ただ一面に立ち込めた 牧場の朝の霧の海 ポプラ並木のうっすりと 黒い底から勇ましく 鐘が鳴る鳴るかんかんと
もう起きだした小舎小舎の あたりに高い人の声 霧に包まれあちこちに 動く羊の幾群の 鈴が鳴る鳴るりんりんと・・・
昨日の福島民報あぶくま抄に、鏡石町の正午と午後5時、「牧場の朝」のチャイムが時を告げる。
今では岩瀬牧場がモデルと知っているが、1932年文部省唱歌に制定された当時は、作詞者、何処がモデルとなったかは知らぬまま、半世紀が過ぎて、町内の診療所長最上寛医師が須賀川市の博物館所蔵の資料から、文筆家、新聞記者の杉村楚人冠が牧場を訪れ、歌詞の元になった文章を書いていたことを突き止めた。
歌碑は鳥見山公園に建てられ、出身地の和歌山にも建っている。作曲は船橋栄吉。
月日が経つと、その存在すら知らない住民が増え、口ずさめない人が増えている。
自然の情景を一番よく表現した歌詞であると思う。ただ一面に・・・と口から出て、大好きな歌であり、演奏もしている。
那須登山では石川、玉川、白河を通るときや須賀川から行くときなど何時もこの歌を思い出す。