My Kinda Love/Sarah Vaughan(MGM E3274)
Metro-Goldwyn-Mayerって知ってますか?何を隠そうMGMレーベルのフルネームです。MGMは勿論,アメリカを代表する映画会社であり,このレーベルは元々映画のサウンドトラック用に設立されたレーベルです。50年代には守備範囲を広げクラシックを中心にジャジーなアルバムも作成されました。このレーベルを支えたのはコニー・フランシスとハンク・ウィリアムスにほかなりませんがDivineことサラ・ボーンのアルバムも作成しています。ジャケは若き日のサラのポートレイトが好ましいB&Wで載せられており,思わず手にとってしまったアルバムなのです。晩年のふくよかで「この声にはこのガタイが必要なんだ!」と思わせる迫力はありませんが若き日のスレンダーなサラにであう事が出来るのです。本日はそのMGM盤のサラをアップいたします。
種々のオケがバックを務めたものをコンピレーション的に集めたアルバムで、リリースそのものが1955年ですから,かなり初期の録音となります。艶やかな声質は健在ですが往年の迫力は感じられず,全体的な線の細さは否めません。身体のサイズに比例するかのようです。Tenderly, If You Could See Me Now, Once In A While. Body and Soul, I Cover The Waterfront, A Ghost Of A Chance等スタンダードのオンパレード的選曲も嬉しいですね。初期のサラを堪能出来る一枚と言えます。
所有盤は黄x黒のMGMモノラルオリジナル盤です。モノクロの若いサラの貴重なアップのジャケ写が印象的ですね。
この音源は後にいろいろなレーベルが版権を買ってLP化しています。
今回ご紹介のMGM盤もそんなリイシュー盤の一枚ですね。
この時期の録音は著名なジャズメンがバックを固めているんですよ。
たとえばIf You Could See Me NowではCecil PayneやKenny Crake、そしてトランペットはあのFreddy Websterです。
今はCD時代で、彼女の録音はすべて聞けるようになって来ましたが、昔はMusicraft音源はバラバラにいろんな会社から出ていて、まとまって聞くことができませんでした。
私も日本コロンビアから出ていた編集盤しか所有していないので18曲しか聴いていません。
そのうちCDを買ってみようかと思っています
そうですか,コロンビア前の収録がそのような分散形式でリリースされているのを知りませんでした。
メンバーはこのアルバムには記載がなく,まったくわかりませんでした。貴重な情報,ありがとうございました。