Soul Message/Richard "Groove" Holmes (Prestige 7435)
オルガンという楽器はジャズでは軽んじられていることはこの前のミルト・バックナーのログでも少し触れましたが、「オルガン=ジミー・スミス」の図式は根幹に存在します。オルガンの隆盛は大きくわけて3つの時代があると思うのです。スミスは50年台に登場し、ブルーノートのおかげでメジャーになりこのインストルメントをハードバップジャズの重要な役を担わせたことは誰も異論のないところでしょう。この前後にまた2つの隆盛があるのです。恐らく最初にオルガンでジャズを演ったプレイヤーはFats Wallerに違いありません。これが20年代です。そしてベイシーもこの楽器を好んで弾いていますよね。これも戦前の話です。そして40年台のWild Bill Davis, Milt Buckner, Bill Doggettが登場します。その後、ジャズ界はパーカー、ガレスピーのビバップエラに突入します。この時代にはオルガンは表舞台から姿を消してしまうのです。確かに、パーカー、ガレスピーがオルガン相手に吹いている録音を自分は知りません。そしてスミスの登場です。これが第2隆盛期です。そしてこの後の第3隆盛期ではスミスの影響を受けたオルガニストがガンガン登場してきます。いわゆるコテコテデラックスの中心となるオルガン奏者たちです。プレステッジが火付け役ですよね。シャーリー・スコット、ジャック・マクダフ、ジョニー・ハモンド・スミスをはじめ幾多のプレイヤーが世に出ます。プレステッジはこんなイーストコースターを最初に録音しますが、西海岸から登場して来たのが本日アップのリチャード・グルーブ・ホームズです。
彼のアルバムもたくさんリリースされていますが、一枚あげるとなれば、やっぱりこのプレステッジ盤に落ち着く気がします。コテコテで「オルガンの名盤」と称された"Soul Message"です。典型的とも言えるオルガントリオフォーマットでRichard "Groove" Holmes(org), Gene Edwards(g), Jimmie Smith(ds)のパーソネルです。A-1のブルース"Groove's Groove" からアーシーなコテコテらしい演奏が始まります。つかみはOKです。しかしながらこのアルバムの魅力は有名ジャズスタンダードのホームズ風解釈でしょう!A-2のブラウニーの"Dahoud", A-3のガーナーの"Misty", B-1のシルバーの"Song For My Father"の3曲が聞き物です。コテコテでは"Misty"が一押しなのですが、個人的には"Song For My Father"ですね。このラテンフレイバーあふれる名曲を結構端正にやっているところが却ってイイのです。一聴あれ!!!B-2の”"The Thingd We Did Last Summer"のバラードプレイも外せませんよ!
所有盤はブルーレーベル シルバートライデントのステレオ盤です。ジャケ写自体がボケているので、いくらがんばってもこのぐらいの解像度しか出ないのが寂しいですね(笑)。
ホルムズはパシフィック盤のベンやマッキャンが参加したリーダー作しか所有しておりませんが、そこでのプレイはあまりコテコテ感は希薄だったような気がしました。
この盤は選曲も良いですね。シルバーの名曲聴いてみたいですね。
クリスマス近くになると何故かオルガンジャズ聴きたくなるのは、教会繋がりなんでしょうか。
四国も雪凄いようですね。新潟も今朝起きたら一面銀世界で、休みの朝っぱらから除雪にタイヤ交換に大わらわでした。
オルガンとクリスマスはベストマッチですよね。
ドン・パターソンの"Holiday Soul"
http://blog.goo.ne.jp/67camper/e/b917b36108c577991a337cf5cb323298
ジミー・スミスの"Christmas Cookin'"
http://blog.goo.ne.jp/67camper/e/d47c4502c3acd594e3b1c8fd23223b3c
あたりが定番ですね。
高知でも山間部はノーマルタイヤは御法度です。新潟で今頃タイヤ交換で大丈夫ですか?
このSoul Massageは10数年前オルガンジャズ再燃の時OJC盤を購入、A面3曲目の「Misty」にはまったものです。当時シングルで売れたのでしょうかPrestigeはこのあとPR7485「Misty」というアルバムをリリースしています。こちらのアルバムにはいいっているヴァージョンは2分弱のショートヴァージョンで、やはりこのSoul Massageのヴァージョンを凌ぐものではありません。彼の演奏をグイグイ押し上げているGene Edwardsのギターが好きです。このアルバムは昔私のギタープレーヤーのブログでも取り上げたことのある想い出深いアルバムです。http://bluesvoice.cocolog-nifty.com/photos/guitar_player_/soulmassage.html
"Song For~"ですね。