何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

犬と人の愛情物語

2015-04-18 10:15:59 | ひとりごと
とても嬉しい記事を見つけたので、まず記事の紹介をしたい。
以前やはり犬と人間についての論文が紹介された時は、犬を飼った経験のある人間からすれば言わずもがなな論文だと書いてしまったが(「人を導くもの」3/9)、犬と人間の心の絆が科学的に実証されていくのは、分かりきったこととはいえ嬉しい。

<ヒトと犬>「見つめ」「触れ合い」深まる絆 毎日新聞 4月17日(金)3時0分配信
<人と犬、目と目で通じ合う…安心ホルモン増加> 読売新聞2015年4月17日 8時40分配信

これまで犬と人間については「凍れる牙」(乃南アサ)「天空の犬」「ハルカの空」(樋口明雄)など特殊な関係性における絆を書いてきたが、今回の論文は犬と人との日常的な素朴な関係性についての研究なので、そんな小説を思い浮かべてみた。

ハラスのいた日々(中野孝次)
老ワンコの長寿を祈る毎日なので、ハラスの「いた」日々とかいう過去形の題名にすら涙腺が潤みかねないが、とにかくこの一冊を読めば伝わる「犬のいる生活がどれほど人の心を豊かにしてくれるのか」を科学的に実証したのが、今回の論文なのだろう。

この論文では、『ヒトでは犬の「まなざし」、犬では飼い主との「触れ合い」が親近感を高めるのに重要な要素になっていることをうかがわせた。』と心理的効果について書かれているが、身体的効果として「犬を撫ぜることで人の心が安らぎ血圧が安定するので、高血圧や不整脈をもっている患者さんの処方箋に犬一匹と書きたい」という内科医の言葉を読んだ記憶がある。この内科医の言葉が、経験によるものなのか科学的根拠があってのものなのかは分からないが、今あれこれ検索してみると、その手の論文は過去にも多く出ているようだ。
ペットを飼うと健康になるらしい!!
↑この記事によると、今回の麻布大学獣医学部研究室論文よりミズリー大学の方がより早くより発展的な研究をしているようだが・・・いずれにせよ、この手の論文に書いてあることは、雅子妃殿下の誕生日の会見(平成10年、11年)でも「ハラスのいた日々」でも語られているし、犬と暮らした経験があれば体験的に誰でも知っていることではある。
だた、それが科学的に証明されればやはり嬉しいので、科学的に実証された犬と人間の絆について(少し)記しておく。
安心感を得たり信頼感が高まったりすると分泌されると考えられているオキシトシン(愛情ホルモン)。この愛情ホルモンは、母子の親近感が高まる時に多く分泌される現象は既に明らかになっていたのだが、人と犬という異種間での確認は今回が初めてだという。

では、猫と人間ではどうなのだろうか。

皇太子御一家の猫ちゃんの名はズバリ「人間ちゃん」
人と人の間にいようとすることから、敬宮様が「人間ちゃん」と名付けられたそうだ。
この名前の由縁からすれば、猫と人でも愛情ホルモンはたっぷり分泌されそうだが、どうなのだろうか。
お誕生日の写真には「まり」「ピッピ」につづき「由莉」も毎年納まっているが、「人間ちゃん」が写っているものは平成22年と23年の2回しかない。
気位の高い猫ちゃんは、写真撮影や実験には付き合ってはくれないのかもしれないが、敬宮様が愛情込めて「人間ちゃん」と名付けられるほどなのだから、犬と同様たっぷり愛情ホルモンを分泌させて幸せに過ごしていると思っている。

これからも生き物との愛情あふれるお幸せな日々を過ごされることを祈っている。


雅子妃殿下お誕生日の会見
平成10年
今,犬がおりますけれども,この,犬がいるというのも夫婦の仲にとって,とても良いように思います。よく「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」と申しますけれども,喧嘩の種は割とよく拾って食べてくれるような気がいたします。

平成11年
私にとりまして,今飼っております犬たちと一緒に過ごす時間というのもホッといたしますし,大切な時間となっています。例えば,一日の日程を終えて,あるいは夕方に公務があったりいたします時は,その公務の間の時間を見付けて,夕方,犬たちを連れてここの御用地の中を散歩いたしましたり,自転車で回ったりいたしますと本当に良い気分転換になります。