いや、何も戦ってはいないんですが今しがた窓から夕日が見えたものですからつい口から出任せしてしまいました。
戦い済んで・・・なんですけれども、戦ってはいなかったんですが、一泊2日で南会津の温泉めぐりなどしていまして、それが終わって家にいると言うことで、心境としては「戦い済んで」に近いものがあるわけです。
いや、先月の下北から津軽半島に比べたら距離的にも半分程度と、言ってみれば「近場」であります。
で、近場で浴びた温泉の数もたった7つなので時間に余裕があり、なので普段はしない有料施設などに入り込んでも来たのであります。
それの第一弾が「南会津町前沢 重要伝統的建造物群保存地区」でありました。
いや、早い話が昔の茅葺き屋根の民家が残った集落、と言うことなんですが、けっこう見飽きない物でありました。
水車の回る粉挽き小屋
粉挽きの バッタリ小屋(復元)
あれです・・・今夜の宿の道の駅に向かって国道352号線を走っていたら「前沢の曲り家」なんて看板が目に入ったわけであります。
私ゃ岩手県は遠野市の「南部曲り家」が大好きでして、言ってみれば「曲り家フェチ」なのであります。
と、言うか古民家が好きなんであります。
なので時間的にもまだ余裕だし、と言うことで立ち寄った次第であります。
茅葺き屋根の家は現存10軒とか
自分の生家の記憶と被る風景
と、言うことで集落の中を散策したわけであります。
いや、国道から橋を渡って川の向こうが集落でして、今は立派なコンクリの橋ですが、昔は吊り橋とかで馬車が渡っていたんだろうな、なんてことを思わせる風情は皆無でありました。
しかし、橋を渡って集落に入るやいなや「ごっとん」と木を打ち付ける重い音がして水車小屋とゴットン小屋が目に入ったのであります。
ちようど西日の時刻でして、柔らかな斜光に照らされた水車小屋の姿で私の気持ちは粉々になったのでありました。
入場料は300円なんですが水車小屋を見てゴットンの音を聞いただけで私ゃ満足でありました。
で、水車小屋の脇の土手を上っていきますと「曲家資料館」があり、古い農機具などが展示され、小柄なジイ様がいらっしゃって曲家や集落のあれこれを説明してくれるのであります。
いや、説明してくれたジイ様との話は楽しいものでありました。
じい様の話はもはや説明と言うよりは昔語りでして、昭和の30年から40年頃の此の集落はこーであった、と言うと、そーですか、私の方はこんな風でしたよ、なんてことで盛り上がったのであります。
なんと申しましょうか、展示されている古い農機具なんてのは懐かしいけれども大したものでは無いのですが、囲炉裏の煤で黒光りする太い一本物の梁や大黒柱に唸ってしまった次第であります。
そして、燻り煤けた匂いがなんとも懐かしく、寝小便の布団を囲炉裏で乾かした記憶がこっそりと蘇ったのでありました。
と、言うことで前沢集落編はお仕舞いでありまして、今夜の宿の道の駅「きらら289へ続くのでありました。
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