ちょっと前まで、家で使っていたトイレットペーパー(TP)、どうも使い心地がよくありませんでした。
紙の質には問題はありません。普通に使えます。
紙の色にも問題はありません。普通の色です。
問題というのは、ミシン目
です。
どうも、ミシン目の間隔が私のイメージ(?)と合わないのですよ。
1セクションじゃ短めだし、2セクションだと長すぎる…。
感覚だけで、引き出して、紙を切ろうとすると、ちょうど1.5セクションの辺りなのですよ。
しかたなく、1セクションで切り取ると、ペーパーホルダーから0.5セクション分がはみ出して、びや~ぁと見た目も悪い
(右の写真はその状態を写したもの)。
このTPを使い出す前には、こんなことはなかったような気がするものですから、単にこのTP(ブランド/商品)だけが、妙な間隔でミシン目を入れているんだと思っていました。
そこで、次から使い出すTP(懲りた
とばかりに、別のブランド/商品です)と比較してみました。
すると、困ったことに、1セクションの長さは両者ともほとんど同じで、使いごこちの悪かったTP(下の写真では右側)が22,5cm、今使っているTP(同じく左側)が23.5cmです。
この1cmの違いが、私の違和感を解消できるとは、ちょっと考えづらかった…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bz/toilet.gif)
もしかして、JIS規格か何かでミシン目の間隔も決まっているのでしょうか?
さっそく調べてみました。
TPの規格は、「JISP4501」のようです。
この規格には、「衛生的で適度の柔軟性があり、水にほぐれやすく…」といった品質に関するものや、その品質の計測方法とか、商品への表示に関するものも規定されていますが、この際、それらを省略しまして、肝心のサイズの規定を示すと以下のとおりです。
紙幅 114mm±2mm
1巻の長さ 27.5m、32,5m、55m、65m、75m、100m
(許容範囲はすべて0~+3m)
芯の内径 38mm±1mm
巻取りの径 120mm以下
以上。
ありゃ? これこそ肝心の「ミシン目の間隔」についての規定はありませんな。
確かに、紙幅や芯の内径、巻取りの径がバラバラだと、TPメーカー以外のメーカーがペーパーホルダーを作るときに困ってしまいますが、「ミシン目の間隔」に対する感覚は個人差によるところが大きいですのものね。
でも、JIS規格は無くとも、業界標準っつうか、デフォルト値があるのではないかと、更にWebを彷徨いましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bz/toilet.gif)
まず見つかったのはこちら(⇒サイトへ)。
このサイトによれば、
あの間隔は22.8cmと中途半端な長さ。なぜ、そんな長さになったのかというと、1920年時代のアメリカのトイレットペーパーはミシン目とミシン目の間を一枚の紙と考えていた。その時のサイズが4.5インチ。センチにすると、11.4cm。
その11.4×11.4のサイズは手のひらサイズで使いやすくその大きさが定着した。
日本はそのアメリカのトイレットペーパーを作る機械を輸入し、そのまま製造していたのを、ミシン目を入れる機械の歯を半分に減らし、長さが今の倍である、22.8cmになったのだという。
う~む。ミシン目の間隔の標準は11.4cm×2=22.8cmですかぁ。
私としては、11.4cm×11.4cmのサイズ(3セクション使う)がちょうど良いんですけど…。
かと思うと、こんなサイト(⇒こちら)も見つかりました。
この方の貴重な研究によりますと、ミシン目の間隔は、29.3cm、22.7cm、24.0cm、16.5cm 、24.5cm、23.0cmと、てんでバラバラなんだそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bz/toilet.gif)
ということで、先日まで使っていたTPの「ミシン目間隔が長すぎる感覚」は私の錯覚なのか、それ以前に使っていたTPは16.5cm間隔のものが多かったのか、さっぱり判りません。
そして何とも不思議なのは、現在使っているTPが、23.5cmの長さながら、かなり自然に2セクション繰り出して使えているということです。
1セクション22.5cmだった前のTPが「1セクションじゃ短めだし、2セクションだと長すぎる」感覚だったのに、1セクション23.5cmの今のTPだと2セクションがすんなり来る…。
いったいどうしたことでしょうか?
紙の厚さ? 紙の手触り? TPを回転させる感触?
謎は深まるばかりです
。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bz/toilet.gif)
随分前のことになりますが、春風亭小朝の落語のマクラで、「新開発の飛行機の翼が、どうしても付け根から折れてしまうので、対策を全社から募ったところ、お掃除おばちゃんが『ミシン目を入れる』という案を出してきた。その理由を問われたおばちゃん曰く『ミシン目で切れたトイレットペーパーを見たことがないもの…』」。
この小咄は、旧ソ連のジョークがオリジナルの模様です。
このジョークのオリジナルはこちらでどうぞ。
このサイトに載せられたジョークの中で、わたし的には、
国営のマッチ工場が火事で全焼した。
燃え残ったのはマッチだけ。
が好きだなぁ・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bz/toilet.gif)
TPネタでここまで引っ張ったんですから、もう一題、プチネタを。
日本のTPの紙幅は、上記のように米国と同じ11.4cm=4インチ1/2ですが、欧州ではメートル法に基づいた10cm幅が主流なんだそうな。
確かに、欧州のTPは幅が狭かった気がします。
それにしても、この記事のカテゴリー、「トイレからの脱出」でいいのかな…![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bz/catface.gif)
こんなTPもありました:トイレでホラーを読むって?