To My Queen/Walt Dickerson
(New Jazz 8283, jp.reissue)
(New Jazz 8283, jp.reissue)
この硬質サウンドがたまりませんね。60年代前半に登場したヴァイブラフォニスト、Walt Dickersonを代表する一枚です。国内盤再発とはいえ、もう購入してから4半世紀以上前になります。このアルバムがビクターから再発されたときには驚きましたね。勿論,この時点でDickersonの演奏は聴いたことがなかったのですが、カバーに大きく映し出されたDickersonの奥方,エリザベスの美しい笑顔につられてレジに持っていった記憶があります。今はなき、古町の石山レコードでしたね。
説明の必要はないでしょうが”メタリックコルトレーン”の異名をとる硬質サウンドとややフリーブローイングな革新的奏法が彼の真骨頂ですよね。加わるサイドメンがまた素晴らしく,新進のピアニスト,アンドリュー・ヒル、強靭なサウンドで引っ張るベン・タッカーのベース,そしてもう一人のアンドリュー,盟友アンドリュー・シリルのドラムのカルテットです。演奏曲はA面全体を占める長尺のタイトル曲が白眉です。Queenとは多分このカバーに登場するワイフ"エリザベス”のことですよね。演奏はタッカーのベースに始まり、このベースに絡んでくるDickersonのバイブが適度の緊張感と瞑想を思わせる雰囲気で進んでいきます。ついでドラム,ピアノが加わっていき、倍テンポになってくる構成は,こちらの方が先ですがちょっと名盤クリフォード・ジョーダン"In The World"の「ヴィエンナ」を連想させますね。一方,B面では"How deep Is The Ocean"や"God Bless The Child"の2曲のスタンダードがとりあげられ、ディカーソンの卓越したスタンダードの解釈が聞かれます。
このブログでは"RELATIVITY"に続く,2枚目のアルバムですがカバーの美しさ,演奏どれをとっても名盤にふさわしい一枚と思います。
ここのところずっとファーストコメントですが朝が早いもんで(笑)このLPは自分もずっと探していて東京のユニオンだったかで結構安価で購入した記憶あります。(勿論ビクター盤ですが)最初聴いた時はそれまでのバイブ(概ねミルトですが)とは全く異質に聴こえ驚きましたね。メタリックトレーンというのも何となくわかる気がしました。やはりA面でしょうか。
アラビアのロレンス(邦題・・だったかな?)も良いですよね。
自分のも多分同じビクター盤です。
多分,自分が新譜で購入した時が国内初登場だったと記憶しています。
アラビアのロレンスもグライムスの参加があり,貴重ですよね。
いいとこおさえてますね。
この人の音の置き方をピアノで真似をしたことが懐かしいです。
あの音のタイミングが何ともいえないです。
ピアノとバイブは結構近い物があるのですね。
ヴィクター・フェルドマン、エディ・コスタ、ボビー・ティモンズと両刀使いですね。ひょっとして4438milesさんもそんなプレーヤーだったりして・・・
両刀使いのこれらのプレーヤーもいいですよね。
タイトルを拝見しただけでこのアルバムと判りました。
いいですね、大好きです。
タイトルで察するあたりは、さすがです。
ハンプトン,ジャクソン以降のバイブプレーヤーの中でも,特に硬質なディッカーソンのサウンドとややフリーっぽい奏法/曲調がたくさんのファンの心をつかむのだと思います。
いいですね。