小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

「ねぇ,ぼくも入れて。」←この声,貴重

2012-01-17 21:30:19 | 「教師-子ども」関係の攻略法

クラスで楽しく遊んでいると,

「ねぇ,ぼくも入れて」

見ず知らずの子が声をかけてくることがあります。

5年生の子たちが遊んでいるのに,1年生の子がやってきたり。

これに対して,クラスの子のだれかが

「え~!」とか

「無理~!」とか言おうもんなら,即私は

「おい!今『え~』って言ったのだれ!?」

と激怒します。(笑)

そして

「どうぞどうぞ!他の友だちも呼んでおいで!はい,じゃんけんして勝った方がこっちチーム,負けた方はあっち。じゃんけんぽん!」

と言うと,その子たちもうれしそうに入ってきます。

すると

「ぼくも~!」「わたしも~!」

また入ってきます。

おおいに遊べるクラス,遊べる子どもたちを育てる中で

他のクラスの子と遊ぶ時間もつくる!

ことは,とっても貴重なことです。

遊びが楽しそうだから,自然と人が寄ってくるわけです。

あまり人見知りもせず,人なつっこい子たちが。

ときに,これに対して拒否的な反応を示す子がいます。

「クラスだけでしたい。」

「学年が違うからうまく遊べない。」

などという理由から。

どちらも気持ちは分からんではないのですが,そういう遊び方をしてほしくない。

クラスで団結する,クラスの仲を深めるために遊ぶ,そういう目的も十分にあるのですが,それすらも超えて,おおいに,楽しく遊べる子がいいですね。

そして,見ず知らずの子と遊ぶ経験って,とてもおもしろく,いい刺激になるものです。

名前すらも知らないのに,一緒に遊んでいる。

遊ぶ以上,同じルールや約束を共有する。

同じチームなら協力し合う。

違うチームなら競い合う。

下学年なら教えたり,守ったりしてあげる。

上学年なら教えてもらったり,守ったりしてもらう。

そして,遊びをとおしてまた新しい友だちができる。

「うん,遊ぶってすばらしい。遊ぶってうれしい。」

そこにつながります。

大人には,こんなことは急には難しいものですが,子どもってこれができるんです。

たった数十分の遊びで。

だから,先生として「来るもの拒まず」の姿勢で遊ぶのはもちろんですが,時には先生から他のクラスの子に仕掛けていくのもアリですね。

「おーい!そこの子たち!こっちに来て一緒にドッジボールしないか!」

「今日のサッカーは六年生に挑戦状をたたきつけるぞ」

先生がしょっちゅう,別のクラスの子を無理やり連れてくるものだから,毎回ガヤガヤするけど,友だちの輪がぐんと広がります。


思い切り遊べるクラスと,遊べないクラスとの差

2012-01-15 08:03:43 | 学級生活の攻略法

前回から,子どもの「遊び」について書いています。

休み時間など,もちろん放っておいても子どもたちは遊びます。

自由な時間に,何をするかといえば,たいていの子は遊ぶことが真っ先に頭に浮かぶものです。

中には読書をしたり,机に向かって予習をしたり,塾の宿題をしたりする子もいるかもしれません。

一見感心な子に見えます,

しかしそんな子たちも,どっぷりと浸って,夢中になれる遊びが身近にあるのなら,そちらに引かれるのかもしれません。

まぁ,どんな過ごし方をするにしろ,休み時間はそれぞれの子どもたちの「自由」ですので,それぞれでいいと思います。

そんな中で,これは私も経験があるのですが,例えばだれかが

「今日はクラス全員でけいどろをしようぜ!」

なんて声を上げたとします。

そのあとに,クラスの子たちはどんな反応をするか。

2つに分かれます。

クラス全員が「イェーイ!」と盛り上がるクラス。

何人かの子は「いいね!」と賛成するけど,何人かの子は「え~」と反対の表情を浮かべるクラス。

この差が何にあるかというと,「一緒に遊べる仲の深まりがクラスにあるか」ということも大きな要因だと思います。

それなくしては,全員で遊ぶということはなかなか成立しませんもんね。

それともう一つは,

「遊ぶという文化がクラスにどれほど浸透しているか」

という見方もできると思います。

「遊ぼうぜ」の言葉に,瞬時にまとまり,みんなで遊びを楽しめるクラスは活気があっていいですね。

こんなクラスは,普段の学校生活のリズムの中に「遊ぶ」という活動が組み込まれていて,子どもたちの生活の一部のようになっているんだと思います。

何をして遊ぶにしろ,だれと遊ぶにしろ,抵抗なく参加することができます。

逆に,遊びが浸透していないクラスでは,遊びが存在したとしても個々の遊びだったり,遊びの種類も限定されていることが多いです。

時に,いつもしない遊びをするとか,いつも遊ばない人と遊ぶとなると,とても抵抗が大きくなっちゃいます。

子どもたちにとって「遊び」は,そこから学ぶことや,得る喜び,築く人間関係がたくさんあって,大事なことだと思っています。

だから,ぜひ遊びの浸透したクラスをつくりたい。

そこで大事なことは,やはり

担任が,遊ぶことに前向きであり,遊びをつくれる先生であること!

が大事なんだろうと思います。

言いかえると「常に遊び心を忘れない先生」でしょうか。

子どもたちは遊ぶことが一番好きだということを理解していて,それを笑顔で見守れる先生。

そんな先生は,子どもの遊びを大切にしてくれます。

どんな遊びをすれば,子どもたちにどんな体験をさせてあげられるかを知っていて,適宜そんな遊びを子どもたちに紹介しては,クラス全員を巻き込んで夢中にさせてくれます。

そして先生自身もその遊びに加わり,夢中になってくれます。

さらには,クラスの生活リズムの中に,遊びを取り入れてくれます。

一日の中に,一週間の中に,一ヶ月間の中に。

そして,だれと,何をして遊ぼうにも,「遊ぶ」ことに抵抗を感じず,どっぷり浸れる子どもたちをつくります。

そんなクラスは,きっと仲も深まるでしょう。

ルールを守ることを学ぶようにでしょう。

遊ぶ時間と,勉強する時間と,けじめをつけらるようにもなるでしょう。

何より,子どもたちが生き生きして,学校を好きになってくれたらうれしいです。

忙しい毎日の日課。

先生は,毎時間の授業を組み立てるのが一番の仕事ですが,それと同じような感覚で,子どもたちの遊びを組み立てる仕事を,進んでしていけるようになりたいものです。


子どもの先生を見る目が変わる瞬間

2012-01-14 10:09:49 | 「教師-子ども」関係の攻略法

3学期がスタートし,1週間が過ぎました。

授業という授業は3日間しかなかったのですが,長く感じられましたぁ

授業を終えて,「ふぅ」と一息つくと

(・・・・まだ3時間目か!?)

と気付かされます。(笑)

早く仕事リズム,仕事体力を戻さなくては。

さて

子どもたちと過ごす日が戻ってきてうれしいことの1つが,

「一緒に遊べる」

時間が戻ってきたということです。

特に昼休み。

子どもと一緒に遊ぶのが私は大好きです。

たまに,仕事をしなくちゃいけなくて遊べないときは,すごくテンションが下がります。

罰のプリントをさせられて,昼休みを奪われた子どもの心境です。

受け持っているのは5年生なので,サッカーもドッジボールも鬼ごっこも,対等にやっちゃいます。

思うんです。

子どもは遊びの中で先生に憧れる!

そういう一面を必ず持っていると思います。

何といっても,遊びは子どもたちの最大の文化です。

一番大好きなものです。

遊ぶときに,どの子も目が輝き,笑い,心を揺れ動かし,学び,他人との関係を築きます。

そんな場面に先生が入ることは,これまた子どもにとっては印象的な姿に映るものです。

そして,遊びの中で活躍する人は,子どもにとっては無条件に憧れる人となります。

それは,先生に限らず,子どもだろうが,大人だろうが,男子だろうが,女子だろうが。

スポーツで活躍する先生。

知的な遊びで活躍する先生。

遊びを教えてくれる先生。

遊びをリードしてくれる先生。

こんな先生たちに子どもたちは自然と憧れの感情を持ち,その先生のそんなところが好きになります。

ある意味,若い先生の特権のようなものでもありますが,若い先生と言わず,年配の先生だって,子どもと一緒に遊んでくれる先生はいっぱいいて,やっぱりそんな先生を子どもたちは好きになるものです。

子どもとのいい関係を築く,大きな機会だと感じています。

授業が上手な先生や,語りが面白い先生にももちろん憧れることはありますが,「遊べる先生」になるには,ほとんど修行もいりません。

「よし!やるか!」

の勢いで,だれでも子どもとの距離を近づけることができます。


来年度の担任が「え?」って思うことがないように

2012-01-10 21:54:25 | 学級生活の攻略法

本校は今日3学期の始業式でした。

欠席もなく,クラスの子たちが全員教室に戻ってきて,また活気が帰ってきました。

おもしろかったのが,朝8:00

いつもはもっと早く教室に行くのですが,今日は校門に立って子どもたちの登校の様子を見ていたので,この時間になってしまいました。

私が教室に入るとすでにクラス全員の子が入っていました。

「おはようございま~す!!」

「あけましておめでとうございま~す!!」

「先生,あけおめ~!!」

久しぶりに顔を合わすとうれしく思ってくれるものなんでしょうね。

やたらと大きい声のあいさつ。

「はい,おはよう。おはよう。」

私もニコニコしながら教卓に行き,いつものように荷物を置いたりしていると,

あらららら・・・

教室中で遊んでた子たちが,全員スルスルっと自分の席につきました。

そして,全員だまーって座っています。

(ん?)

という顔を私がすると

(ん?)

という顔を子どもたちもしました。

私は思わず噴き出しそうになりながら言いました。

「・・・・・まだ遊んでていいよ。8時でしょ。朝の会は何時からだっけ」

「あら~!!」

「なんかね~!」

朝の会は8:15から。

なのに子どもたちは私につられたのか,8時で席についてしまいました。

少し緊張気味の顔がかわいかったですが,冬休みボケもまじってるんでしょうね。(笑)

とにかく,短いラストシーズンのスタートです。がんばります。

さて

前回に続いて「3学期の学級経営」についてですが,これも付け加えます。

クラスオリジナルのシステムは最後にはリセットしておく!

意味分かりますでしょうか。

クラスには,それぞのオリジナルのシステムがあることと思います。

朝の会,授業中,給食,昼休み,そうじ,帰りの会,宿題・・・・・・

大きなシステムから,小さなシステムまで。

ありがちなシステムから,珍しいシステムまで。

それらは1・2学期の間に子どもたちの間にすっかり浸透し,今ではクラスの常識のようになっているはずです。

このシステムは,担任と子どもたちの間で,必要だと思われるから取り入れているものばかりでしょう。

そしてそれらは,3学期は先生が指導するまでもなくスタートの時点から再起動します。

ここで,3学期らしい一つの認識を。

やはり,3月末でクラスは解散し,4月には新しい担任のもと,新しいクラスがスタートするという認識を持っておきましょう。

ということは,あまりに珍しい,あまりにユニークな,あまりに独特な,あまりに自分オリジナルなシステムは,徐々に元に戻していく方がいいでしょうね。

「元に戻す」とは,一般的なクラスのやり方に戻しておくということです。

新しい担任の先生がその子たちを受け持ったときに

「え?なにそれ?」

ってびっくりして,学級生活に困ることがないように。


短い三学期、学級経営は一味変えて

2012-01-09 17:38:31 | 学級生活の攻略法

いよいよ明日から三学期です。

冬休み、、、、終わるの残念(笑)

長期休業が終わるときのテンションの下がり様は子どもも先生も一緒でしょう。

そして、それと同時に先生のほうはぐっと腹を決めます。

仕事ですからね。

明日、子どもたちはどんな顔をして教室にそろうのかな。

さて

三学期の学級経営で心がけたいことがあります。

「クラスのラストシーズンなので、すてきな思い出づくりを!」

これは、クラスを想う先生ならば必ず考えることだと思います。

学級文集を作るなどして、ぜひそうしたいですね。

そのことに関して色々と考えるのも楽しそうですが、その前に

三学期は次の学年に引き渡すイメージももって!

のぞむべきです。

少し大げさな言い方をするならば

担任として

「自分の思いをいっぱいつめた、自分のカラーに染める1・2学期」

が終わりました。

そして、3学期。

1・2学期と同様な気持ちでのぞむ、そういう面ももちろん大切ですが、それだけではいけません。

短い3学期を終えると、次の学年に、次の担任に引き渡すわけですから。

クラスの思い出づくりに時間をたくさん使いすぎて、やるべき授業をおろそかにしてはいけないというわけです。

3学期をクラスの特別な時間にしすぎて、4月からの新しいスタートが調子が狂うようではいけません。

見方を変えると

「ぐっと抱きしめていた子どもたちを、ついに手から離す」

そんなイメージでしょうか。

担任の先生が大好きな子たちもいるでしょう。

「来年も先生がいい!」

何よりのうれしい言葉ですが、そんな子たちも、気持ちにけじめをつけさせて、新しいスタートに向かわせるのが、三学期の、学級担任としての最後の仕事です。