一泊二日の短い旅でしたが、前半不運、後半ラッキーと言ってみれば波乱万丈・・・まっ、それほどでも無いですけど。
そんな旅の顛末を綴って見たいと思います。
5月7日金曜日 午前9時半出発。
国道48号線で山形県東根市から寒河江市に抜け、国道112号線、通称60里越え街道に入り、目指すは湯殿山神社でありました。
途中、112号線を走行中「本道寺口」なる表示を発見し、立ち寄り。
日本遺産 出羽三山 八方七口の一つ
本堂のようですが ?
300年前は相当盛えていたらしい
いや、出羽三山の噂は聞いていても信仰心が無いので何も知らないわけです。
しかし、ふらりと立ち寄って見た立て札一枚からも出羽三山信仰がどれ程のものであったかが伺え、これから先への期待が膨らむのでありました。
腹が減っていたので先を急ぎたかったのですが立ち寄って良かった、と気を良くして本命の湯殿山神社へ。
そーでしたか、それは残念ですが
と、言うことで一足早く来過ぎたようですが、この辺りの残雪を思うと当然であります・・・が、調べた時に出てこなかったのは不思議です。
こんな感じで残雪たっぷりです
あいやぁ、残念ではありますがまた来る楽しみが残ったので良しとして、次に目指すは羽黒山神社であります。
が、途中で「大日坊瀧水寺」と言う看板を見つけ、腹が減っていましたが立ち寄って見ることに。
仁王門 山形県有形文化財
いや、この寺には即身仏があるし、国の重要文化財の釈迦如来立像などもあって由緒ある寺のようですが、自分は拝観料の500円を支払いつつも殆ど何も見ずに立ち去ってしまったのであります。
まっ、寺の住職さんの説明を聞かないと次を見せてもらえないシステムのようで、腹が減っていた自分はさっさと立ち去った次第であります。
いや、どんだけ由緒があり国宝があってもあの住職がいる限りは二度と行かない寺であります、なんちゃって。
さて、死にそうなほど腹が減ったので国道112号線で見つけた食堂に飛び込みチャーシューメンを食べ、次の目的地、羽黒山を目指しました。
この先が羽黒山
いや、参りました。
先ほどの大日坊瀧水寺の坊主に影で悪態をついたのでバチが当たったのでありましようか?
ヤフーカーナビは立派な鳥居が見えるのに左へ曲がれと指示したのであります。
私の気持ちとしてはなんか違うと思ったんですが、しかしナビが言うんだから近道か?と走り続けた次第であります。
鳥海山がきれいでした
これ、絶対違う!!!
と気づいたんですが、そー言うことならナビが行きたがっている次の目的地の「善賓寺」へ、と向かった次第であります。
あれです、ナビのセットは、湯殿山・羽黒山・善賓寺の順で入れたんですが、恐らく羽黒山とだけ入れたので鳥居が見えたあたりでナビは納得して次を案内したものと思います。
これは山門で奥が仁王門でしょうか?
見たかった五重塔
荘厳です
善賓寺の歴史は江戸の末期も末期、安政から文久ですからあと一声で明治であります。
あれです、五重塔は層の形から江戸の頃の特徴を表してはいますが、技巧の派手さと言う点で江戸中期ごろの物と一線を画するとシロートは思ったんですが、如何に? なんちゃって。
で、説明文のどこかに五重塔も金堂も山形県の棟梁が建てたとあったんですが、京都や奈良の宮大工と遜色ないどころか、装飾的な面では一味前衛的か?と思うほどでして、三山信仰などで盛えた寺社文化が出羽の大工を育てていたのかと勝手に想像した次第であります。
いやぁ、見に来て良かった、と。
さて、どーする?
やっぱし気持ちは羽黒山でして、さっきの道を戻った次第であります。
しかし、今度は間違えないようにと、ナビに羽黒山神社と入れたのがまたしても失敗の元でありまして、目的の2446段の石段側の入り口では無く、車で神社まで登ってしまう道に案内されたわけであります。
これは、本来の参道では ?
400円を支払い羽黒山有料道路に入ってすぐ、結構広い駐車場があって、その奥には何やら古めかしい建物がチラッと見えたのであります。
むむむっ、これは、ひょっとしたらここから歩いていけるんじゃ無いか?と思い車を止めて見に行くと、ピッタシカンカンでして、踏み石の置かれた道が登っていたのであります。
東北自然歩道 羽黒修験道の道
いや、私ゃ魂消ました。
あれです、先月歩いた熊野古道の大門坂も良かったんですが、こっちの方が自然のままという意味では一段上でして、今更ながらに出羽三山信仰の奥深さを思い知った次第であります。
立て札も無い巨大杉 樹齢400年? まさか!!
やっぱし東北の片田舎だからと言うことに尽きるのか?
大阪や名古屋を控えた熊野の大門坂とは知名度が違いすぎるなと痛感した次第でありますが、まっ、静かな方が良いのかとも思うところではあります。
羽黒山神社
さて、急いで登ること20分程度で山頂の羽黒山神社に着きましたが、お参りはせず、さっさと降った次第であります。
そして向かったのは、2446段の石段であります。
到着して時計を見れば既に4時15分・・・でも行く、と。
登り始めてすぐ、国宝五重塔が
いや、事前の情報では登りに50分かかるのが普通、とのことですが、私も今はジジイですが、昔は健脚を自認したわけで、往復で1時間と踏んでスタートした次第であります。
いや、結構急だし幅が狭くて
取り敢えず二段跳びくらいで登ったんですが、石段の幅がまちまちで思うように足が運ばず、苦戦であります。
で、ほとんど人気の無い石段を息を切らして登り、駐車場から都合30分で辿り着きましたが、もはや酸欠で倒れる寸前でありました。
いや、もうすぐ日が暮れるってのに登ってくる人がいたんですが、まっ、他人事なのでどーでも良いと急いで降りました。
でも、その人の言葉が謎の中国語だったのは気のせいでしょうか?
やっぱし寺には無い雰囲気でした
さて、駐車場で今夜の宿を探したんですが、只今はコロナで平時とは違うと心得、少し遠くても勝手知ったる所へ行くべきと、秋田県の「象潟の道の駅」に決めた次第であります。
しかし、あそこの風呂も何時まで開いているか不安なので行くまでの道中で済ませることにしました。
スマホで調べると通り道の余目町に「温泉町湯」と言うのがヒットしたのでそこへ向かいました。
いやぁ、妙に茶色いアルカリのお湯が身体に優しく、とても良い温泉でありまして、時間が許せばもっとゆっくりしたかったんですが腹も減ったし、で先を急いだ次第であります。
で、酒田で国道7号に入りあとは一本道。
途中のファミマで弁当と発泡酒とチューハイを買い、道の駅象潟へ滑り込み、チューハイをプシュッとして本日の試合は終了でありました。
つづく