、自分は何度か訪れた経験から、温泉券を近くの店で買い求め、さっさと入浴したのでありました。

この時、関東ナンバーの車の若者が2名、ごにょごにょと相談しつつも「ただいま清掃中」の看板を見て入浴を断念して行ったわけであります。
掃除して居たのは村人専用の湯船でして男女別の風呂があるのでした。

さて、源泉掛け流しで、この時は湯温調整がされて居ないので檄熱の湯でありました。
私の勘では湯温は46〜47度で私の入れる限界の48度に迫って居たと思うのであります。
で、水道から水も出ますがぬるくなるのを待つほど暇では無いし手を入れた感じからは入れないことは無いと踏んだ自分は、掛け湯の後金弾を握りしめつつ、うぅーっと低く唸りながら湯に沈んだのでありました。

檄熱の湯は堪能する暇もなく身体を攻めてくるわけで湯に浸かって居た時間は恐らく2分程度ありましょう。
しかし、これもまたこの手の公共の湯の醍醐味でありまして、入浴料は今時格安の200円ですからなんの文句もないのであります。

と、言うことで首から下は真っ赤の茹で蛸で汗が噴き出す始末であります。

窓全開で車を走らせた時の爽快感は格別でして、あの激熱の湯の楽しみはこれだったのかと納得しつつ、次なる「山口温泉きらら289」に向かったのであります。

で、途中で前沢地区の古民家集落に立ち寄ったのは既にUPした話であります。

左の建物が食道と温泉など 右はトイレ

きらら289は道の駅でして、山口温泉というのは併設されたここ一軒のようであります。

本日のお宿はこの道の駅なので塩梅の良いところに車を駐め、寝床の支度をし、晩飯など食べ終えた6時半ごろに温泉に行ったのでありました。

さすがに鄙びた共同浴場では無いので料金は700円でありますが、そうなると普通の温泉的設備が一通り揃うわけでして、シャンプーや石鹸も常備でありました。

で、ガイドブックでは午後9時までの営業なんですがコロナの影響で午後7時に閉館とのことで入れる時間は30分となったのであります。
しかし、30分もあれば十分でして、ナトリウム・塩化物泉という深いところから動力で汲みあげる湯にありがちな泉質を堪能した次第であります。

と、いうことで、10月2日は終わりであります。

開けて翌日10月3日は昨日の晴天から打って変わった曇天でして気分的に冴えない朝になりました。

まず、今日は予定が無いのであります。
目指して来た木賊温泉後の計画は立てて居なかったのでありますが1つだけ心当たりがありました。

それは「撮り鉄気分を味わう」でして、只見線の鉄橋を通過する列車を撮影しに行くことでありました。

いや、これはkusakabe-dcさんのブログで情報を得たものでモノマネであります・・・が、取り敢えず行って見た次第であります。

が、撮り鉄と虚空蔵尊参拝と合わせ別口になります。

と、いうことで次の温泉はと思案した結果、暫く訪れて居なかった岳温泉の共同浴場を目指すことにして会津坂下から磐越自動車道に乗ったのでありました。

が、せっかくここまで来たのだから喜多方ラーメンを食べていこうと思い立ち会津若松から喜多方に向かった次第であります。

で、予定していた超有名店の伴内は11時過ぎには長蛇の客待ち列で諦め、近くのラーメン屋で食べたんですがそれでも十分美味かったのであります。

さて、喜多方まで来てしまうと岳温泉は気持ち的にやたら遠く感じるのであります。
いや、高速でずーっと行けるので時間的には大したことは無いのですが喜多方から一山越すと山形県の米沢でして、そこはもう完璧に自分の守備範囲でして気持ちはそっちへ向いてしまうのでありました。

で、思いついたのが「小野川温泉で饅頭を買おう」であります。

と、いうことで、国道121号線、通称米沢街道に入ったのでありました。

温泉話とは外れますが「蔵の街喜多方」を通りすがりに味わいたければバイパス的な新しい121号を通らずに旧道に回ることをお勧めします。
なんとなく古い町並みを抜けて行くので面白味があります・・・かな?






小野川温泉 滝湯

1時間も走ったら小野川温泉に到着でありまして、温泉街に入る手前に滝湯がありまして私ゃ驚きました。

いや、以前も滝湯ってなの風呂はありましたがそれは粗末と言って良いほどに古い建物だったのであります。

まぁ、建物の様子からしてここに移転して新築されたものと思いますが、多分私の推測は当たりだと思います。

券売機で250円の券を買います

いや、以前は街の中の商店で入浴券を買ったんですが今は券売機になったんでありますね。

源泉掛け流し 適温 快適

いや、軽く濁った湯はいかにも温泉でしてほのかな硫黄臭と相まってとても良い感じであります。

で、ここのお湯は湯の花が多く湯に入って湯をかき混ぜると沈殿して居たものが舞うわけであります。
それがまた温泉気分をさらに盛り上げるものでして、ここのお湯は自分の中の一級品であります。

さて、温泉は好きですが長湯は嫌いな私は10分も入ったら入浴はおしまいなのであります。

そして次に向かったのは温泉街のど真ん中に位置する「尼湯」でありました。

小野川温泉のシンボル的存在か?

いや「尼湯」は以前来た時と同じでしてそのままでありました。
しかし、ここも券売機が設置されでおり進化しているのであります。

おっと、このお湯の第一発見者は小野小町なのだと街の宣伝文句には歌われているのでありますが、何分にも1200年も前の事らしいので真偽のほどはわかりません。

で、お湯は「滝湯」と同じようなのですが大きく違う点は湯の温度であります。
湯船に温度計が設置してあるのですが自分が入った時は45度でしてやや熱目の風呂であります。

で、先客が一人湯船の前にデーンと座って居たので風呂の写真は撮れず、なのでジャボンと入りうーん熱いと一言唸って上がった次第であります。

さて、この温泉にはもう一つ「小町の湯」という露天風呂があるのですが曇り空の塩梅がなんとなく肌寒く露天風呂という雰囲気では無かったのであります。

さらに熱目の湯で湯あたりでもしたのかなんか身体が怠いのであります。

と、いう事で、大好きな温泉まんじゅうを買って帰ろうと、饅頭屋に向かったのであります。

  黒糖の茶饅頭しか売ってません

いや、饅頭屋だから饅頭しか売って居ないというのがいかにも潔くて私ゃ大好きなのであります。
昔風の茶饅頭ですが甘すぎない上品な感じが私の言うところの由緒正しい「馬糞饅頭」なのであります。
ちなみに10個で1000円と価格は普通であります。

と、いう事で、この後は米沢から高速に乗り福島経由で家まで一気に帰った次第であります。


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南会津へ行って来た

2020-10-03 18:59:54 | 旅と感想
たった一泊2日なんですが目的が「木賊温泉に入る」だったので他にこれと言って回りたい所も無く、その他の部分が決まらないままに出かけた旅でありました。

例によってチビ黒(軽ワゴン車)での車中泊でして、旅とは名ばかりの貧乏旅行であります。

さて、10月2日金曜日、ほぼ快晴の空の下午前8時半に我が家を出まして、東北自動車道に乗った次第であります。

で、今回はネクスコ東日本のドラ割南東北周遊二日間を申し込んであるので此の方面の高速は4600円で二日間乗り放題なのであります。

なので金に糸目をつける必要が無く、一番近道となる白河経由にしたわけであります。
ちなみに白河中央までで3200円ほどかかったのであと1400円乗れば元が取れる算段であります・・・が、これが後ほど悩みのタネとなるのであります。

で、高速を降りたら国道289号線で会津下郷まで行きまして国道121号に乗り換えるのであります。
そして、たぶん下郷町で買い物をしないと後々痛い目を見ると踏んだので大手スーパーのベニマルに立ち寄り、アメリカンビーフのステーキ肉とマグロづくしのお寿司とその他の飲食物を買い求め、ついでに無料の氷をたくさん仕込んだのでありました。

ちなみにお買い物の代金がは2770円と高額になったのはステーキ肉やお寿司のせいでは無く、酒類が少し多かったからなのであります。

で、121号はそのまま行くと日光方面になるので、また289号に乗り換えるんですが、国道401号との交差点の少し手前に今夜の宿に予定している「道の駅きらら289」が有るのであります。

で、401号から国道352号に入り、尾瀬や落人伝説で有名な檜枝岐方向に向かうと木賊温泉に行けるのであります。

で、昼飯はスーパーで弁当を買っていたので景色の良いパーキングに車を停めて食べ、軽く休息などして木賊温泉に着いたのが午後1時半頃でありました。

いや、木賊温泉とその他の温泉の話は「温泉編」に纏めたいと思いますので、温泉以後の先に行きたいと思います。

さて、木賊温泉は噂に違わぬ良い風呂でありましたが、なんぼ良い風呂でも大概は20分もあれば入れてしまうのでさっさと上って次を目指した次第であります。

次に目指したのは「廣瀬の湯」でありました。
しかし、これも温泉編にまとめるので次に行くわけですが、行く先は「湯の花温泉」なのでここに話は書かないのであります。

と、言うことで、湯の花温泉を後にして国道352号線に出て少し走ると、1つ前の記事で書いた「前沢集落」に出交して軽く立ち寄った次第であります。

で、ここまでの走行距離が350キロにもなると言うのに燃料計は未だ真ん中を指しているのであります・・・これは良い燃費であります!!!

いや、高速を忍の一字で走行し、平均燃費をリッター13キロ程度で切り抜けたのが功を奏したと思うのであります。
これなら明日会津若松近辺に入るまで給油しなくても行けるかも、であります。

いやいや、会津の奥地は石油タンクの有る海からとても遠いのでガソリンには輸送費が乗っていると思うのであります。
なので我が町ではレギュラーがリッター125円が相場なのに対して此の地方は145円なのであります。

まっ、ケチ臭いことを言うなと言われればそーなんですが心理的なものが大きいわけでして、満タンにして600円ほどの違いに神経を使っていたのであります。

と、言うことで、どこを走っても周囲は山の南会津の夕暮れは早いわけであります。
前沢集落観光の後は、目指せ「きらら289」であります。

まっ、道の駅での車中泊などしたことの無い方が多いと思うので注釈として少し書きますが駐車スペース的に一等地を取ろうと思ったら午後四時頃には入って物色しないとダメなのであります。

まず、一番端っこの角地が最上なんですけれども、他には、道路からなるべく離れたところを取らないと一晩中道ゆく車の音と、入り口近くなら出入りの車の音とライトの光に悩まされるのであります。
また、意外な盲点としては街灯の差し込み角度なんかもありまして、完全遮光のできる車以外は意外と差し込む光に気を使うのであります。

ちなみに自分の車はほぼ遮光されているので注意するのは音の方であります。

道の駅 きらら289 入り口

0.06μSv 流石に福島県であります

ステーキ・サラダ・お寿司・イカリング

いや、一番良い席を取りまして、いつものように車の後ろに椅子とテーブルを出し夕食を楽しんだ次第であります。

が、今写真を見て少し驚いたんですが、排水溝の上で飯を食べていたようであります・・・。
いや、結構寒いのにどーりで蚊が多いと思ったら・・・。

コンパネを敷いて有るので寝床は平らです

と、言うことで、アメリカンビーフというのを疑心暗鬼で食べて見たんですが、250グラムで600円とお手軽なのに筋張っていることも無く、十分なものでありました。

月と火星が綺麗でしたが

あれです・・・昨晩見損なった満月を遅ればせながら南会津の高原で見た次第であります。
序でに火星まで良く見えたんですが此の時点でもう天気的には良く無い雲が出始めていまして明日の曇天が約束された感じでありました。

で、10年も前のガイドブックを当てに旅するのもナニなんですが、その本によると道の駅に併設の温泉は9時まで、となっていたのであります。

で、自分が夕食を食べている時間だと随分混んでいたので少し様子を見ていたのであります。

が、6時半頃、温泉に来ていた風な車は随分と減り、これなら行けるかと思い出掛けたわけであります。
いや、ここの駐車場は広くて自分の駐めたところから温泉の入り口までは120メートルくらいあるのであります。

で、温泉受付に行くとマスク美人のおねぇさんが「閉館は19時ですがよろしいですか」と聞くではありませんか・・・「へっ?9時閉館と思って来たのに、コロナすか」と尋ねると「そーでやんす」と申し訳なさそうに言うのでありました。

まっ、30分あれば十分なので700円をお支払いして入浴させていただいた次第であります・・・が、温泉のことは別口へ。

いや、寝ようとした9時過ぎ、隣に泊まりの車が来たようでしてガサゴソ始めたわけであります。

なんと申しましょうか、3つ分空けてあったのが敗因といえばそーなんですが、他の車は入って来ずに中央とかに駐めたのに・・・朝になって見たら私よりはるかに年配のご夫婦でして、根性太いし夜中に何度もトイレに起きてドアの開け閉めで煩いし、最後に逆転で負けた試合でありました。

焼きおにぎり・味噌汁・コーヒーの朝食

いや、まっ、なんだかんだと煩い夜でしたがそれなりに寝たようで朝は5時半に起きました。

まぁ、隣の年寄り夫婦が5時半から動き出したんで否応無しに起きたというのが真相なんですけれども・・・。

さて、此の道の駅には大きな欠点がありまして、男子トイレの「大」が1つしか無いのであります。

こんだけの駐車スペースに対して一個とは・・・此の近在の人はそれで間に合うのか?
いやいや、道の駅は遠方から来るわけだからそー言うことでは無いでしょう・・・と、朝は用心していちはやく個室を確保した次第であります。

で、結構な長っ尻の自分はゆっくりしたかったんですけれども、どーも外から唯ならぬ雰囲気が伝わって来るのであります。

そんなわけで事は成就していないんですけれども、公共施設ゆえに譲り合いは必要と扉をあけてビックリであります・・・なんとぉ〜既に5人も列んでいるではありませんか。

いや、早めに端折って出て良かったわぁ・・・と、胸を撫で下ろすとともに、一歩出遅れていたら危なかったな、であります。

と、まぁ、私の勘違いと言いますか、南会津ってのは関東からの方が近いわけでして、車中泊は、同じ東北と言えども青森や秋田と比べてとんでも無く多いのであります。
なので朝の混みようも尋常では無いところに「大」は一個って、無理がありますけど、まっ、いいでしょう。

さて、一夜明けたら鈍曇り・・・朝方はポツポツと雨粒が落ちて来る場面もありました。
なので気持ちの方は既に帰宅方向に向かっている次第であります。

しかし、一箇所、どーしても押さえて起きたい所がありまして、取り敢えずスマホナビに従って国道401号を柳津方面に走ったのでありました。

で、国道401号は「さかい」と言う集落から昭和村までとても狭い山道になるんですが、その狭い山道には北関東の車がたくさん入っているのでありました。

いや、昨夜のガサゴソ夫婦の出で立ちが「山仕事」の人なわけであります。
何をやってる人たちだろうと訝しく思ったのですが此の山道で謎は解けたのであります。

北関東の、それもどー言うわけか目立ったのは「つくば」ナンバーの車なんですが、皆さんはキノコ採りに来ているのでありました。
どーなんですかね、つくばの方には高い山は無いのでキノコが採れないんでありましょうか? 

昭和村で国道400号に出て252号に入り道の駅「尾瀬街道みしま宿」を目指したのであります。

いや、ここはいつも拝読させてもらっているブログから情報を得まして只見線の鉄橋を通過する電車を撮るためにやって来たのでありました。

なんと申しましても撮り鉄方面では相当有名らしいんですが私ゃ写真は好きですが鉄分はあまり得意では無いと申しますか、撮ったことが無かったのであります。
が、近くを通るなら一度は此の目で見たいと思ったので立ち寄った次第であります。

さて、その結果は「撮り鉄になれなかった私」(仮題)に書こうと思いますので今は出ません。

と、まぁ、そんなわけでもう少し行くと会津坂下に出てしまうわけで、そーすると自然な流れとしては帰り足になてしまうのであります。
が、まだ時間は有るし・・・そーだ、柳津虚空蔵尊に参ってみよう、で虚空蔵尊をゆるりと参拝したんですが、それは「撮り鉄になれなかった私」の写真と合わせようと思うので後になります。

で、国道252を会津坂下まで走り磐越自動車道に入ったわけであります。
が、此の時点でガソリンのメーターは後2メモリ・・・行き先はすぐ近くの喜多方なのでまずガス欠って事はないだろうと踏んだわけであります。

さて、喜多方へ回ったわけは全国区で有名な伴内の喜多方ラーメンを食べようと思ったからであります。
が、結果から申し述べると、午前11時15分に到着したら既に長蛇の列でして、こりゃダメだと諦め近くの喜多方ラーメン屋に入ったのでありました。

「たんぽぽ」とても美味しかった

チャーシューメン1000円 旨い!!!

いや、5年ぶりくらいの喜多方ラーメンは期待を裏切らない味でありました。
が、私に言わせると激戦地の喜多方で店を出しているのでどこで食べても普通以上に美味しいと思うんでありますが、まっ、有名店好きの人は並んで食べてください、と。

で、ラーメン屋の近くにまさかと思うほど安いガソリンを見つけていたので満タン給油したところ入ったのは28.7リットル=平均燃費14.3キロでありました・・・山道の上り下りを繰り返したのに凄い!!!と我ながら驚きました。

さて、此の時点では次の行き先は岳温泉の共同浴場だったのであります。
その理由は・・・高速料金の高いところへ行きたいから、であります。
そーしないと定額制を払った意味が薄いわけでして、貧乏性はどーにもならないのであります。

が、喜多方まで来てしまった事と、天気がずーっと鈍曇りで思わしく無く冴えないのでさっさと帰りたい気持ちになったのであります。

と、なると喜多方からは米沢に抜けて福島経由の方が速いんであります。
しかし、本日は土曜日・・・ETC割引に土日割が入ったら米沢からはたったの1200円であります。

どーすっかなぁ〜と思案していた時に閃いたのが「そーだ小野川で饅頭を買おう」でありました。

と、言う事で、喜多方から大峠を超えて米沢方面に下り「小野川温泉」に行ったのでありました。

が、小野川温泉の話は別口になりますのでここには出ないのであります。

と、言う事で、小野川温泉で熱い風呂に浸かり温泉まんじゅうを買い、米沢から高速に乗り福島に出て東北道をのんびり走って我が家着がちょうど3時でありました。

これにて車中泊一泊2日の貧乏旅行は終わりであります。

走行距離・・・630キロ
ガソリン・・・44.1リットル 平均14.28Km 
使用総額・・・13.844円(土産・風呂代・飲食費・ガソリン代)

 ああー楽しかった!!!

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戦い済んで陽は落ちて

2020-10-03 16:21:34 | 旅と感想
いや、何も戦ってはいないんですが今しがた窓から夕日が見えたものですからつい口から出任せしてしまいました。

戦い済んで・・・なんですけれども、戦ってはいなかったんですが、一泊2日で南会津の温泉めぐりなどしていまして、それが終わって家にいると言うことで、心境としては「戦い済んで」に近いものがあるわけです。

いや、先月の下北から津軽半島に比べたら距離的にも半分程度と、言ってみれば「近場」であります。

で、近場で浴びた温泉の数もたった7つなので時間に余裕があり、なので普段はしない有料施設などに入り込んでも来たのであります。

それの第一弾が「南会津町前沢 重要伝統的建造物群保存地区」でありました。

いや、早い話が昔の茅葺き屋根の民家が残った集落、と言うことなんですが、けっこう見飽きない物でありました。

水車の回る粉挽き小屋

粉挽きの バッタリ小屋(復元)

あれです・・・今夜の宿の道の駅に向かって国道352号線を走っていたら「前沢の曲り家」なんて看板が目に入ったわけであります。

私ゃ岩手県は遠野市の「南部曲り家」が大好きでして、言ってみれば「曲り家フェチ」なのであります。
と、言うか古民家が好きなんであります。
なので時間的にもまだ余裕だし、と言うことで立ち寄った次第であります。

茅葺き屋根の家は現存10軒とか

自分の生家の記憶と被る風景

と、言うことで集落の中を散策したわけであります。

いや、国道から橋を渡って川の向こうが集落でして、今は立派なコンクリの橋ですが、昔は吊り橋とかで馬車が渡っていたんだろうな、なんてことを思わせる風情は皆無でありました。

しかし、橋を渡って集落に入るやいなや「ごっとん」と木を打ち付ける重い音がして水車小屋とゴットン小屋が目に入ったのであります。

ちようど西日の時刻でして、柔らかな斜光に照らされた水車小屋の姿で私の気持ちは粉々になったのでありました。

入場料は300円なんですが水車小屋を見てゴットンの音を聞いただけで私ゃ満足でありました。

で、水車小屋の脇の土手を上っていきますと「曲家資料館」があり、古い農機具などが展示され、小柄なジイ様がいらっしゃって曲家や集落のあれこれを説明してくれるのであります。

いや、説明してくれたジイ様との話は楽しいものでありました。
じい様の話はもはや説明と言うよりは昔語りでして、昭和の30年から40年頃の此の集落はこーであった、と言うと、そーですか、私の方はこんな風でしたよ、なんてことで盛り上がったのであります。

なんと申しましょうか、展示されている古い農機具なんてのは懐かしいけれども大したものでは無いのですが、囲炉裏の煤で黒光りする太い一本物の梁や大黒柱に唸ってしまった次第であります。

そして、燻り煤けた匂いがなんとも懐かしく、寝小便の布団を囲炉裏で乾かした記憶がこっそりと蘇ったのでありました。

と、言うことで前沢集落編はお仕舞いでありまして、今夜の宿の道の駅「きらら289へ続くのでありました。




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下北と津軽の旅 その3

2020-09-12 11:11:24 | 旅と感想
二泊三日で下北と津軽の旅をやってみました。
今回はそれの三日目で、津軽半島から十三湖と百沢温泉であります。

九月十日・・・津軽半島今別の鋳釜崎キャンプ場の朝は霧雨でありました。

昨夜の雷雨は凄まじい勢いで鉄板の薄い自分の車の屋根に雨粒が刺さるんじゃ無いかと思うほどでありました。

一昨年泊まった時には陸奥湾で操業するイカ釣り船の灯火が眩しいほど見えたんですがこの夜は静かでありました。

あれ、見たかったんだがなぁ〜と思いつつ、一昨年の夜に訪ねてきたキャンプ場の近所の爺さんのことを思い出しました。

一昨年も時折小雨の降る夜でしたが、晩飯を食べ終えイカ釣り船の漁火を眺めつつ一杯やっていると近所の爺さんが現れあれこれと話をして行ったのでした。
爺さんはここにキャンパーが泊ったら必ず顔を出すのだと言って、昔のイカ漁が盛んだった頃の話などを織り交ぜ語ってくれたのでありました。

で、今回もあの爺さんに会えることを楽しみにしていたのでしたがいつ迄経っても現れませんでした。
キャンプ場からは爺さんの家が見えて明かりが灯っていましたが訪ねて行く理由も見当たらず行くのはやめました。

小雨の朝はなんと無く気が重く動き出しても緩慢でありました。

コーヒーとソーセージパンとヨーグルトの朝食を食べました。
フライパンで温めたソーセージパンをかじりながら、またおにぎりを買いそびれた理由を考えていました。

いや、くずぐずして要る理由は天気が悪いのもアレなんですが行く先が明確に決まらないのが原因であります。

なんとなれば、コロナの影響は辺鄙な観光地ほど強く受けていて小さな観光施設や温泉は閉まっていたり営業形態が変化していたりで無駄足になる懸念があるわけです。

さて、ここから一番近くの観光地といえば竜飛岬なんですが悪天候の竜飛岬は車から降りるのが憚られる強風が吹くし、横殴りの雨を見ても楽しく無いので敬遠した次第であります。

で、行く先に決めたのが十三湖でありました。
いや、十三湖に温泉は無いのでありますがしじみ汁を味わいたいと思い行く事にしたわけであります。

Googleナビによると十三湖に行く道は二つ出たわけであります。
しかし一つは竜飛岬経由なので気乗りがしないし、別ルートとの比較で距離的には2倍は走るように見えるのであります。

で、選択したのは県道285号線で小泊に抜ける道でありました。
いや、この時点で気がつかなくてはならない失敗を犯していたわけですが、それは後の祭りであります。

なんとなれば、竜飛岬経由で2倍の距離に見える国道339号線と県道286号線での小泊までの時間に違いが無いのであります。
と、いう事は、距離が短くて時間がかかる県道286号線の道は推して知るべしなのであります。

それでは県道という名の酷道286号線を綴りたいと思います。

県道286号の起点は三厩の駅前

太宰治の津軽では海岸線にへばりつく三厩の集落を「鶏小屋」と書いていたと思うのだが、今はその面影は無い・・・と、思うが定かでは無い。

と、いう事で県道286号に入ろうとして図らずも三厩駅前を通ったのはうれしかったが、ここで見た看板も自分を間違った道へ誘った元凶だったのだ。

県道286号がしっかり記されていた

いや、国道339号と県道286号が同じ色で記され、しかも道には名前までついているのでなんの躊躇いも無く先に進んだのだったが・・・。

入り口にはゲートがあり不穏な雰囲気が

三厩駅から走って五分ほどで鉄のゲートに出交した。
あいやぁ、この手の道は大概登るほどに悪くなるのは必定と思う気持ちと戻る無駄を嫌う自分が葛藤した。

注意して走行しろだとぉ〜、何を今更と、恐らく普通の観光客は来ないであろう道と対面し、行って見たい衝動は抑え難く林道に進んだ。

踏み固められた砂利道 悪くは無い

これは林道である・・・作業に使われていれば維持されて要るだろうがそうで無ければ突然通行不可になっていたりして戻る事になるが、取り敢えず目の前の道は悪路ではなかった。

どんな山道も峠は明るい

30分も登ったところで明るくなり峠に出た。
そして外ヶ浜町から中泊町の管轄に入ったのだが、ここからが林道のハイライトだった。

今別町に入った途端道の様相が変わった

自分はバイクで林道を走破するのを趣味にしているのでこの手の道に対する読みは鋭いと自負している。
中泊の標識を見てすぐ、その勘が「この先危険」と警告を発した。

まず、雨が流れて掘った轍は下に行くほど酷くなるのが常で自分の車の車高で乗り越えられない溝が出てこない事を祈った。

そして、轍の間の草丈も車の底に当たる以上に伸びいてこの道をゆく車が少ないことを物語っていた。

青森ヒバの実験林の表示が

外ヶ浜側からの林道は比較的車が通っていたのは林業用の林道として利用されているからだと実験林の表示を見て思った。
中泊側からは仕事で登る車がないので荒れているのも宜なるかななのだ。

立ち入りはご遠慮下さいですって

山深い林道の途中で見つけた看板を見て私は笑って良いのか怒るべきか判断しか寝ていた。
これが冗談で無ければ設置した人はバカなんですか、という話になる。

峠を越え道は下りになり外ヶ浜側よりも傾斜が急で、危惧したように雨が流れた道は掘られ走り難くなっていた。
しかし荒れた林道というほどでは無く、普通の車では軽く躊躇う程度の砂利道だったのは幸いだった。

登りが時速30キロで下りは20キロ程度だった。
ナビが示す残り距離は中々減らずこの道を選んだ事を後悔していたが、ここまで来たら戻る選択はもはや無く一刻も早く抜けたかった。

小泊ダムに出て舗装路に乗る

29Kmを1時間で走って小泊ダムで舗装路に出た。
これがバイクだったら楽しい林道走行だったが軽ワゴンのチビクロでは不安だらけの走行だった。
結果的にはなんの問題もなく走り抜け、小さくても四駆のチビクロの意外な走破性能を垣間見て少しうれしかったが二度と走りたくはない。

国道339号線に出て十三湖に向かったわけですが普通の国道ってのは走りやすいもんだとしみじみ思いました・・・まっ、これからシジミを食べに行くんでアレなんですが。

と、いう事で手に汗握りつつもなんとか抜けた国道を五所川原市の十三湖に向けて雨の国道を快調に走った次第であります。

十三湖 中の島への木製の橋

雨の平日の朝という事で十三湖のシジミ屋も閑散としていましたが、シジミ汁ありますの看板を見つけ滑り込んだ次第であります。

十三湖名物の中の島へ渡る木製の橋は非関係者は徒歩でしか渡れませんがキャンプ場の利用者は車で渡れるのだそうであります・・・が、結構怖そうでした。

いや、時折雨足も強くなり湖畔の散策なんて心境でも無いわけでして一切の観光気分を捨てしじみ汁の堪能に全力を傾けたのであります。

味噌汁では無いのであります

まっ、一杯200円でしたか? 土産のシジミの佃煮二つと合わせて1200円だったのでよく分かりませんけれども、昆布の出汁が薄っすらと感じられるしじみ汁は美味いものでありました。
十三湖のしじみは喫水域の貝い特有の臭みは無く小さくて上品であります。

さて、今日は最終日であります。
帰宅時刻を四時頃とすると残り時間はそれほど多くは無いわけであります。
そして弘前近辺から高速道路に乗る事を考えると行き先の選択肢は多く無いのであります。

しかし、最後は温泉で締めたいよな、との思いから岩木山の麓の百沢温泉を目指したのであります。

雲が切れ岩木山が現れました

百沢温泉は何度も訪れていまして、9年前のバイクの事故の二日前も百沢のキャンプ場に泊まり温泉に入っていたのであります。
まっ、ある意味縁起の悪い温泉とも言えますが、あの時は岩木山に登り神社で立小便をしたのでバチがあったという気もしますが・・・まっ、いいでしょう。

岩木山と津軽のりんご

まず始に百沢温泉に行って見ました。
ナビで百沢温泉と入れればまずここへ行く事間違いなしの定番であります。
が、やっぱしでありまして、しばらくの休業との張り紙があってガビョーンであります。

しかしこの地は多少知っているので近くの温泉宿に湯を求めて訪ねた次第であります。


温泉宿 山陽

静かな佇まいの温泉宿はやっているのかと不安になりましたが「たのもー」と声を掛けると「何奴じゃ」と返事があったので風呂に入りたいのですが、と言うと快く入れて頂きました。
そして木戸銭はなんと300円と親切価格でありました。




すごい量の源泉垂れ流し

いや、黙って入れば誰でも感じる名湯であります。
豊富な湯の量を惜しげも無くかけ流す湯船の湯は新鮮でして、これぞ温泉と言える名湯だと自分は思いました。

なんと申しましょうか、私ゃケロリンの黄色い風呂桶があるだけで気持ちが和む人でして、これぞ由緒正しい昭和の温泉宿であるなと満足したのであります。

で、ここからの帰り道は何処を見ても林檎だらけのアップルロードを弘前方面に向かい、大鰐弘前インターから東北道に乗るのであります。

いや、ちょうど昼飯時なのでインター手前の道の駅で土産を買いつつ親子丼の昼飯を食べ、給油をして1時少し前に高速に乗ったのであります。

で、帰り道は燃費が良い・・・これ不思議な事実でして、家まで320キロ走って燃料は2メモリ分も残したわけであります。

ノンストップの走行でしたがのんびり走ったのが功を奏してか大した疲労感も無くトイレ休憩も忘れて家まで走って到着は4時ちょい過ぎでありました。

これにて二泊三日の旅は完了であります。

長々の文を読んで頂きありがとうございました。

 走行距離 1343キロメートル 高速代 8100円
 ガソリン 117リットル 燃費11.47Km
 温泉代や食料品その他の買い込み資金 12000円

 今回の旅、締めて2万円ほどでありました。


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下北と津軽の旅 その2

2020-09-11 17:00:27 | 旅と感想
二泊三日で下北と津軽の旅をやってみました。
今回はそれの二日目で、下北半島と野辺地から浅虫を経て津軽半島への道であります。

9月9日、車中泊した駐車場はすこぶる快適でありました。
まず、静かでして、夜中に駆け抜けるトラックなんてのは皆無であります。
そして、トイレが本格水洗のウォシュレットで、青森ヒバの香りが心地良かったのであります。

しかし、水は天水を溜めているらしく引用不可でしたが、瑣末なことであります。

朝飯を買うのを忘れたことに気づき愕然

いや、幸いなことにロールケーキを一切れ残していたのでコーヒーとそれで軽い朝食はできたんですが、米を食べないとなんと無く力が出ません。

県道4号線を大畑まで下り、国道279号を右折してむつ市内を目指しました。

朝霧の大畑川に川鵜

天気予報は雨模様とのことでしたが今日も良い天気の予感がする朝でありました。
朝一の目的地はむつ市大畑の「石神温泉」であります。
下北ナビの説明によれば青森県随一の濃い温泉で加温・加水なしの名湯なのでありました。

演歌の流れる昭和の風情が素敵です

いや、かつては名前の通りプレジャーランドだったのでありましょうが、今は建物が相当草臥れていまして街の人の銭湯になっている感じでありました。

入浴料は最近値上げしたらしく450円

いや、入り口には長靴が脱ぎっぱなしでして哀愁漂うというよりも生活臭に満ちている感じでありました。
ネットの画像には露天風呂がありましたが今は入れません。
しかし、源泉かけ流しのお湯はまさしく名湯であり、近くに行ったらぜひ入ることをお勧めいたします。

さて、次の目的地は「ホームセンター サンデー」であります。
買いたいのは、キャンピングガスとシャンプーと乾電池であります。
いや、尻屋崎への道筋で検索したらここが出たので立ち寄った次第であります。

で、やっぱし僕はおにぎりが食べたいんだな、と言うことで隣のローソンに立ち寄り、おにぎりとアンパンとソーセージパンと、クラーボックス用の氷を買い求めたわけであります。

さて、準備は整って、目指すは「尻屋崎」であります。
寒立馬で有名な尻屋崎ですが、自分の目的は「過去を探して」であります。

いや、二十代の頃にバイクにテントと鍋釜を背負って下北を旅し、尻屋崎の海岸にテントを張り盛大な焚き火をして一夜を過ごした、それの残像を追い求めて行くのであります。

そんなわけで県道256号線から県道6号線で尻屋崎を目指したのですが、いや、こんなに飛ばして大丈夫なの?と、心配になるほどの車の流れでして、ナビが1時間というところを45分くらいで着いてしまったのであります。

で、まず最初に向かったのは、バイクの旅よりもっと前の十代の頃に泊まったユースホステルに行ってみました。

いや、建物は相当古びてはいましたが現存していました。
しかし、コロナの影響で閉めているのか、人の気配が無いのであります。

そっかぁ・・・自分はもうユースホステルの会員証も持っていないけれども、いつまでも頑張って欲しいと願いつつ、尻屋崎の灯台を目指しました。

馬が逃げないようにゲートがある?

まず、ここでも私は魂消ました・・・やっぱし時代であるな、と。
なんとなれば、35年前にもゲートはありましたが、砂利道に簡素な木のゲートがポツンと有っただけなのであります。
しかし今は立派な舗装道路に自動の遮断機がついたわけでして、感慨深いものがありました。

海岸線は変わっていない、かな?

この海岸線にも9年半前の3.11の津波は来たのだろうか?
なんてことを想いながらゆっくりと走ってみると、道路の向こうの海岸線寄りの松の木が一様に背が低く若いことに気がつき、やっぱし津波に洗われて再生してる最中かと思った次第であります。

磯物採りの人が浜に

尻屋崎に家があるには有りますが、その家の数よりも多いんじゃ無いかと言う人が海岸にいました。

たくさんの軽トラが並び、おそらく昆布採りなのだと想いますが大勢の人が磯物採りをしていました。

で、懐かしい雰囲気の海岸線には流木がたくさん有って今でも盛大な焚き火ができると確信しましたが、今時は環境保護やらがうるさくて浜にテントを張っただけで怒られそうな気もします。

尻屋崎灯台

海岸線を走っていくと岬の先端で尻屋崎灯台に出交します。
私は灯台が大好きでして各地で灯台を見て回っていますが尻屋崎の灯台は威厳があるといいますか、詫びや錆を感じることの多い灯台の中にあって存在を誇示していると私には見えるので有ります。

その理由は、現役の灯台で有りながら300円を払うと中に入れて展望台まで登れるからかと思うのであります。
まっ、要するに身近に感じるのと、係りの人がいて人の気配があって生きた雰囲気を感じるものと思われます。

他の灯台は昼間は寝ているので静かでして存在感を消しているんですね、たぶん。

明治9年の10月20日に初点灯ですって

あれです、入場券を売っている小屋のお姉さんに少し話しかけたのが縁で灯台についての説明をしっかりとして頂きました。
いや、先を急ぐと言える雰囲気では無く、私は無類の灯台ずきと認定された模様で過去の写真等を持ち出してまで詳しく説明をしていただいた次第であります・・・ありがとうございました、と。

灯台の展望台から大間岬方向を望む

いや、場合によっては函館まで見える日もあるとのことでしたがこの日の視界はそこまで良くは無く下北半島の大間が見える程度でありました。

さて、35年前に来た時には灯台の周りに普通に馬が放牧されて餌を食んでいたんですけれどもこの日は馬の姿はありませんでした。

そして舗装された道に違和感を感じつつ、あの日のあの感触を思い出したのでありました。
それはバイクが馬糞を踏んでそれが飛び散った香ばしい匂いの記憶であります。

いや、あの当時は多くの馬が放牧されていて道には避けようも無い馬糞が落ちていたのであります。
あの様子を思うと今は、放牧場と言いつつも実際のところ馬は放していないのだと思ったんですが、事実はわかりません。

馬は別の放牧地で静かに草を食んでいました

いや、寒立馬というと吹雪を避けて寄り集まって立っている姿が有名ですが、ここの馬は夏でも群れて顔を寄せ合って立っているのであります。
たぶん野生に近いので群れるんでありましょう・・・いや、わかりませんけど。

下北半島の大半はむつ市であります

さて、思い出を訪ねる旅の最後の目的地が一つ残っていました。
脇ノ沢温泉であります。

自分の記憶では脇野沢村なのですが、いつの頃かに合併してむつ市になっていましてちょっとビックリであります。
なので尻屋崎から戻ってむつ市に入って後は脇ノ沢までずーっと、1時間以上走ってもむつ市でありました。

北限の猿が風呂に入っているのは奥薬研温泉のかっぱの湯では無く脇ノ沢温泉の風呂だという人もいる・・・と、いうよりも定説はそっちであります。

しかし、今の脇ノ沢温泉に岩風呂は無いのでありますが、まっ、いいでしょう。

いや、大湊を通過したあたりで午前11時でありまして、早めに飯を食べることも考えたんですが、脇ノ沢には道の駅もあるし、で先を急いだ次第であります。

コスモスの咲く脇ノ沢温泉は静かでした

脇ノ沢温泉は静かでありました。
それもそのはず、水曜木曜は定休日だそうで閉館していたのであります。
そっかぁ、そういうことか、と思いましたがそれは気落ちでは無く、ここまでの道筋を楽しんだので好しなのであります。

コスモスの咲く脇ノ沢道の駅

いや、そういうことですか・・・参りましたね、であります。
ここもコロナの影響なのでありましょうか、本来は食堂のはずのスペースが「休息所」になっていまして飲食物の提供はソフトクリーム以外無いのであります。
まっ、無いものは仕方がないのでむつ市内に戻ることにしました。

食堂「磯っ子」を発見!!!

いや、じつはこの食堂は行く時に見ていまして、緊急事態はここで凌ごうと薄っすらと思ってはいたのであります。
で、初めてなのになぜか懐かしい店の雰囲気に吸い込まれるように入ってみれば、そこには未だ昭和があって畳の部屋では作業服姿の男が座布団を枕に寝ているのでありました。

品書きを一瞥すると何の変哲も無い定食屋のそれだったので一番高い「ヒレカツ定食」を注文しました。

供されたヒレカツ定食800円は味も懐かしい昭和風味で、今風のすりゴマなど無く、ブルドックソースをカツとキャベツにかけて食べたのでありました。

そんなわけでむつ市に戻りつつ考えていたのは今夜の晩飯でありますが、大湊で大きなスーパーを見つけたので食料品を買いにとトイレ休憩で立ち寄りました。

いや、今夜は少し豪勢にと思ってにぎり寿司と牛肉を買い求めました。
で、あとで牛肉を見たら宮城県産の仙台和牛となっていまして、何で下北半島でこんなものをと思いましたが、一番高いのを無造作にカゴに入れた結果なので仕方がありません。

さて、下北半島の温泉はコロナの影響で営業時間や形態が変わっているところも多く予定した温泉には入れなかったのもあったわけです。
この先も似たようなことになっているんだろうなと覚悟しつつ、下北半島に別れを告げ、野辺地から浅虫温泉へと向かったのであります。

その名もタカラの湯は普通の銭湯でした

と、いうことでむつ市から野辺地町まで、軽い眠気に襲われつつも順調にやって来ました。
そして立ち寄ったのが「タカラの湯」であります。

何と申しましょうか、温泉ナビというページで拾って来たんですけれども、完全に地元密着の銭湯でありまして、それでもお湯が良ければ救われますが、カルキ臭のあるお湯には魅力を感じませんでした。

そして次に向かったのは勝手知ったる国道4号線を青森市に向かって手前の浅虫温泉でありました。

浅虫温泉の公衆浴場

浅虫温泉にはたくさんの温泉宿があって賑わっていたと思うんですが、今はコロナの影響で静かでありました。

で、浅虫には二軒の公衆浴場があって、一軒は道の駅に併設なので結構混みます。
と、いうことで狙い目は少し奥まっている「松の湯」だと思うのであります。

いや、市営の施設だからかコロナ対策はしっかりしておりました。
まずは氏名と連絡先の記帳を求められ、次に検温と手の消毒がありました。

で、建物自体が小さいので脱衣場も風呂場も狭く地元民御用達の銭湯なのでありましょう。
なので地元の人が2〜3人も入っていると窮屈で余所者は肩身が狭く長いので切る風呂ではありませんでした。

あ、泉質はアルカリ系を微かに感じる湯でしたが源泉掛け流しで循環無しの良いお湯でありました。

さて、ここから青森市内を抜けて津軽半島は今別のキャンプ場目指すんですが、結構遠いのであります。

土地勘のある青森市内でしたが久しぶりに訪れてみれば様子は変わっていてナビを頼らないと新しい道を外してしまうわけです。

で、国道7号線から280号線で津軽半島方面に入ってすぐ念のために給油をして今別町の無料キャンプ場を目指したのであります。

今別のキャンプ場は一昨年の車中泊でお世話になった快適な場所なのであります。

で、一昨年は自分一人だったんですが今回はキャンピングカーが三台とテント泊の人が一人いました。
しかし結構広いので窮屈感は無く漁火の見える良い位置に車を停めることができました。

いや、この夜は豪勢に焼肉とにぎり寿司で缶ビールと酎ハイも多めに仕込んであったんですが寄る年波のせいか食べてる最中から睡魔に襲われさっさと寝床に着いた次第であります。

が、夜中の二時ごろの豪雨の音で目が覚め、あとはウトウトとして朝になったんですが。

と、いうことで、9月9日はこれにて終了であります。





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