昨夜は道の駅「宇陀路大宇陀」に宿泊したが、途中この先7mを越える車の通行はできませんと看板が出ていた。
私の車は6m弱なので大丈夫だと思い進むことにしたが、脱輪すれすれの細い道に加え、細かなカーブの連続でこれまでで走ったなかでは一番苦労した。
道の駅に着いてから、大阪から三重県に釣りに行った帰りだという人に話しかけられたので、その話をすると逆に驚かれ二車線の道路があるということがわかった。
朝には地元に住むという女性に声を掛けられた。
犬の散歩中であったが京都奈良を中心に古寺を巡っているとのことで、話しが合いしばらく立ち話をして多くの情報を聞くことができた。

長谷寺の歴史
長谷寺は、奈良県桜井市初瀬にある真言宗豊山派総本山の寺。山号を豊山神楽院と称する。
本尊は十一面観音、開基(創立者)は僧の道明とされる。
西国三十三所観音霊場の第八番札所であり、日本でも有数の観音霊場として知られる。
初瀬山は牡丹の名所であり、4月下旬~5月上旬は150種類以上、7,000株と言われる牡丹が満開になり、長谷寺は古くから「花の御寺」と称されている。
また『枕草子』『源氏物語』『更級日記』など多くの古典文学にも登場する。
中でも『源氏物語』にある玉鬘の巻のエピソード中に登場する二本(ふたもと)の杉は現在も境内に残っている。
前を歩いていた若い女性だが一礼して中へ入る。
若い頃「礼は形、形は心」と習ってきたが、この女性注目してみていると、このあともこの形を崩すことはなかった。すばらしい。

仁王門(重要文化財)
長谷寺の総門で、三間一戸母屋造本瓦葺の楼門。両脇には仁王像、楼上に釈迦三尊十六羅漢像を安置している。
現在の建物は明治27年(1894)の再建。「長谷寺」の額字は、後陽成天皇の御宸筆。

仁王門であることも写真には写ってはいるが仁王像がここにあることも全く気づかなかった。
四季を通じ「花の御寺」として多くの人々の信仰をあつめている。

登廊5棟(重要文化財)
下登廊を上がって行くと繋屋がある。
長谷寺といえばこの登廊が有名である。今回初めて上るが段差があまりなく比較的楽であるが、上まで行くとなるとそれなりに苦しい。
自信のない場合は受付所に申し出ると対処してもらえるようだ。

繋屋から右に折れると中登廊がある

蔵王堂(重要文化財)
階段右に蔵王堂が見えてくる。


紀貫之「故里(ふるさと)の梅」
人はいさ 心も知らず故里の
花ぞ 昔の 香に にほい ける (古今集)

階段を上りきると一気に視界が広がる。

鐘楼(重要文化財)
右が本堂、左が鐘楼である。「尾上の鐘」と柱に書かれてある。
平安時代、寛仁3年(1019)に京都山城国木津の栗田助貞(人呼んで未来男)が観音様の霊験で出世した御礼に寄進、未来鐘と称する名鐘。
現在の梵鐘はその後室町時代、文亀元年(1501)のもの。
藤原定家 年も経ぬ 祈るちぎりは初瀬山
尾上の鐘の よその夕暮 (新古今和歌集)

本堂(国宝)
「御本尊大観音特別拝観」期間ということで1,000円支払うと、受付所で係の女性から観音様との結縁がありますようにと、手首に紅白の紐を結んでくれる。
500円分の価値はあるかなと思いながら内陣に入る。もちろん内陣は撮影禁止だが狭い空間に10mもの観音像が立っている姿は圧巻でカメラを構える気にはならないほどだ。
周囲を取り巻く壁画も一見の価値はある。さらに係の女性も大変親切に受け答えしてくれ丁寧に説明してくれる。
「観音様の足に触れて下さい」とも言ってくれたので腰をかがめ無造作にふれてみた。
ところがこのあとに来た人たちの姿を見ていると、足の前に正座し合掌し両手で心をこめて触れている。もちろん、やり直した。

外陣から拝観できる観音様。内陣からは全身を拝観することができる。
10mを超える巨像は、国宝・重要文化財指定の木造彫刻の中では最大のものである。
私は見過ごしたが両脇に重要文化財の仏像が安置されているので広い視野で拝観されるとよい。

本堂は奈良時代の創建後、室町時代の天文5年(1536年)までに計7回焼失している。
7回目の焼失後、本尊十一面観音像は天正7年(1538年)に再興(現存・8代目)。


本尊を安置する正堂、相の間、礼堂から成る巨大な建築で、前面は京都の清水寺本堂と同じく懸造(かけづくり、舞台造とも)になっている。


京都清水寺の舞台造に似た場所からこの風景大好きな五重塔が見えたので撮した1枚。
あとでわかったことだが、三カ所あるビューポイントの一つだそうだ。どうりで多くの人たちに写真をお願いしますと頼まれた。

曽我地蔵

御影堂


三重の塔跡
慶長年間豊臣秀頼公により再建されたが明治9年災いにより礎石のみを残す。

五重塔
昭和29年戦争殉難者檀信徒慰霊及び世界平和を祈願して建立

本長谷寺
天部天皇御悩平癒のため朱鳥(あかみどり)元年(686)道明上人がここに精舎を建立し、千佛多宝塔銅盤(国宝)を鋳造して祀る。
これが長谷寺の草創であるとして本長谷寺と称している。


奥の院に進むと

道沿いに墓石が並びここが寺であることを実感できる。

歴代能化(住職)墓所

墓から見た五重塔が美しい

奥の院方面から見た本堂

上登廊(重要文化財)
3つの登廊の階段の合計は399段。


長谷寺の周辺には過去2度来てはいるが「花のお寺」というイメージが強く敬遠してきた。
今回は蔵王権現を観たあとだったので大きな観音像を観てみたいと思い訪れた。
寺の規模は予想以上に大きく全てを廻っているわけでもないが来てよかったと思っている。
そのなかでも受付から始まりそれぞれの係の人たちの対応が親切ですばらしい。
心残りは2つのビューポイントだがきっと近いうちにまた訪れるであろう。

撮影 平成25年5月26日
私の車は6m弱なので大丈夫だと思い進むことにしたが、脱輪すれすれの細い道に加え、細かなカーブの連続でこれまでで走ったなかでは一番苦労した。
道の駅に着いてから、大阪から三重県に釣りに行った帰りだという人に話しかけられたので、その話をすると逆に驚かれ二車線の道路があるということがわかった。
朝には地元に住むという女性に声を掛けられた。
犬の散歩中であったが京都奈良を中心に古寺を巡っているとのことで、話しが合いしばらく立ち話をして多くの情報を聞くことができた。

長谷寺の歴史
長谷寺は、奈良県桜井市初瀬にある真言宗豊山派総本山の寺。山号を豊山神楽院と称する。
本尊は十一面観音、開基(創立者)は僧の道明とされる。
西国三十三所観音霊場の第八番札所であり、日本でも有数の観音霊場として知られる。
初瀬山は牡丹の名所であり、4月下旬~5月上旬は150種類以上、7,000株と言われる牡丹が満開になり、長谷寺は古くから「花の御寺」と称されている。
また『枕草子』『源氏物語』『更級日記』など多くの古典文学にも登場する。
中でも『源氏物語』にある玉鬘の巻のエピソード中に登場する二本(ふたもと)の杉は現在も境内に残っている。
前を歩いていた若い女性だが一礼して中へ入る。
若い頃「礼は形、形は心」と習ってきたが、この女性注目してみていると、このあともこの形を崩すことはなかった。すばらしい。

仁王門(重要文化財)
長谷寺の総門で、三間一戸母屋造本瓦葺の楼門。両脇には仁王像、楼上に釈迦三尊十六羅漢像を安置している。
現在の建物は明治27年(1894)の再建。「長谷寺」の額字は、後陽成天皇の御宸筆。

仁王門であることも写真には写ってはいるが仁王像がここにあることも全く気づかなかった。
四季を通じ「花の御寺」として多くの人々の信仰をあつめている。

登廊5棟(重要文化財)
下登廊を上がって行くと繋屋がある。
長谷寺といえばこの登廊が有名である。今回初めて上るが段差があまりなく比較的楽であるが、上まで行くとなるとそれなりに苦しい。
自信のない場合は受付所に申し出ると対処してもらえるようだ。

繋屋から右に折れると中登廊がある

蔵王堂(重要文化財)
階段右に蔵王堂が見えてくる。


紀貫之「故里(ふるさと)の梅」
人はいさ 心も知らず故里の
花ぞ 昔の 香に にほい ける (古今集)

階段を上りきると一気に視界が広がる。

鐘楼(重要文化財)
右が本堂、左が鐘楼である。「尾上の鐘」と柱に書かれてある。
平安時代、寛仁3年(1019)に京都山城国木津の栗田助貞(人呼んで未来男)が観音様の霊験で出世した御礼に寄進、未来鐘と称する名鐘。
現在の梵鐘はその後室町時代、文亀元年(1501)のもの。
藤原定家 年も経ぬ 祈るちぎりは初瀬山
尾上の鐘の よその夕暮 (新古今和歌集)

本堂(国宝)
「御本尊大観音特別拝観」期間ということで1,000円支払うと、受付所で係の女性から観音様との結縁がありますようにと、手首に紅白の紐を結んでくれる。
500円分の価値はあるかなと思いながら内陣に入る。もちろん内陣は撮影禁止だが狭い空間に10mもの観音像が立っている姿は圧巻でカメラを構える気にはならないほどだ。
周囲を取り巻く壁画も一見の価値はある。さらに係の女性も大変親切に受け答えしてくれ丁寧に説明してくれる。
「観音様の足に触れて下さい」とも言ってくれたので腰をかがめ無造作にふれてみた。
ところがこのあとに来た人たちの姿を見ていると、足の前に正座し合掌し両手で心をこめて触れている。もちろん、やり直した。

外陣から拝観できる観音様。内陣からは全身を拝観することができる。
10mを超える巨像は、国宝・重要文化財指定の木造彫刻の中では最大のものである。
私は見過ごしたが両脇に重要文化財の仏像が安置されているので広い視野で拝観されるとよい。

本堂は奈良時代の創建後、室町時代の天文5年(1536年)までに計7回焼失している。
7回目の焼失後、本尊十一面観音像は天正7年(1538年)に再興(現存・8代目)。


本尊を安置する正堂、相の間、礼堂から成る巨大な建築で、前面は京都の清水寺本堂と同じく懸造(かけづくり、舞台造とも)になっている。


京都清水寺の舞台造に似た場所からこの風景大好きな五重塔が見えたので撮した1枚。
あとでわかったことだが、三カ所あるビューポイントの一つだそうだ。どうりで多くの人たちに写真をお願いしますと頼まれた。

曽我地蔵

御影堂


三重の塔跡
慶長年間豊臣秀頼公により再建されたが明治9年災いにより礎石のみを残す。

五重塔
昭和29年戦争殉難者檀信徒慰霊及び世界平和を祈願して建立

本長谷寺
天部天皇御悩平癒のため朱鳥(あかみどり)元年(686)道明上人がここに精舎を建立し、千佛多宝塔銅盤(国宝)を鋳造して祀る。
これが長谷寺の草創であるとして本長谷寺と称している。


奥の院に進むと

道沿いに墓石が並びここが寺であることを実感できる。

歴代能化(住職)墓所

墓から見た五重塔が美しい

奥の院方面から見た本堂

上登廊(重要文化財)
3つの登廊の階段の合計は399段。


長谷寺の周辺には過去2度来てはいるが「花のお寺」というイメージが強く敬遠してきた。
今回は蔵王権現を観たあとだったので大きな観音像を観てみたいと思い訪れた。
寺の規模は予想以上に大きく全てを廻っているわけでもないが来てよかったと思っている。
そのなかでも受付から始まりそれぞれの係の人たちの対応が親切ですばらしい。
心残りは2つのビューポイントだがきっと近いうちにまた訪れるであろう。

撮影 平成25年5月26日
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます