風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

ベルツ通りを歩く

2007年04月29日 | 温泉の旅
草津温泉を世界に広めたのはドイツの医師、エルヴィン・フォン・ベルツ博士です。
日本女性の荒井花子さんと結婚し、その後(明治11年頃)に草津温泉を訪れているのです。
泉質の分析から温泉の入り方の指導もしたようです。
おいしい空気と水がある草津は、高原の保養地として最適だと紹介。
自らも私費を投じてクアハウスを作るほどの入れ込みようでした。
ベルツ博士のおかげで、草津は世界的な名湯の地になったのです。

博士は、東大医学部の前進、東京医学校で長年にわたり指導しました。
帝国大医科大の名誉教授になり、明治天皇と皇太子の健康管理に務めたということです。
また、国民の健康衛生面で尽力したこともあり、勲一等瑞宝章・旭日大綬章を受章しています。

昭和初期に、花畑から少し行った西の河原に顕彰碑が建立されました。
博士が生まれたテイッヒハイム・ビッシンゲン市と草津市は姉妹提携を結んでいます。


博士にちなんだ名前の通りが「ベルツ通り」です。
この辺一帯は、静かな別荘地のようで、ペンションがたくさんあります。
その数の多さにちょっとびっくりしました。
それもそのはず、草津は、日本のペンション発祥の地だったのです。
草津に行き、初めて知りました。
草津温泉の花畑からは、少し離れていますが、アカマツや雑木の林の中にあるのです。
閑静なところですから、散歩には最適です。
ペンションに泊まった翌朝、散策していて見つけたのは…。
足に優しい「木の路」でした。
ベルツ通りから少し奥に入るとあちこちにありました。
なんだか懐かしさを覚えながら歩きました。