二〇二四年十一月二十四日(日)。
早朝(午前五時)。ピュリナワン(成猫用)とヒルズ(腸内バイオーム)の混合適量。
朝食(午前八時)。ピュリナワン(成猫用)とヒルズ(腸内バイオーム)の混合適量。
昼食(午後一時)。ピュリナワン(成猫用)とヒルズ(腸内バイオーム)の混合適量。
夕食(午後六時)。ピュリナワン(成猫用)とヒルズ(腸内バイオーム)の混合適量。
先日プルーストの文庫分を詰めてあるダンボールをがさごそやっていたタマ。飼い主の匂いが染み込んでいるので仕方ないなあと思っていたのだが今日はなんとハン・ガン「別れを告げない」の背表紙を軽く甘噛みしている。
おいおいタマさん、それ買ったばかりで飼い主まだ読んでない。ダメだよ。
なんで?
うん。日本の大都市の大型書店じゃ「少年が来る」ばかり売れまくっててマス-コミもそればかりせっせと宣伝してるんだけど実をいうと「別れを告げない」とセットで読まなきゃ今の日韓関係の微妙な揺れ具合なんてわかりっこないのさ。で、年末年始の読書のために近くの書店に頼んで取り寄せてもらったばかりなわけ。
そんなもんですか。
ようやくって気持ちもある。飼い主の実家から自転車で十分くらいのところに吉田寮っておんぼろの学生寮があってさ。三十五年以上前の話になるけど学生時代にときどき顔を出すと日韓の話題だけで五、六時間くらいは費やしてた。深夜になると一度眠って翌日の朝からまた話の続きが始まる。でさ、深夜にみんなが寝静まった頃に寮の外に出て深呼吸してると野良さんが通りかかるんだ。猫はその頃から吉田の森周辺で愛されキャラだった。特に学生には。ジャズの中古レコード店とか古書店とかが集まってたんだけどお店のそばにいつも野良猫の姿がちょろっと見え隠れしてたな。
タマが生まれるずっと前からそうだったんだ。けど「別れを告げない」は何でさほど話題になってないの?
なってないことはないんだ。ただ在日コリアンの話を深掘りしていこうとするとそそくさと逃げ散ってしまう読者が日本では今なお多いってことだね。
日本のは読まないの?
読みたいんだけどそんないっぺんに買えない。在日コリアンの多い大阪の生野や鶴橋には障害者介護でしょっちゅう出入りしてたから飼い主としちゃあそんな思い入れもある。あ、生野周辺でも野良猫は結構可愛がられてたんだぞ。
猫冥利につきる話だなあ。それはともかくこれからぐぐっと読ん込んで猫みたいにしみじみ匂いをこすり付けようってことなんだね。
そりゃちょっと違
黒猫繋がりの楽曲はノン・ジャンルな世界へ。マシュー・ハルソール。モーダルな演奏が特徴的。スピリチュアル的な響きはコルトレーンを思わせたりもするが実験的により幅広くクールな音を送り出し続けている。