生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

絵画の立体化

2012年03月16日 00時38分32秒 | 美術/絵画
2012年3月16日-1
絵画の立体化

絵画の立体化
 概念主義 conceptualismというのは、絵画の概念化と捉えて良いだろうか?
 それはさておき、絵画の立体化という方向もあるだろう。自然な、あるいは穏健な拡張のように思える。たとえば、川村記念美術館にあるフランク・ステラの作品群。しかし、美的には感心しない。
 一方、ルーチョ〔ルチオ〕・フォンタナの『空間概念』など。画布を切り裂いたり(国立国際美術館やセゾン現代美術館などに所蔵)、丸い穴を開けたり(東京国立近代美術館で見た)。
[参照:
http://pub.ne.jp/1trinity7/?entry_id=3159215
http://pub.ne.jp/1trinity7/?entry_id=3083572
]。
 フォンタナ作品のいくつかは美しい。
 海綿を画布に貼って凸凹しているのも立体化と言えよう。イヴ・クライン。レリーフは興醒めになる場合が少なくない。

 ときに日本画とも呼ばれる岩彩膠絵は、仔細に見れば、小さな鉱物を貼付けたものてある。顕微鏡で見れば、凸凹しているだろう。その厚みはきわめて小さい。
 画面をなんらかの材料で盛り上げられることは、珍しくない。要は、凹凸の厚みをどの程度ならば、平面と見なすかである。むろん、測定するのがよい。

 1. 縦の長さに対する、側面も絵具を配置してある画布体の厚さの比で、2.01次元。
 例。帯広百年記念館で展示された、風間虹樹「〔題名失念〕」。
 2. 枠内において絵画は画定される、あるいは成立しているとする(約束事である)。

 額縁にも描かれる場合がある。越境的にした場合がある。古くは、腕がのびているといった図柄である。それはともかく、ならば、ある物体が視線に垂直な面と、額縁の内側にも絵具を配置する(「描く」という言葉を避けている)のも、あり、だろう。

 集積による効果を狙うとすれば、画布を層にして重ねる。たとえば、張りカンヴァスの同じ大きき差または異なる大きさのものを三つ重ねる。
 あるいは、画布をあちこちに数枚重ねて、あるいはずらして貼り重ねる。