小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

これを作るのに1時間半も無駄にしてしまった!

2013-01-21 22:51:13 | 教師力UPの攻略法

教務の先生が困った顔でパソコンを触っていました。

そのままの顔で私に声をかけてきました。

「どうしてもうまくいかなくてね…」

パソコンで作りたいものがあるのだけど、その作業がうまくいかないということでした。

以前いた先生が作っていった優れたデータがあったのですが、どうしてもそれを作り変えなくてはいけない事態になり、困っていました。

「ちょっと見せてもらっていいですか?」

少し触らせてもらうと、やろうとしている内容が理解できました。

なるほど、これは簡単ではない。

複雑で、時間もかかる作業だと思いました。

作り上げるには知恵と根気が必要です。

それが分かっているから、教務の先生もまいっていました。

「・・・・ぼくがしましょうか?」

この一言が出るまで、正直数秒ありました。

その数秒は、

(この作業を引き受けてしまえば、相当時間を使うし、他にやらなくちゃいけないことはあるだろう!)

が頭をよぎった時間です。

でも、この「知恵と根気がいる作業」に、やりがいを感じてしまいました。

困ってる先生を助けられればとも思いましたし。

「いやいや、いいよ。先生はクラスのことがあるし。私がしなくちゃいけないことなんだから・・・」

とは、さすが教務主任。

「大丈夫です。やらせてください。今度ビールでいいですから。」

と、引き受けてしまいました。

そして、自分がしなくてはいけない仕事はそっちのけで、真っ先にそれに取り掛かりました。

私としても初めてする作業で、新鮮だったし、うまくいくかすごく興味があったからです。

さて

私が作ろうとしている、タイトルの「これ」とは、エクセルのリンク表です。

って言っても分かりにくいですね。

何と言ったらいいのかな。

学校のサーバー内には莫大なデータが入っていて、それが校務分掌に従ってフォルダ分けされているのですが、そのそれぞれのフォルダに一発で飛んで入れる入り口となるのが、このエクセルのリンク表です。

エクセルで校務文章組織図があり、各校務(アイコン)をクリックすれば、それに関するデータが入っているフォルダに飛べるというものです。

みなさんの学校にはこういったものがあるでしょうか?

私はこの学校で初めて目にしたもので、かなりの優れものだと思っています。

本校の先生たちはみんなこれを重宝しています。

個人としても便利に使えるし、学校としてもこれがあるから莫大なデータを整理して、一括管理することができます。

教務主任が困っていたのは、サーバー内のデータが容量いっぱいいっぱいに入ってしまっていて、新設した別サーバーに移動しなくてはいけなくなりました。

まずこの作業が単純ではありません。

学校や地区が管理するサーバーで、普通のパソコンの作業のようには簡単にさせてくれません。

いろんなフィルターにぶつかってはかいくぐり、の繰り返しです。

データを移動できたら、今度はリンク表の書き換えです。

各アイコン、これがたっくさんあるわけですが、のハイパーリンクのアドレスを書き換える必要が出てきます。

これらの作業がうまくいって、やっとみんなが重宝しているエクセルが復活するというわけです。

私は腕まくりをしてパソコンに向かい合いました。

最初は要領を得ませんでしたが、コツが分かると調子が出てきました。

教務主任が、みんなが喜ぶ顔を想像しながらがんばりました。

黙々と作業を続けること1時間半。

できた・・・!

完成した!

・・・と思いましたが。

が!

そのエクセルを触ってみると、まったくうまくいきません。

「なんで!?」

どうやら、ちょっとしたことでしたが、やり方にまずい部分があったようです。

それに気付かず最後までやってしまい、結局すべて水の泡・・・

渾身の1時間半は無駄になってしまいました・・・

これはショックでした。

かなり落ち込みました。

時間を無駄にしてしまったこと。

引き受けたくせにすぐにできなかったこと。

つまらないミスに気付かなかったこと。

自分が情けなくなる思いでしたねぇ・・・

うちに帰り、珍しく奥さんに愚痴ったほどでした。(笑)

別に、この仕事のミスがだれに迷惑をかけてるわけでもなく、このミスを知っている人すらだれもいないのですが、自分の問題です。

このマイナーなパソコン作業に張り切ってのぞんでいたんです。。。

翌日、もう一度やりました。

気持ちを入れ替えて、今度は絶対に同じミスをしないよう確認しながら。

2回目は1時間でできました。

今度はバッチリです。

教務主任に伝えると

「もうできたの!?早いね~」

って言ってもらえましたが、

(本当は昨日できたんだもん)

って思っていました。(笑)

その後,早速教務の方から全職員にこのリンク表を紹介してもらい、みんな今までのように活用できるようになりました。

ふぅ、ミスったときは落ち込んだけど、まぁ時間が経てば問題ないな。

そう思いました。


3学期始業式の日の、意外な一場面

2013-01-16 23:10:26 | 「教師-子ども」関係の攻略法

3学期の始業式… は、もう10日ほど前になりますが、ちょっとその日のことを思い出してみようと思います。

長期休業明けに、子どもたちがどんな顔で学校に出てくるか、気になる所ですよね。

「学校が始まってうれしい!」

という顔をしている子がいれば、こちらもうれしくなります。

が、実際のところ

「は~ 始まっちゃったよぉ」

という若干沈んだ顔が見られるものです。

そちらの方が多いかも。

内心、先生もそう思っていますし(笑)

私は6年生担任。

それぞれにいろんな気持ちを抱えて、3学期の始業式を迎えていることだろうと察し、私自身もどんな顔で子どもたちと向かい合おうかと、あれこれ考えるものです。

6年生ですから、そんなに無邪気に冬休みの話をうれしそうにしてくる子もいませんし、

「先生、会いたかった~」なんて胸に飛び込んでくる子もいません。(笑)

だから、先生もやたらと

「ひっさしぶり~!元気だった?休みのとき何してた?お年玉は?」

なんてベタベタといっても、子どもには「ウザがられる」のかもな… なんて思います。

もちろん、3学期にのぞむ熱い気持ちは必要ですし、それは担任として、このあとの学活で、精一杯語るつもりですが、とりあえず、子どもたちと久しぶりに顔を合わせるそのときは、「当たらず触らず」ぐらいの雰囲気がいいのかな、と思ってました。

これまでも、高学年をもったときは、そんな程度でスタートしていました。

そして、始業式。

もうすぐ開式というとき、子どもたちは気をつけの姿勢で整列して待っています。

少し遠目から全員の顔を眺めてみました。

相変わらずきれいに並んで、動かず、感心です。

こうして、この子たちが全校の一番後ろで整列する姿も、あと何回なんだよな…

卒業か…

いい子たちだったな…

なんて、いきなり感慨深い思いがしてきました。

「いかんいかん。」

たかが始業式です。

いつもどおりいかなくては。

でも、この子たちにとっては最後の始業式か・・・

うーん、そう思うと最初の「当たらず触らず」作戦を変更したくなってきました。

「当たりまくってみよう」作戦に変更です。

私は、整列している子どもたちの列に前からずかずかと割り込み、久しぶりに会う子どもたち全員に、ちょっかいをかけていきました。

わざと足を踏み「あ、ごめん」

えりをキュッと持ち上げて「服装、大丈夫か」

頭をなでて「寝癖、大丈夫か」

顔をじーっと眺めて「起きてるか」

肩をもみながら「緊張するなよ」

ポケットをたたきながら「お年玉持ってきてないだろうね」

こんな、私の無意味でばからしいちょっかいにも、まじめな子たちは姿勢を崩さず、しっかりとだまって並んでいましたが、触られた子や周りの子はクスクス笑ってくれました。

冬休み明けの固かった顔が、まだ気の入らない顔が、じわっと温かくほぐれる感じがしました。

中には普段先生のそばにはあんまり寄りつかない子もいますが、その子たちにも構わずちょっかいを出すと、すごく照れくさそうな顔をしながら、やっぱり笑ってくれました。

この笑顔は、子どもにも私にも、初めての経験だったかもしれません。

「ウザがられる」かなと思っていましたが、意外にも、子どもたちは喜んでくれました。

そうか~

そうなんですね。

先生が思っている以上に、子どもたちは素直に先生に構って欲しい!

のかなぁ って思いました。

私が大人っぽく、いらぬ気を遣いすぎていたのかもしれません。

高学年だからといって、距離を置くことも必要かと思っていましたが、実際必要なときもあるとは思いますが、冬休み明けの一発目には、それはなかったようです。

今学期、もっと子どもとの距離を縮めてみようかなと思います。

メリハリをつけて、打ち解けるところは、こちらからどんどん歩み寄ってみようかと。

それがときに「ウザがられ」ようと、もうこの子たちと過ごせる時間は限られていますから、別に構いません。(笑)

みんなきちんと整列している始業式前の体育館の一番後ろで、うちのクラスだけが担任の先生のせいで、ざわついていました。


教え子が二十歳になっていました

2013-01-14 12:25:19 | 教師力UPの攻略法

8年前に受け持った当時6年生の子たちが成人式を迎えるということで、同窓会に私も出席してきました。
私自身初めての経験でした。
お誘いが来たときには嬉しかったのですが、すぐにこわいような気もしてきました。
今時の二十歳の子たちに囲まれて、大丈夫だろうか?
相手にしてもらえるだろうか?
話が合うだろうか?
そんな不安を抱えながら、いざ会場へ。
「先生!?」
「…!」
「あ~やっぱり先生だぁ!!」
「…!!!!」
「先生、全然変わってないですね~」

私は,子どもたちに会った瞬間,言葉が出ませんでした。

出ない理由は,

久しぶりに会えたうれしさで胸がいっぱい。

その成長ぶりに驚き。

…半分の子は,パッと見だれだか分からない(笑)

でも,あとからよくよく見てみると,話をすると,ちゃんとみんな思い出せました。

みんなあのころと変わらず,「先生」「先生」と慕ってくれてうれしかったです。

感心なことに,みんな入れ替わり立ち替わりでお酒をつぎに来てくれて,いろんな話をしてくれました。

こんなことができるようになるなんて,8年間で成長したんだなぁ~

本当に感心させられました。

もちろんそれぞれ通ってきた道や,今の立場は違いましたが,みんなそれぞれに「今,がんばっていること」や「将来の展望」を持っていました。

あの6年生だった子たちと,いっしょにドッジボールをしていた子たちと,お酒をかわしながら,仕事上の悩みとか,大学で学んでいることとか,話ができるようになるなんて・・・

それが何よりうれしかったです。

若者の就職難の時代ですが,なんとか強く生きてほしいと思っていましたが,私が思っていた以上に,たくましい子たちばかりでした。

なんて感心してばかりで,私は老けこんでしまいそうです。(笑)

学校の先生の特権の一つだと思いましたね。

子どもたちの同窓会に誘ってもらえて,こんな姿を見ることができるって。

無条件にうれしかったです。

会う前に心配していたことは,まったく的外れでした。

さて

子どもたちがよく語ってくれたのは,「6年生のときの思い出」でした。

先生が言ったことで今でも覚えていること。

先生に叱られたこと。

先生と笑った話。

あのときの先生にまつわるいろんなエピソードを持ち寄ってくれました。

聞くたびに恥ずかしくなる思いでしたが,中には

「そんな小さなことを覚えてるの!?」

なんてこともあって,驚かされました。

駆け出しのころに受け持ったクラスで,今思えば大変不器用で理不尽な学級経営をしていたと反省したくなる面もたくさんあり,思わず

「あのときはごめんねぇ」

なんて20歳の子たちに頭を下げてしまいました。

でも,熱意だけは受け止めていてくれたということかな?

教え子の胸の中に,なにかしら,あのときの先生としての自分が残っている。

それは,自分が先生として確かに仕事をした,子どもに教えたという証と言えるのでしょうか。

1年間子どもたちと向き合う中で,先生は山ほどのことを語り,教えているはずです。

その中でも,何が一人一人の子どもの中に残るかは,その子ども次第でしょう。

覚えていてほしいことを忘れてしまうこともある。

意外な一言を覚えていることもある。

そして,子どもの胸に留まった先生の教えは,大きく成長していく過程の中で,なにかしらの糧になったり,影響をもたらしたりする。

先生の期待とは離れて,子どもが自主的にその教えを解釈し,生かしていく。

そういったことを,今回の同窓会で実感として目の当たりにできたような気がします。

先生をしていて初めての経験でした。


初めからそうすればよかったんだ 保護者様様

2013-01-10 22:45:13 | 保護者への攻略法

近々地域のドッジボール大会があり、うちのクラスもいくつかのチームを作って出場します。
1チームに監督やらコーチやら審判やらを登録しなくてはならないので、保護者の協力が必要です。
「やってもいいですよ。」
って自ら名乗り出てくれる人はなかなかなく、こちらから直接声をかけて回るしかありません。
これはなかなか手間のかかる、気疲れする作業です。
でももちろんそうも言ってられません。
時間のかかることを覚悟で、最初の声をかけることにしました。
ちょうどPTAの会で、学校に来ていた方がこれまでにも審判の経験のある方だったので、
「お願いがあるのですが…」
と声をかけてみました。
すると
「あ~ 私でよければ!」
と、そぐに快諾してくれました。
「よかった~ とりあえず一人は確保できました。」
という私のリアクションに、
「まだ何人か必要なんでしょ。山田さんはどうかな?あ、斉藤さんなら絶対引き受けてくれますよ。岡田さんも前にしたことがあるはず!私から連絡してみましょうか?ちょっと待っててくださいね。」ピピピ…
そこからは、この方が携帯でどんどん連絡をとってくれて、あれよあれよという間に、全ての役がバッチリ決まりました。
私はまさかの展開に唖然としながらも
「すごく助かりました…!まさか全部…!」
と言葉にならないほどでしたが、その方は笑顔で
「先生、こんなのは任せてください。この学校に長く居すわってて、顔が広いのだけが自慢ですから。」
と返してくれました。
なーんだ
最初からこの方を頼りにしてもよかったんだ
自分で下手に動くよりも、もっと適した人に任せるべきなんだな
こういうのは。
そう思いました。
自分がすべき仕事を保護者にお願いするなんて、とても気が引けることですが、人によっては、得意になって引き受けてくれることもあるんですね。
そんな心強い味方がもしそばにいるなら、上手に活用しちゃいましょう。
感謝の気持ちは忘れずに。
担任としての1つの仕事術ですね。


大事なことを忘れている

2013-01-08 21:38:23 | 教師の仕事術の攻略法

さあ、三学期のスタートです。
昨日は私もひっさしぶりに出勤し、正月ボケした頭を叩きながら仕事をしてきました。
昨日の職員室は私と同じような先生ばかりでしたね。
ある時間に職員室をぐるっと回って見てみると…
週報、時間割りを作っている先生…4割
冬休み明けのコンクールに出品する学級の作品を準備している先生…3割
休み中にたまった自分の校務を処理している先生…2割
各旅行お土産のお菓子を食べながら雑談している先生… 1割
って感じでした。
さて
私も思った以上に学級の仕事に追われましたが、その合間に研修の仕事も進めようと思いました。
研究公開を終えて、大きな仕事は済んだのですが、次なる仕事の1つに、
「次年度の研修計画の立案」
というものがあります。
これに向けて動き出したいと思いました。
さあ、これは大事な仕事です。
学校全体に大きな影響を及ぼす仕事です。
慎重に進めなくてはいけません。
確実にステップを踏んで進めなくてはいけません。
基本的には、全職員にアンケートをとり、そこから案を決定していくわけですが、その前に必要な相談をしたり、根回しをしたり、外堀を埋めたりしなくてはいけません。
ぶっつけ本番のアンケートでは混乱を起こす可能性もありますから。
では誰に相談するべきか。
誰に相談するべきでないか。
どんな順序で声をかけるか。
どんな言葉で声をかけるか。
「まずはやっぱり校長かな…」
「いや、ここは実質的なリーダーの教務かな…」
「きっとこんな答えが返ってくるから、その時はなんて返すか…」
そんな工作作業が頭の中を巡っていました。
でも、ふと1つ忘れていることがあると気付きました。
「俺は何をしたいんだ?」
研修担当の自分の希望を忘れていました。
アンケートからの話し合いができるだけスムーズにいくように、みんなが納得のいく研修計画が立てられるように、そんなことばかりを考えていました。
職員室ではほとんどの先生が私より年上です。
いつの間にか、その先生たちや、職員室の空気ばかりを推し量るようになっていたのかもしれないと気付きました。
うーん
これから先、これだけじゃだめですね。
次年度も私は年齢的な立場は変わりませんが、大事なのはそんなことではなく、自分が与えられた仕事上での立場なはずです。
だから、これからいろんな先生のところを回って話をしながら研修計画を立てていくわけですが、その前に
「係としての自分の思い」
を確立させてから臨もうと思います。
それが今年度と次年度の私の違いになり、成長になるようにしたいと思います。

…スマホの更新、まだ疲れます。