いや、未明から朝方にかけての強風と雨は賽銭を入れなかった羽黒山の祟りか、なんてことは無いと思いますが、起きた時からドン曇りで冴え無い朝でありました。
皆さま、朝起きてビックリであります。
駐車場には大型のキャンピングカーから普通乗用車の車中泊まで多種多様に並んでいたわけであります。
あれです、自分が位置についたのが午後7時少し前でしたが、そんなには居なかったんであります。
と、言うことは、そこそこ遅くなってから増えたとみて良いと思うのであります。
で、乗用車の人の中には道の駅の休息スペースのベンチに寝袋を広げる人もいまして、そのうちの1人はうら若き乙女でありました・・・いや、薄暗いので年齢は定かで無いんですが女性が1人でありまして、少しビックリであります。
象潟の道の駅の休憩室は夜の8時に照明と空調が消されるんで結構静かに寝られそうな感じではありますが、ここで寝られるのは強者ですね。
朝はおにぎりを二個と味噌汁で軽く済ませ、コーヒーを飲んで今日の作戦を練りました。
そーだ、仏様関係は飽きたので土門拳に会いに行こうと思い立ち調べると、酒田市の土門拳記念館は9時会館・・・んじゃここを8時に出れば良いな、でもう一眠りしました。
土門拳記念館
象潟から酒田までは国道7号線ですぐであります。
で、なんでこんなに曇ってんだ、と訝しく思ったんですが、正体は黄砂でありまして、自分の車は黄砂が積もって真っ黄色になりました・・・まっ、それは嘘ですが、でも日本海側は太平洋側よりも数段すごいのだと知りました。
土門拳は大好きでして、心の師匠と密かに慕っている写真家であります。
会ったことも無い土門拳なんですが若い頃に5000円近くもする写真集を二冊ほど買い込み、ど迫力の撮りかたを真似ようとしましたが、すぐに諦めました。
土門拳記念館は建物そのものが美術品でして、設計が谷口吉生で庭の設計が勅使河原宏という鉄壁の布陣なんでありますが、詳しい説明は省きます。
特別展「古寺巡礼」をやってました
東京オリンピックの時のカメラ らしい
室生寺の写真がいくつか展示してあって魅入ったんですが、作品から受ける圧力に押され自分は疲れてしまいました。
9時ちょうどに入館して出てきたら10半を過ぎていまして、大した展示数でも無いのに随分と時間が経っていたのに驚きです。
さて、土門拳記念館を後にして向かったのは「アトク先生の館」であります。
これは昨日の移動中に看板を見つけ、アトク先生って何者だ、と気になっていたところなのであります。
外人だと思いましたか?
大正末期・昭和初期の建物だそうです
アトク先生とは、阿部徳三郎先生の名前を縮めてアトク先生なんだそうです。
知ってしまえばなぁ〜んだ、ですが、そーですかぁ、阿部徳三郎さんですかと、外人枠から外れた途端に一気に親しみが湧いたのでありました。
あれ、学校でドイツ語を教えていて生徒からアトク先生と呼ばれたのが始まりだそーです。
檜の梁と柱と欅の縁側が素晴らしい
この建物、三川町の文化交流館なんですが、映画「おくりびと」の撮影場所に使われたんだそうであります。
でも、アトク先生の説明をしてくださった係りの人は映画のことは何も言わなかったんであります。
で、古いポスターが一枚あったので、もしやと思い検索したら出たのでありました。
庭も素晴らしいものでした
と、いうことで、謎は解けたし思い掛けず良い雰囲気の建物を拝見させていただき、無料というのにも満足して次の目的地へ向かいました。
羽黒山の麓 玉川寺
それは昨日のことでした。
夕暮れ迫る羽黒山を駆け下り今夜の宿の道の駅へ向かおうとしていた時「国指定名勝庭園 玉川寺」という看板を発見したわけです。
しかし、時既に遅く拝観時刻は過ぎていたのでありました・・・しょうが無い、明日出直そう、と。
そんなわけでYahoo!ナビを頼りにやってきたんですが、途中コンビニであんぱんでも買おうと思いつつも、何故か反対車線だったりして買えず、昼飯時に空腹を抱えたまま玉川寺に着いてしまったのであります。
まっ、来ちまったものは仕方が無い、30分もあればと思い500円を支払って入った次第であります。
禅寺の趣が感じられます
蛙が鳴いて静かでありました
蓮の花の頃にまた訪れたい
歴史的には350年ほどでそんなに古くはないんですが、禅寺らしい落ち着いた庭でして、自分は好きであります。
難を言えば・・・いや、言わなくても良いんですが、日本庭園にはあんまし花は植えない方が良いと思うんですが・・・。
ついでに言うと、作庭した時、滝の奥の木々は背が低く空に向かってひらけていたと思うんであります。
なので大木に育った杉などにより閉塞感が出てしまったかな、なんてシロートは勝手な想像をしましたが、まっ、いいでしょう。
で、玉川寺の驚きは、境内のすぐ近くから縄文遺跡が発見され、様々な発掘品が寺の一角に展示されていることでした。
縄文好き 垂涎の的 黒曜石の石器
あれです、昨今は縄文ブームなんで大々的に宣伝したら結構な人が訪れると思うんですが、マジで山形県民は控えめなんですもの、勿体ないなぁ、なんちゃって。
と、言うことで玉川寺を見終わったら既に一時過ぎでありました。
しかし、ナビに従って走ってもコンビニは無く、国道47号線の白糸の滝まで来てしまったわけであります。
五月雨を集めて早し最上川 上流
向こう岸の真ん中が白糸の滝 下流
と、言うことでその昔芭蕉が船で下って見たであろう白糸の滝を眺めつつ、やっとあんぱんに噛り付いたわけであります。
ここからは新庄に出て無料の高速道路で村山市まで行き、国道48号線で我が家へ、と。
走行距離 548 ㎞
平均燃費 17,1 ㎞
ガソリン 32ℓ 4610円
食費と入場料と雑費 3850円
合計支出 8460円
あー楽しかった