生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

放射能を心から除染する人たち/除染の実態

2014年09月07日 23時26分09秒 | 原発を無くす
2014年9月7日-2
放射能を心から除染する人たち/除染の実態

  「
 県に提出された同協議会〔福島ステークホルダー調整協議会〕の事業申請書を見ると、今年設立されたばかりの田村市に本部を置く任意団体である。製品評価機構理事長の安井至東大名誉教授を代表に、理事にはICRP(国際放射線防護委員会)委員でもある丹羽大貴放射線審議会会長、岡敏弘福井県立大学経済学部教授ら錚々たるメンバーが名を連ね、さらにスタッフとして先の放射線安全フォーラムの多田順一郎氏、そして事務局長に同じくフォーラム会員の半谷輝己氏が就いている。すなわち同じ人物、団体が1つの輪になって活動し、その輪が生協や自治体に広がっているということだ。
同協議会の事業目的は、放射能に対する県民の不安は大きな社会問題であるとして、その原因に「一部学者の根拠のない論説」や「マスコミ等による放射線に対する正しい報道がなされていない」ことを挙げ、「県民の心的不安の解消(心の除染)を目指す」というもの。
」(恩田勝亘 2013/10: 139頁。)


  「本書が明らかにしたように、除染はあまり効果をあげておらず、国際基準で被災者が安心して帰宅できる環境からは程遠い。ところが、県や市町村の首長・役人たちは、チェルノブイリ並みの放射能汚染を直視せず、住民帰宅のお膳立てに懸命である。「原子力帝国」の下部組織に完全に組み込まれた県市町村の首長・役人たちは、住民の健康よりも、既得権の死守の方が大事らしい。
 「原子力帝国」はいつまで続くのか。日本人の大多数が「原発ゼロ」を支持しているのであるから、その民意を実現する政権しか「原子力帝国」に引導を渡せないだろう。すでに長期間にわたる反原発デモ、本書を含めた、「原子力帝国」を告発する書籍やネット活動の粘り強い継続が重要である。」(つくしん坊)
http://www.amazon.co.jp/福島原子力帝国―原子力マフィアは二度嗤う-恩田-勝亘/product-reviews/4822813843/ref=dpx_acr_txt?showViewpoints=1


□ 文献 □
恩田勝亘.2013/10/1.福島原子力帝国 原子力マフィアは二度嗤う.255pp.七つ森書館.


 「原発がどんなものか知ってほしい」の平井憲夫さん 完全版
http://www.youtube.com/watch?v=rvS-xW2SiYw



 田村市。

 【疑念】亡くなった岩路真樹ディレクター、最後の仕事は除染の実態調査! 「私が死んだら殺されたと思ってください」という証言も!
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-3736.html

 報道ステーション、岩路真樹ディレクター
 「最後の仕事」、そして、二人の警察幹部の自殺
http://ameblo.jp/64152966/entry-11920660715.html


読書録20140906

2014年09月07日 12時02分20秒 | 原発を無くす
2014年9月7日-1
読書録20140906

1.
自然エネルギー財団(編). 2013/10/4.自然エネルギーQ&A.63pp.岩波書店[岩波ブックレット].[本体500円+税][ざっとRh20140906][ob]

自然エネルギーの定義
  「自然エネルギーとは、 太陽の光や熱、風、水、地熱など、自然の循環から得られるエネルギーのことです。さらに、バイオマスやバイオガス(家畜の糞尿や食品の残りカス、下水汚泥、木質・植物系などの有機性資源、またそれらを発酵させるなどして発生するガス)、 海洋の温度差や塩の満ち干を利用して得られる電力も自然エネルギーです。 石炭、石油、天然ガスの化石燃料や、ウランなどを使う原子力などの枯渇性エネルギーとは異なる、尽きることのないエネルギーです。
 renewable energy を訳した「再生可能エネルギー」も使われますが、厳密にはエネルギーを「再生」しているのではないこと、また、自然エネルギーという言葉は、環境に負荷を与えないエネルギーという意味を込めて環境団体などが意図的に使ってきた経緯があります。
  これらのうち、月・太陽の引力によって起こる潮汐と、地下のマグマによって熱せられ地中に蓄えられた熱水や蒸気を利用する地熱以外は、太陽エネルギーを起源としています。太陽光・太陽熱は地球や降り注ぐ太陽のエネルギーをとらえて利用するもので、太陽の入射エネルギーの一部は、水を蒸発させ雨を降らせる駆動力であり、風や水の源となります。また、植物が光合成によって太陽エネルギーを体内に蓄え、動物がその植物を食することによってエネルギーを体内に蓄えるという連鎖から、バイオマスやバイオガスも太陽エネルギーを起源としています。」
(自然エネルギー財団(編)[大林ミカ(著)] 2013/10: 6-7頁)。

→冷核融合 cold nuclear fusion は、自然エネルギーに入らないのか?
 核分裂型原子力発電所からは、取り出したエネルギーの2/3が温排水がなって出ているが、これは異常気象や気候変化への影響性(の種類と各程度)はどのようなものか?。近年の15年ほど気温上昇しないことの原因は、海水への吸収としているが、今頃になってそのようなことを持ち出すということは、それまでの気候模擬モデルでは予想していなかったのか(パラメータ設定値が間違っていたのか)、そもそも事項として入っていなかったのか?。熱量として表現していなかった?。
 いずれにしろ、運転時は二酸化炭素を出さないとして、ハンセンらがいまだに(核分裂型の)原発を推奨しているのは、核廃棄物問題を無視または過小評価するものである。

→エネルギーの個人単位、一軒単位、数軒から数十軒単位(区域単位)、地域単位、自治体単位、での自給。
 産業用には、モジュールの組み合わせで。



2.
小野善康.2013/1/10.エネルギー転換の経済効果.63pp.岩波書店[岩波ブックレット].[本体500円+税][ざざっとRh20140906][ob]

 56頁の「表6 電源別CO2排出原単位」は、
今村栄一・長野浩司.日本の発電技術のライフサイクルCO2排出量評価──2009年に得られたデータを持ちいた再推計.電力中央研究所報告 2010年7月.
[pdfで96頁。
http://criepi.denken.or.jp/jp/kenkikaku/cgi-bin/report_download.cgi?download_name=Y09027&report_cde=Y09027(受信:2014年9月1日。)]
によっている。

 表6(電源別CO2排出原単位)の行や列の順序を入れ替えると次の通り。

      二酸化炭素排出単位(g-CO2/kWh)     
      直接(発電燃料) 間接(設備・運用) 合計 
小規模水力  0         11        11        
地熱     0         13        13
原子力    0         20        20
風力     0         25        25
太陽光    0         38        38
天然ガス  426        111        537
石油など  695         43        738
石炭    864         79        943

→この推計は、実験的測定データで試験され確証されているか?。
→そもそも、二酸化炭素排出を問題にするのは、原発推進の手口ではないのか?。



3.
田中利幸・カズニック,ピーター.2011/10/7.原発とヒロシマ 「原子力平和利用」の真相.61+3pp.岩波書店[岩波ブックレット].[本体500円+税][ざっとRh20140906][ob]

 原子爆弾または核爆弾の投下は、まったくの無差別殺人である。アメリカ政府は、小規模だが今も世界中で空爆によって、誤爆という名の無差別殺人を行なっている。



4.
市村正也.2012/4/25.太陽電池入門.viii+206pp.オーム社.[本体2,500円(税別)][ざっとRh20140906][ob]

 市村正也氏には、リスク論を批判した下記の論文がある。『太陽電池入門』もまた、明快である。

市村正也.2008/12/25.リスク論批判:なぜリスク論はリスク対策に対し過度に 否定的な結論を導くか Too risky risk analysis.技術倫理研究〔名古屋工業大学〕 5: 15-32.[http://repo.lib.lnitech.lac.ljp/handle/123456789/3681(受信:2014年8月21日)]
[Rh20140826]

 一世帯あたりの消費電力量は、
  1970年 120 kWh/月。
  1995年にかけて2.5倍に増加。
  1995年以降は横ばいで、300 kWh/月。
(市村正也 2012/4/25: 12頁)

 300 kWh/月は、10kWh/日。一日に、1000Wを10時間。

  「日本人一人当たりの生活用水使用量(家庭用と業務用の合計)はおよそ300リットル/日である。」
(市村正也 2012/4/25: 153頁)。

 太陽電池の寿命は約20年以上。

  EPT energy pay-back time (年)=
  製造と設置に要するエネルギー/1年間で発電する発電量。


 太陽電池システムのエネルギーペイバック時間は、
  多結晶シリコン 2.2年
  単結晶シリコン 3.0年
  CIS 1.4年。
(市村正也 2012/4/25: 170頁)。


=== 備忘録

村田武.2013/10/1?.ドイツ農業と「エネルギー転換」─バイオガス発電と家族農業経営.筑波書房[ブックレット─暮らしのなかの食と農].[810円]