今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

小倉山 二尊教院華台寺<二尊院>(京都府京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町)

2013年07月29日 | 神社・仏閣
清涼寺から約500mの距離にある二尊院。五木寛之氏の百寺巡礼のなかの一寺であり、双子の仏像、法然上人の絵の事は知っており訪れて見たかったお寺の一つである。

二尊院の歴史
二尊院は、京都市右京区の嵯峨野にある天台宗の寺院。山号は小倉山。
正式には小倉山二尊教院華台寺という。二尊院の名は、本尊の「発遣の釈迦」と「来迎の阿弥陀」の二如来像に由来する。


総門
総門は伏見城の遺構と伝える薬医門。



西行の庵跡
我がものと 秋の梢を思ふかな 小倉の里に 家居せしよ里 (西行法師)



紅葉の馬場
紅葉の名所ということだが今の時期は新緑の季節でそれも美しい。緩やかな坂を進むと石段が視界に広がってくる。






藤原定家「軒端の松」
志のばれむ ものともなしに 小倉山 軒端の松ぞ なれて久しき (藤原定家)



本堂
本堂の内陣には入ることはできないが、外から2つの如来像を拝観することができる。
考えていたより小さな像でしかも本堂奥に安置しているため肉眼でははっきり見ることができない。







本堂勅額 - 後奈良天皇宸筆「二尊院」



木造釈迦如来立像・阿弥陀如来立像(重要文化財)
本堂に安置。鎌倉時代の作。像高は両像とも78.8センチ。向かって右に発遣(ほっけん、現世から来世へと送り出す)の釈迦如来、左に来迎(らいごう、西方極楽浄土へ迎え入れる)の阿弥陀如来が並び立つ。
像表面は現状では黒ずんでいるが、金泥塗りとし、截金で文様を表している。
両像はよく似ているが、下半身の衣文の形式などに変化をつけている。
釈迦如来像が右手を上げ、左手を下げる一般的な印相を示すのに対し、阿弥陀像は右手を下げ、左手を上げる形に造り、両像は左右対称形となっている。
また、通常の阿弥陀如来像は親指と人差し指、親指と中指、親指と薬指のいずれかで輪をつくる印相を示すが、二尊院の阿弥陀如来像は下げた右手の指を5本とも真っ直ぐ伸ばしている点が珍しい




絹本著色法然上人像(重要文化財)
通称「足曳きの御影」
法然上人に内緒で描かれたくつろぎのお姿。上人がご覧になったとき、足が出ていたので、それを恥じて念仏をとなえると、描かれていた片足が引っ込んで、お座りになる姿になったという。その言い伝えから「足曳きの御影」といわれるようになった。

足曳きの御影の話しを知っていたので一度は見たいと思っていたが、本堂の入口側にその絵が無造作に掛けられていたので一瞬疑ってしまったほどだ。何を疑ったか。本物なのかということだ。




御霊屋





勅使門



弁財天堂



角倉了以翁像
京都で生まれ、安土・桃山時代から江戸初期にかけて各地の治水の先覚者として数々の功績を挙げた。



撮影 平成25年5月25日

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