67camper's Blog

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トランペットに専念するアート・ファーマーがいい!

2011-08-04 19:34:24 | jazz & vocal

Work Of Art/Art Farmer
(Status 8278)

 ソニー・クラークのクール・ストラッティンは自分のジャズへの傾倒の礎になったアルバムですが,このフロントライン、マクリーンとファーマーのプレイは鮮烈だった。泣きのマクリーンとファンキーな曲想のなかで端正なトランペットを披露するアート・ファーマーの最高のプレイが聴けますよね。後のアトランティック以降のフリューゲルを駆使した軟弱プレイを聴くと少し哀しい気分になるのは自分だけでしょうか?ファーマーの初期盤に「Early Art」という盤がありますが,ここでの力強いトランペット同様に楽しめるのが,本日アップの「Work Of Art」です。

 Early Artと比べると編成が大きく,クインシーとジジ・グライスがアレンジを加えているのでちょっと味わいは異なりますが,ファーマーの良く鳴るオープンとリリカルなミュートの両方が楽しめる一枚です。クインシーのセットは4曲で53年録音です。メンバーはArt Farmer(tp) Jimmy Cleveland(tb) Oscar Estell(as, bs) Clifford Solomon(ts) Quincy Jones(p, arr) Monk Montgomery(b) Sonny Johnson(ds)で当時のライオネル・ハンプトン・バンドのメンバーで構成されています。伸びやかなファーマーのオープンがアンサンブルの中を切り裂いて行く感じで良いですね。この時代に既に電気ベースのモンク・モンゴメリーのサウンドが聴けるのも不思議な感じがしますね。グライスのセットの4曲で翌年54年録音になります。こちらはスタジオレコーディング用に集められたメンバーでArt Farmer(tp) Jimmy Cleveland(tb) Charlie Rouse(ts) Danny Bank(bs) Horace Silver(p) Percy Heath(b) Kenny Clarke(ds)です。なんと言ってもB-3”Evening In Paris"のミュートを使ったバラードプレイが最高ですね。硬いフレージングのシルバーもファンキー以前の朴訥さがあって個人的には好きですね。

 ここまで読んでくれた方はもうお気づきかもしれないですが,このアルバムは下記の「The Art Farmer Septet」のReissueなのです。


The Art Farmer Septet/Art Farmer
(Prestige 7031 OJC reissue)

 所有盤は「Work Of Art」がNew JazzレーベルのリイシューであるStatusの再発盤です。「The Art Farmer Septet」から言えば,再発の再発ですが分厚くて結構音がいいですよ。自分の「The Art Farmer Septet」は情けないOJC再発ですが・・・。



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2 コメント

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トランペッター・ファーマー (swan)
2011-08-05 14:39:45
こんにちは。初期のファーマーは自分も結構好きで、camperさんも以前アップされたearly artやジジ・グライスとの一連のprestige盤も良いですよね。独特のかみしめるように吹く渋いトランペットはマイルスと双璧でしょうか。frhも嫌いじゃないのですが、やはり若さ溢れる?tpプレイの方に魅力感じます。自分にとってのベストプレイはやはりcool struttin'でのソロでしょうか!

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マイルスの影 (67camper)
2011-08-05 17:28:47
swanさん、コメントありがとうございます。
このワークオブアートのライナーノートにもマイルスとの類似性が書かれていますが、ヨアヒム・ベーレントが個性はアート独自のモノでマイルスの模倣ではないと強く訴えています。
自分もクールストラッティンから、アートにのめり込んだのでやはりこのどこか知的で哀愁の篭ったトランペットスタイルが好きですね。結構オープンが好きですね。
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