
Ben Webster And Associates
(Verve MV2515 jp.reissue)
豪快なトーンとザワッと来るサブトーンはベン・ウェブスターの専売特許ですよね。コルトレーンやロリンズのようなモダンなスタイルではないかもしれないですが中間派というスタイルで同時代にジャズ界で君臨し,評価を受けていたジャズの多様性をあらためて認識せざるを得ません。結論から言うと、個人的にはよりリラックスしたベンのテナースタイルが好きですね。本日は,巨匠ホーキンスとちょっとレスター系のスタイルを感じるバッド・ジョンソンのテナーと競演したVERVE盤をアップしますね。
とにかくこういうメンバーなら安心して聴けるという名手揃いですよね。Ben Webster, Coleman Hawkins, Bud Johnson(ts), Roy Eldridge(tp), Jimmy Jones(p), Les Spann(g), Ray Brown(b), Jo Jones(ds)のオクテット編成です。
メンバー紹介的なA面全体を締める"In A Mellow Tone"、いいですよね。とにかく巨匠ホーキンスとそれから派生したベン,ジョンソンの音色,フレージングを聴くことができます。そして周りを固めるロイのラッパ,ジミー・ジョーンス,レイ・ブラウン,レス・スパン,ジョー・ジョーンズのリズム陣が心地よいレラクゼーションを提供してくれますね。この面子なら当然オスカー・ピーターソンが来るのが当たり前ですが,ジョーンズの慎ましいスタイルがよりフィットしていい感じです。レイのピチカートやスパンのリズムギターも好きですよね。またB面の"Time After Time"が聴きものです。ベンと言えばバラード,彼のバラードプレイの真骨調が聴ける好トラックですよね。
所有盤はポリドールの国内盤再発です。メンバーは古いのに、59年録音でステレオ録音というのにちょっと驚いた一枚でもあります。