Thelonious Monk Plays Duke Ellington/Thelonious Monk
(Riverside RLP12-201)
(Riverside RLP12-201)
ジャズレコードコレクター、これに限った話ではないですが、何かコレクトしようと思い立ったときの第1弾(ジャズLPなら一枚目)って言うのは、コレクター本人にとっても重要なマイルストーンであろうとおもいます。これとは対称的に提供する側、ジャズLPで言えばレコード会社にとってもプロデューサーが何を一発目にリリースするか、すなわち1番のナンバーをどのアルバム(セッション)に割り当てるかというのも、どうやら一大関心事であるようですね。こういう話が堂々と、それも相当なボリュームでジャケ裏のライナーに記載される事は、結構珍しいのではあるまいか?と考えます。本日は、このいきさつがまことしやかに書かれてあるリバーサイド12インチの一枚目、"Thelonious Monk Plays Duke Ellington"をアップいたします。
ライナー冒頭には、リバーサイドがおくる一発目のLPは、従来”too difficult", "too far out"と間違った解釈を払拭しモンクにたいする認識を変えさせる価値ある一枚という風な事が書いてあります。オリン・キープニュースが続く”ユニーク”でもカバー集を採用し.モンクを積極的に売り出しレーべルの目玉にしようとした姿勢が感じられますよね。メンバーは Monk(p), Oscar Pettiford(b), Kenny Clarke(ds)のトリオでエリントンナンバーに絞って演奏しています。モンクとエリントンは間の感覚やストライド風のアプローチなど似ているところもありますが、やはりモンクはモンクであり、通常の演奏を聴けばさほど判断に迷う事はないと思うのですが、ここでのモンクは結構自分を抑えているような感じで聞き慣れたエリントンナンバーにさほど崩しを感じないのは自分だけでしょうか?曲目は紹介するまでもないかもしれないですが、”スイングしなけりゃ~”、”ソフィスティケイテッド~”、"I Got It Bad", "Blaxk and Tan Fantasy"(以上A面)“ムードインディゴ”、"I Let a Song Go Out Of My Heart", "ソリチュード”、”キャラバン”の8曲です。
所有盤は、ブルーラベル、マイク&リール、DGのモノ盤ですが、セカンドですかねぇ?ルソーの”The Repast Of The Lion"が使われたカバーも第一作にふさわしい入れ込みようですね。
この『PLAYS ELLINGTON』が一発目だったんですね。
たしか僕の記憶でもキープニュースはモンクを積極的に売り出そうとした云々の記事を読んだことあります。
このアルバムとスタンダード集の『THE UNIQUE』は好きでしたね。
どちらかというと選曲と切手をあしらったジャケが好みで『THE UNIQUE』のほうを先に買いました。
後にコンボ編成、ソロ作品と続々登場しましたが、個人的にはこの2作品がモンク基本線みたいな感じで好きです。
このライナーノートの出だしはあんまり見た事がありません。(自分だけか?)
ユニークの切手カバーも有名ですよね。
モンクの基本線はタイム感覚、不協和音、ソロピアノかなと思っています。このアルバムはやはりそういったモンクの本質を押し殺したスタイルなんだろうと思います。そういう意味でこのログのタイトル"too difficult", "too far out"からの脱却としてみました。
このモンクは鼻唄交じりで聴けるから、よく聴きます。「ブリリアントコーナーズ」なんてのは、ちょっと鼻歌交じりってわけにはいきませんものね。
それと、「ユニーク」もそうですが、ペティフォードがホント聴きもので、最近はペティフォードを聴くレコードになってるのかも知れません。コクのあるいい音してますね、ペティフォードってのは。
ペティフォードは個人的にはどうしてもcelloのイメージが強いです。
ユニークでもそうなんですが、モンク自体がご指摘のように鼻歌系のスタイルなんでついつい聞き流しになってしまうのが現状です。
またゆっくり聴いてみます。貴重な情報ありがとうございます。