Breezing/Sonny Red
(Jazzland JLP32)
(Jazzland JLP32)
バードことチャーリー・パーカーを頂点とするパーカー派のアルトサックスシーンには、酷似するスティットやフィル・ウッズをはじめ,白黒入り交じってパーカーの手法を取り入れた幾多の好プレーヤーが出現しては消えて行ったように思います。本日紹介のソニーレッドもそんなアルトプレーヤーの一人ではないでしょうか。レッドのリーダーアルバムではブルーノートの1枚とジャズランドの3枚はどれも聞き所が多く彼のブルースフィーリング溢れるアルトプレイを聴くのに持って濃いのアルバム群だと思います。本日アップのジャズランド第一弾の「Breezing」はハードバップ~ファンキーの香り高き好セッションだと思います。
他の2作のジャズランド盤がグラント・グリーンの参加で人気がありますが,この第1作はオーソドックスな3管編成+3リズムのセクステットの演奏が聴かれます。Blue Mitchell(tp)、Yusef Lateef(ts)、Red(as)のフロントにBarry Harris(p)、Bob Cranshaw(b)、Albert Heath(ds)というなかなか渋いメンバー構成に思わず心惹かれてしまいますね。Red, Lateef, Harrisはいずれもデトロイターで、特にRedとHarrisは高校からのバンドメンバーでありこの時代からレッドはアルトサックスをプレイするようになったようです。各面4曲ずつの構成で、A-1の"Brother B.", A-3の"The New Blues", B-1の"'Teef", B-2のタイトル曲"Breezing"はいずれもレッドのオリジナルでセクステットの演奏です。ブルースが中心で、3人のフロントとピアノのハリスがソロを回して行く構成でこれぞハードバップと言う楽しめる演奏ですね。残りの4曲は,スタンダード中心で、レッドのワンホーン+3リズムで演奏されますが、やはり3管の熱いプレイの方に惹かれますね。全編を通じてハリスの重厚なピアノが一段と光っていますね。決して名盤と言うわけではないですが,当時のハードバップ隆盛を象徴する好アルバムに仕上がっていると思います。
所有盤はジャズランド、オレンジレーベルのモノラル/オリジナル盤です。こう言った何気ない2線級プレーヤーのハードバップセッション,渋くていいですね!
自分も2線級に堪らなく魅力感じるタイプで(笑)ご紹介のレッドや以前camperさんアップのJ・ジェンキンズなんかも好きです。レッドはG・グリーンとのJazzland盤とBlueNote盤持ってますが、C・フラーと組んだRegent盤が最も好きでよく聴きます。(ジャケット変ですが)ご紹介盤も欲しい1枚ですね。
それにしても2線級セッションはマイルスやコルトレーンなんかのヘビー?級に比べて頭を空にして聴けるのが良いですよね!
自分もこの言葉には弱いです。
野球で言うとクリーンナップではなく1.2番とか6番とかそう言った趣きのプレーヤー達が最高なのとどこか似ています。
こう言うハードバップが最高でしょう!
肩が凝らないし,掛け値なしで楽しめてしまうところが二重丸です。
といってもRegent盤,所有してないのですが・・・
今度,探してみますね。
今回、このレコードを久しぶりに聴いたら、ボブ・クランショウのベースの重くて大きそうな音に驚きました。
ファタジーでも再発されたのですね。知りませんでした。
ワンホーンの部分では結構泣きのフレーズが出ますよね。
こう言う2線級,捨て難いですね。
クランショウは一時は,コントラバスを使っていなかったと思いますが,先日の100fingersではきっちりビッグトーンを聴かせてくれましたよ。良いベーシストですよね。