教員って,本当に特別な仕事だと思います。
20歳そこそこで初任者として採用されても,その人も早速4月から教壇に立つことになります。
学校の先生,担任の先生として,すべての仕事を任されます。
そして当然本人は
(うわぁ~いきなりかよ~ 厳しいなぁ~)
なんて思います。
そして,4月の始めのうちは,ままならない感じで学級経営をしていくわけですが,それも5月くらいになると慣れてきます。
ひと月担任をして,すっかり身も心も担任になった気分です。
はじめのうちは,子どもたちはみんな素直で言うこともきくので,
(おっ,結構できるじゃん)
なんて思ったりして。
しかし徐々に子どもたちも本性を現し,先生の化けの皮も剥がれ出し,学級の様子が変わっていく…
というのがほとんどの場合でしょうか。
私も例外なくそのパターンでした。
そうして,痛い目に会いながら,学び,経験をつんでいきます。
そして,経験をつんだ先生は,視野が狭くなりがちです。
20代は学級のことぐらいしか見えていません。
30代は学年のことがやっと見えてきます。
40代で学校のことを見るようになるのでしょうか。
50代で学校の外まで見れる人もでてくる…
と,おおまかにそんな感じでしょうか。
狭い範囲で,何とかうまく仕事ができるようになってくれば,少なからず「うぬぼれ」もでてくるものです。
それが先生にとっては恐いことなんだという意識をまずもつべきでしょう。
狭い範囲でうまくいくことに満足せず,
もっと,違う畑でもがいてみる!
ことをするべきです。
学校の先生は,その立場上,何もアクションを起こさなければ,ずっと学級の担任のままです。
もちろん受け持つ校務は少しずつは変わってくるでしょうが,学校での主なポジションは,今年も,来年も,再来年も同じような立場です。
自分から声を出して希望するか,上司から発令があるか,その場合によってのみ立場が変わります。
「違う畑」に行くわけです。
「違う畑」に行けばもちろん今まででのやり方のみでは通用しなくなります。
また,初任で教壇に立ったころのように,もがく経験を必ずすることになります。
そして,そうすることが,自分を磨くことにつながる。
視野を広げ,知識を増やし,情操を刺激し,人脈が広がる。
考えが変わり,バイタリティーが増し,人間味が豊かになる。
同じ仕事しかしない人には,ない成長がそこにはあります。
そういった成長をして,また「担任」という畑に戻ってくるのもいいでしょう。
また一味違った担任になっているはずです。
先生だって,それを求めてアクションを起こす向上心をもつべきですね。
「違う畑」と言っても,ジャンルは色々です。
学校内で,担任から専科に変わることもそうですし,国語を研究していた人が体育を研究しだすこともそうです。
教諭が管理職になることは大きな変化ですし,学校職が行政職に変わることも大きい。
私個人的なことですが,ぜひ「企業研修」に出て見たいなって,今思っています。
とても興味のある分野です。
利潤を追求する厳しい環境で学んでみたいなって,思っています。
近いうちに行けたらいいなぁ…