Dr.K と 優しさの夢物語

輝きの明日のために、思春期と思秋期の更年期障害の女性のための健康余話/ときには蕎麦談義とワン子のお話を

犀の一本角は孤独なのか

2019-02-09 13:42:10 | のんびり歩いて

「再興第103回院展」広島市中区の百貨店福屋八丁堀店と南区の福屋広島駅前店で開かれている
現代日本画壇を代表する重鎮から清新な若手まで88点の大作が並びます
会期が1月末までということで家人の勧めで八丁堀まで出掛けました
日本画の多彩な表現が見た者を引き付ける
見応えがあったのが 同人である広島私立大学名誉教授の西田俊英さんの表題『犀の角の如く独りゆけ』の作品でした
水に漬かったサイの姿が重厚で迫力があり表題の強い意志を訴えているようです

 『犀の角のようにただ独り歩め』の言葉は 「ブッダのことば スッタニバータ」(岩波文庫)にある「サイの頭部にそそり立つ太い一本角のように 独りで自らの歩みを進めなさい」と言う意味からきているのだそうです
インドサイは群れではなく単独で行動することが知られているので「犀の一本角」という比喩表現は“孤独”を意味しているのです
仏教が孤独を勧める背景には「私たちの悩みは人間関係から起こる」と分析されていることから 悩みを生み出す原因が「人の繋がり」にあるのだとすれば そこから一時的に離れてみることも心の成長に必要であろう
と言うことなのです

 更に同じ「スッタニバータ」の韻文では
学識豊かで心理をわきまえ高邁 明敏な友と交われ
いろいろと為になることがらを知り
疑惑を除き去って 犀の角ようにただ独り歩め とあります

叫びより遠い日々がいつも蘇ります
人生は十字路の連続なのだろう
右へ行くか左に行くか それとも直進しようか
十字路に立っているとき
人生の黄昏になにを見ていればよいのだろう
今までどおりに辛いだろうなぁ という道を選ぶだろう
昔は夢か幻かと