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Chun-King/Bobby Timmons
(Prestige 7351)
(Prestige 7351)
"This Here", "Moanin'"などファンキージャズの超有名曲を作ったボビー・ティモンズはジャズメッセンジャーズ、キャノンボール五重奏団など有名コンボのピアノを担当し、グループの音楽監督をつとめた重要プレイヤーです。この有名コンボを離れた演奏は、主にリバーサイドにトリオのフォーマットで収録されています。更に後期がプレステッジとなりますが、どうもこれと言った演奏が無く、リバーサイドの諸作に比べれば見劣りします。ソウル色はそれなりに強いですが、時代を反映してでしょうかボッサなどまで取り上げており、やや混沌を感じてしまうのは自分だけでしょうか?本日は、プレステッジの中でも比較的スタンダードの多い"Chun-King"をアップいたします。
演奏はBobby Timmons(p), Keter Betts(b), Al Heath(ds)のトリオです。A-1のタイトル曲"Chun-King"はベースのBettsのオリジナルでBettsのピチカートが印象的なな佳曲です。A-3にボサノバ、ジョビンの名曲"O Grand Amour"です。ちょっとティモンズとボッサって珈琲に寿司みたいな違和感を感じてしまいますが以外といいですよ!A-2の"Walking Death", B-1の"Gettin' It Together"がティモンズのオリジナルですがやはりリバーサイドの作品のような押し寄せるようなファンキーフレーズは影を潜めています。B面の後半2曲は"I Could Have Danced All Night"と"Someone To Watch Over Me"の2曲のスタンダードです。こういうジェントルなバラードへの素早い対応はティモンズの非凡さの一端かもしれないですね。
所有盤はファンタジー製のオリーブラベルのステレオ盤です。低調なプレステッジのティモンズですが時にきらりと光るティモンズのフレーズがさすがと思わせる一枚でもあります。コーティングジャケの女性が60年代後半のソウルを感じるショットですよね。
後年、やたらジャズロック調になったりで、少々疲れますが、やはりそこはティモンズ・・ただのR&Bに終らせないですね。
リバーサイドと同一人物かも?ですね。
この辺りのアルバムはまだ大丈夫ですが,マイルストーンまで行くとコーラス入り何ぞも有りますからねぇ・・・。
ジャズロック自体は好きなんですが,アコースティックじゃなくなるとちょっとしんどいですね。