詩 の 雫

人生の喜怒哀楽を <冠 句> に深め・・・ 

“春夏秋冬の囁き”を 爽やかな風 にのせて・・・

     

冬日向

2010年01月09日 11時14分51秒 | Weblog
祖母の忌に 人との温み ふと思い

    父母と 過ごしたあの地を 懐かしむ                 
                            


       [俳 句]  祖母の忌や納戸に眠る古火鉢

       【冠 句】  冬日向 ふっと重なる夫と亡父

       【冠 句】  想い濃く 白装束の姑に紅

       【冠 句】  落葉舞う 穏やかに座す老いの場所

       【冠 句】  近づく日 あれもこれもと命名紙


                  
                        私から 受け継がれいく 孫を抱き

                                人生を 今しみじみと 振り返る

   

     不思議な絆で結ばれて、いつも近くにいた人を、

     忌を迎える度に懐かしく思い出します。

     親から子へ、子から孫へと継がれていく、血の絆の神秘さを 

     深く深く、、、感じます。    


           



      < 生命は >            吉野弘

     生命は
     自分自身だけでは完結できないように
     つくられているらしい
     花も
     めしべとおしべが揃っているだけでは
     不十分で
     虫や風が訪れて
     めしべとおしべを仲立ちする
      
                     生命はすべて
                     その中に欠如を抱き
                     それを他者から満たしてもらうのだ

     私は今日、
     どこかの花のための
     虻だったかもしれない
     そして明日は
     誰かが
     私という花のための
     虻であるかもしれない


                  ・・・今日も素敵な命の詩に会えました・・・
コメント (2)
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