2012年3月13日-1
抽象絵画原論のための覚書草稿1
2012年3月13日
0. 接近のための方法論と方法
システム的接近 systemic approach 論。
相互作用論。
物質概念と知覚。実在(性) reality の相対性。人間という存在者。
表現成立論。心的像または肉体脳的像の問題。表象という語の多義性。
……。
1. 絵画の定義へ
定義とは。定義することの意味。
1.1.絵画の諸側面
a. 絵画とは、表面体である(空間的側面)。片面から立体的表面への拡張。
人の空間解像度。たとえば皮膚として見えること。接面 intertface。
b. 絵画とは、絵具で加工された物体(表面体)である(質料的側面)。
絵具を使わない場合も含む(絵具概念の拡張。→視覚、光条件、照明環境、)。たとえば、いくつかの木の板が天井から吊るされた(下記の側面cを参照)ものを、(いくつかの木の板が単に空間的に近接しているという、通常の意味での結合力の無い[しかし、重力を利用した、展示者の意図による配置という結合。→結合力の種類の拡張]「システム」的物体の)表面体と見れば、そのように配置されたものを一つのまとまりとして受け取って(または鑑賞者が見なして)、絵画とみなすことができる。
c. 絵画とは、展示物の一種である(展示的側面)。
展示とは、観者 viewer が展示とみなすものである。→美の発見。造形物。
d. 絵画とは、われわれの生活において出会う、あるいは生活環境に存在する、諸物体のうちから意識的に観者が絵画として取り出す物体である(展示的側面)。
これらの諸側面は、物質的(或る意味で客観的)側面であるが、すでに「みなす」とか「取り出す」とか「観者」といった語が出てくるように、(つまりシステム的に捉える場合は当然ながら)、相互作用の側面がある。
したがって、絵画物体をめぐる、製作者、展示者、観者(または鑑賞者 appreciator 。→評価と批評の問題。)、鑑賞における環境(諸条件)、などの間での相互作用が(一つの)主題となる。
或る意図(意識的ではないにしろ)のもとに、〔事柄製作者 event maker または出来事産出者(または出来事生産者) event producerの意図のもとに〕、企画(つまり、なんらかの事柄を起こすことについての設計 design)はなされるから、主観的側面はつねについてまわる。狙いの推定。しかしまた、そのようなことを推測しないという鑑賞。
……。
抽象絵画原論のための覚書草稿1
2012年3月13日
0. 接近のための方法論と方法
システム的接近 systemic approach 論。
相互作用論。
物質概念と知覚。実在(性) reality の相対性。人間という存在者。
表現成立論。心的像または肉体脳的像の問題。表象という語の多義性。
……。
1. 絵画の定義へ
定義とは。定義することの意味。
1.1.絵画の諸側面
a. 絵画とは、表面体である(空間的側面)。片面から立体的表面への拡張。
人の空間解像度。たとえば皮膚として見えること。接面 intertface。
b. 絵画とは、絵具で加工された物体(表面体)である(質料的側面)。
絵具を使わない場合も含む(絵具概念の拡張。→視覚、光条件、照明環境、)。たとえば、いくつかの木の板が天井から吊るされた(下記の側面cを参照)ものを、(いくつかの木の板が単に空間的に近接しているという、通常の意味での結合力の無い[しかし、重力を利用した、展示者の意図による配置という結合。→結合力の種類の拡張]「システム」的物体の)表面体と見れば、そのように配置されたものを一つのまとまりとして受け取って(または鑑賞者が見なして)、絵画とみなすことができる。
c. 絵画とは、展示物の一種である(展示的側面)。
展示とは、観者 viewer が展示とみなすものである。→美の発見。造形物。
d. 絵画とは、われわれの生活において出会う、あるいは生活環境に存在する、諸物体のうちから意識的に観者が絵画として取り出す物体である(展示的側面)。
これらの諸側面は、物質的(或る意味で客観的)側面であるが、すでに「みなす」とか「取り出す」とか「観者」といった語が出てくるように、(つまりシステム的に捉える場合は当然ながら)、相互作用の側面がある。
したがって、絵画物体をめぐる、製作者、展示者、観者(または鑑賞者 appreciator 。→評価と批評の問題。)、鑑賞における環境(諸条件)、などの間での相互作用が(一つの)主題となる。
或る意図(意識的ではないにしろ)のもとに、〔事柄製作者 event maker または出来事産出者(または出来事生産者) event producerの意図のもとに〕、企画(つまり、なんらかの事柄を起こすことについての設計 design)はなされるから、主観的側面はつねについてまわる。狙いの推定。しかしまた、そのようなことを推測しないという鑑賞。
……。