世界的な景気減速に歯止めがかかりません。
東日本大震災に代わり,ニュースのトップを飾るようになってきました。
企業に勤める人々や,海外との関わりをもつ人々には,今回の不況の痛手が直接的にやってきているはずです。
一方で,私たち公務員。
生活をしていれば,いろいろなところで不況を感じることはありますが,仕事を通じてこの不況を感じることはほとんどありませんでした。
公務員だから,給料は歩合制ではなく,固定給です。
教員で言うならば,毎日同じように子どもたちと過ごし,毎月同じ給料が入ります。
それが公務員という仕事の魅力の一つでもあるのかもしれませんが,一方で,公務員の弱点とも言えると思います。
経済観念がとても低くなってしまうわけです。
大々的に取り上げているアメリカ経済の停滞,ヨーロッパ経済の崩落,そしてそれが日本にもたらす影響なんかも,どこか他人事のように思える公務員も少なくないのではないでしょうか。
しかし,近年ではその状況も変わってきています。
地方によっては,給料カットが出ているところもあるようです。(結構前からあるようですが)
職員室では教頭先生がコピーの節約を呼びかけています。
事務室では事務の先生がチョークの本数制限を言っています。
こんなところに波がやってくるわけです。
それらは,私たちにとっては「え~」と,大変なことだと感じることではありますが,私たちのこれくらいの不自由さは,一般の社会人の人たちからすれば,比べものにならないでしょう。
職を奪われることはありません。
こんな状況においては,私たちだって
一般的な経済観念やコスト意識は,仕事の中でももつ!
ように努めるべきでしょう。
世の中がこれだけ不景気だというのに,コピーの紙を節約する程度でその影響を受けているというだけでは,一社会人として不十分です。
学級設営に無駄はないか。
毎回当たり前に印刷しているプリント類は本当に必要か。
必要と思って集めている教材費に,削減できるものはないか。
毎月徴収している学級費は削減できないか。
教室の電気に無駄遣いはないか。
係で購入希望を出している備品に,もっと安価なものはないか。
そんなことを見直す目をもつべきでしょう。
そして,
「お金があといくら使えるから,これくらいの教育ができる」
そういう経済的な感覚を育てていきたいです。
逆に,これからの時代,そんな感覚をもたない教員は,社会では使いづらい人材となっていくでしょう。