2.イエスは今どこで何をしておられますか?
イエスがおられるところ、天の至聖所
イエス·キリストは今どこおられるでしょうか?今日、多くのクリスチャンがキリストの現住所を失ってしまいました。天に向かって漠然と祈りを捧げますが、イエス様が天のどこで何をしておられるのを知らずにさまよっています。しかし、聖書には、キリストの現住所と、そこから私たちのためになさる働きが明らかに記録されています。
イエス様は天地創造の後、これまで聖所を通して、人類の贖いの働きを行って来られました。アダムとエバが罪を犯した後に、直ちに開始されたのが聖所制度です。時が経つにつれて、聖所の形状と形態は、変更されていきました。しかし聖所はこれまで継続して存在してきました。そして、最後の時代である今日、キリストは天の聖所での最後の奉仕を終えようとしておられます。
ノアが築き、アブラハムが築いた祭壇聖所時代が過ぎて、モーセの時に至って聖なる幕屋聖所時代が神様の指示によって開始されました。「すべてあなたに示す幕屋の型および、そのもろもろの器の型に従って、これを造らなければならない」(出エジプト25:9)。しかし、モーセに示された地上聖所の原型はどこにあるのでしょうか?私たちは、新約聖書にその答えを明確に見ることができます。「彼らは、天にある聖所のひな型(モデル)と影とに仕えている」(ヘブル8:5)。パウロは、地上聖所を「天にあるもののひな形」と表現しましたが(ヘブル9:23)、この言葉は、モーセが書いた聖なる幕屋聖所の原型が天にあることを意味しています。また、地上聖所を指して、「影」という表現を使いましたが、これも、この地上に影を落とし学習しているものが天に存在するという事実を意味しています。
しかし、イエス様はいつ地上聖所の原型である天の聖所に入られるのでしょうか?それは A.D. 31年でした。 A.D. 31年はどんな年でしょうか?イエス様が復活後、天に戻られた時です。ところで、イエス様が天に帰られた直後、すぐに天の聖所に入って行かれた事実をどのように知ることができるでしょうか?使徒パウロはその事実を証言しました。「かつ、やぎと子牛との血によらず、ご自身の血によって、一度だけ聖所にはいられ、それによって永遠のあがないを全うされたのである」(ヘブル9:12)。イエス様は十字架でご自身の死によって贖いを成し遂げられた後、蘇られて、天の聖所に入って行かれました。
イエス様がこの地上におられたとき、主の奉仕と十字架での犠牲は聖所の外庭で行われたことを示していました。そして墓から復活し、天に帰られたAD 31年には天の聖所の第一の幕屋なる聖所に入られました。ダニエル書8章と9章に預言されたように、イエス様は、そこから私たちのためにとりなしの祈りをささげられ、終わりの時代に至聖所に入り、すべての贖いの働きを終えられる裁きと最終的な審判の務めをしておられます。