詩 の 雫

人生の喜怒哀楽を <冠 句> に深め・・・ 

“春夏秋冬の囁き”を 爽やかな風 にのせて・・・

     

歩 み

2011年04月15日 16時32分30秒 | Weblog

   前向きに 生きる一歩を 二歩にして

                       あたたかく 人の情けの 風に触れ

 

     【冠 句】   雲と人 慈愛を享ける風に触れ

     【冠 句】   響かせて 明日を変える町の声

     【冠 句】   微笑返す 人の情けに沁む齢

 

 余震の続く不安な日々を、助け合って、支えあって、堪えて過ごされておられる姿に

 同じ心を寄せ、毎日<エール>を送っています。

 

(応募作品より)

            「 きらきら輝く お婆ちゃん 」                                                                                                                                                                  茶畑に囲まれた昔の宿場町「土山町」は、東海道五十三次の土山本陣の名残を、今も

その旧道に時代の足跡を、素朴に残しています。

古い建物を補修された土間を、色々な分野の芸術作品の展示場に開放し、奥が喫茶と食事

で寛げる「うかい屋」という素敵なお店があります。

故郷へ帰ったようなとても人懐っこい笑顔のお婆ちゃんに出迎えられ、気持ちがほっと和み

「松花堂弁当」に舌鼓をうちながら、お婆ちゃんとの楽しい会話が始まりました。

話し上手・聞き上手の接客振りに思わず「お婆ちゃん、失礼ですがお年は?」とお聞きすると、

可愛く笑いながら、「恥ずかしいけれど、80歳を随分前に越えてきました」との答えに、

とても驚きました。

新しい話題にテンポは弾み、流行語もポンポン出て、英語もさりげなく混じります。

年齢にそぐわない皺の少ない顔と白い手を誉めさせて頂くと、「私は怠けもんやから」と

赤面され、一歩下がって笑顔を向けてこられます。

その笑顔にどこか人を引きずる魅力と漂う気品に、羨ましいものを感じました。

香りの良いコーヒーを味わいながら、お婆ちゃんの人生の歩みをゆっくり聞かせて貰う中で、

とても前向きな生き方に感動を覚え、年齢を重ねて生まれる含蓄ある言葉の数々からも、

日頃忘れている大切な事を、気付く事ができました。

「もしご迷惑でなかったら、何か一言書いて頂けませんでしょうか?」と言って、1冊のノートを

持ってこられ、開けて見ると、ぎっしりメッセージが書かれています。

当地の滋賀県をはじめ、遠方の他府県の方の名前も一杯ありました。

このお店を訪れたお客さんたちの思い思いの感動の言葉や、お婆ちゃんに宛てた応援歌が

綴られていました。そしてその一つ一つの言葉が、このノートを読む人達への人生の応援歌と

なって、心に触れてゆくように思いました。

そしてもっと驚いた事は、それらのメッセージに対する返事の言葉が、お礼と共に達筆な毛筆

で、ぎっしり書かれている事でした。

再度訪れてくれるとは限らないお客さんに対して、真心を込めたお婆ちゃんの気持ちが一杯

伝わってくる温かい文でした。

そのようなノートが1冊でなく、棚にはずら~と並べられていました。

素敵な人との出会いを大切に暖められ、心豊かに日々を過ごされているお婆ちゃんに出会え

私の明日が明るく動き始めました。

とても素敵な人生の大先輩 ”きらきら輝くおばあちゃん” の生きる姿勢を見習って、

色々な人との触れ合いを大切にし、キラッと光る余生を辿ってゆきたいなぁと思いました。

        

甚大な被害をもたらした今回の地震から、人との絆を深めて生きていく事の大切さを、

強く思い知らされ、、、私の以前の作品を書かせて頂きました。

今もご健在だといいのですが・・・

            

 

 

 

コメント (4)
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