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ミューリアルは、「人は何度も転生を繰り返し、その都度新たな運命を持って生きるため、最終的にはすべての人が均等に幸せと苦痛を経験することになる」と言いました。その説明の中に人生の不公平さに対する答えを見つけたと思いました。私はニューエイジの瞑想を通して神秘的な能力を得たいと考え、それを通して自分自身の生涯を変化させ、人間の理想的な運命を達成することを望みました。私は霊媒の霊力に深く傾倒しました。
5.瞑想に隠された致命的な詐欺
私はミューリアルが交信するマスター(Master)が誰であるか知りたかったのです。そのマスターと交信することにより、私もミューリアルのように霊媒の能力を所有することを望みました。ですから毎週水曜日の夜の集会に出席することにしました。水曜日の夜の集会には12人ほどが集まっていました。参加者は25歳から50歳までの幅広い年齢層で、職業も専門職に従事している人、事務職、労働者、主婦などで構成されていました。
最初の講義でミューリアルは「愛と光と歓喜の黄金時代、すなわち、ニューエイジの時代が近づいています。新しい千年間は、新しい世代の活動家たちの時代になるでしょう。いや、実際には、すでにその時代が到来したと言うのが正確な表現です。従って私たちは、宇宙から来るエネルギーを受けて、人類の平和に貢献する必要があります」という言葉で講義を開始しました。それからニューエイジの重要な理論の一つである瞑想テクニックを次のように説明しました。「一般的に、人には低い自己(低自我)と高い自己(高自我)があります。低自我は生き残るために懸命に働いたり、または喜びに夢中になることを望んでいます。孤独を埋めるために友人を探し、結婚して家を飾ろうと思っています。しかし、ニューエイジは、これらの低い自己のレベルから脱して、より高い次元に皆さんを導くことができます。