Latin Impressions/Charlie Byrd
(Riverside RLP 427)
ゲッツとのボサノバ共演で有名なギタリストとしてジャズファンにはおなじみだと思いますが,バードは最も早くブラジル音楽を取り入れたジャズメンの一人ですよね。ゲッツとのバーブ盤もいいですが,いわゆるunamplified guitarを駆使してオフビート(リバーサイド再発)に残されたアルバム群は彼の実力を知るには格好の材料だと思います。本日は,Riversideの”Latin Impressions"をアップいたします。
フロントカバーには"Bossa Nova"の文字が見えますが,ブラジル物だけでなくアルゼンチンやコロンビア、メキシコなどラテンアメリカ諸国の題材を広く取り入れた曲目構成です。メンバーはCharlie Byrd, Gene Byrd(unamplified guitar, tiple), Keter Betts(b), Bill Reichenbach(ds)がクレジットされています。12曲構成ですが,半分の6曲がチャーリーのソロですが、A-3の"Azur Tiple"では「tiple」という10弦のラテン楽器が使われているのも興味深いですね。でも何と言ってもチャーリーと言えばボッサです。A-1の"The Duck"(Bossaファンには”O Pato"の名で知られてますよね。)、ボンファのA-5"Carnaval", ジョビンのB-4”Samba de Uma Nota So"の3曲がハイライトでしょうね。乾いたパーカッションとチャーリーの軽やかなギターが涼しげな一枚ですね。
62年録音でリバーサイドのマイクアンドリール,ブルーラベルのモノラル盤です。多分,オフビートから出ていない一枚ではと思っているのですが・・・。