風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

そっと寄り添う…

2007年01月30日 | 暮らし
あなたが本当に助けが必要な時、すぐに駆けつけてくれる人は?
今、こころ通わせる人がいますか?
ただの友だちではなく、幼馴染や隣人、家族でもなく、恋人でもなく…。
どのような関係かは、特に重要ではないかも知れません。
こころの友…そう心友の存在とでもいうのでしょうか。
年齢や性別、社会的地位、名誉などいっさい無関係で…。
人間対人間の、精神的なつながり…。

私にもかつてはいたのですが…。
ひと足先に旅立ってしまいました。
病気には勝てず、若いままの姿で…。


そして、2006年夏。
時の経過が、少しずつ私を元気にしてくれました。
そんな私にも気の置けない友ができたのです。
いろいろなことがあり、今では何でも話せるようになりました。
いつの間にか、心友になっていたのです。
それを気付かせてくれたのは娘でした。

ある晩のこと。
夕食後に、おしゃべりをしていた時でした。
「年齢や性別などに関係なく、何でもどんなことでも心から話せる人ができないかな~。
ひとりで逝ってしまったあの人のような…」
私が何気なくそう話すと娘が言ったのです。
「お母さん、前からそんなこと言ってたけど、Eさんがそうなんじゃないの?」
はっとしました。彼女の存在こそ…。
「そうか!そうよねえ。そうなのよねえ…」


辛い時も楽しい時も、ただ隣にいるだけで…。
心が軽く、晴れるのです。
辛い時でさえ、笑いが心をゆるくしてくれます。
辛い時こそ、そっと寄り添うことができる人間でいたい。

随分前のことですが、今思い出しました。
ある講座に参加した時でした。
起業についての講義で講師が言ったのです。
「成功している人につきなさい。運がむいてきます。
落ち目の駄目な人には決して近づかないこと」
そんなことを強調していたのです。
確かに、成功している人の近くにいるといいことがあるかもしれません。
でも、それは物質的なつながりでしかないように思うのです。
一番辛い時こそ、真実が見えてくるものです。
いい時に集まっていた人が去っていくのは、それだけの関係でしかなかった?
そんな時こそ、人間の本質が表にあらわれるものです。
心でつながっていないと、離れてしまうのも当然かも知れません。
誰もいなくなってしまうような気がします。
お互いの人間性が問われる時でもある、と思うのです。


その講師の言葉がず~と心に引っかかっていました。
あまりにも寂しすぎるじゃない…。

人によっていろいろな付き合い方があるかも知れない。
考え方もさまざまでしょう。
でも、私はたった一人でもいいと思うのです。
心の底から話ができ、支えあえる友がいれば幸せだな~と。
いつでもそのままの彼女でいいのです。
変化が起きた時はそれはそれでいい。
ありのままの自然な姿で。
彼女が彼女であることが重要なのですから…。

コメント (12)
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