エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマの子どもを癒すもの

2016-03-24 01:58:44 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
豊かな国土とそこに根を下ろして生活していることが国富
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 繰り返しですが、いつでも、トラウマを負わされた子どもにとって大事なのは、やり取りのある関係です

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第11章、「癒しのやり取り」に入りますp.232、始めの方から。

 

 

 

 

 

 ピーター、ジャスティン、アンバー、ローラのような子どもをいやしたものは、その子のまわりの人たちでした。彼らの家族、友達、その子どもたちに敬意を払った人たちで、子どもの弱さや脆さにも踏みとどまり、その子どもたちが時間を掛けて新しいことが出来るように、粘り強く助け続けた人たちです。それが、テッドにチームの統計を取るようにしてくれたコーチでも ヴァージニアにローラの育て方を教えた養母でも、ピーターのことをかばい守ってくれた1年生でも、あるいは、たくさんの私の患者さんたちの、驚くべき養父母さんでも、すべての人が一番大事なセラピーをこの子どもたちにしてくれたんですね。というのも、この子どもたちが一番欲しいのは、豊かな人間関係だったからでした。その豊かな人間関係こそは、子どもたちが居場所を見つけ、大事にされる場だったんですからね。

 

 

 

 

 

 私どもサイコセラピストは、発達トラウマを抱えた子どもたちを「治療」するのは、自分達だと思いがちでしょうね。ブルース・ペリー教授も児童精神科医ですから、同様だと思います。

 しかし、ブルース・ペリー教授は、発達トラウマを抱えた子どもを癒すのは自分達医者だ、とは言いませんね。さすがですね。本当の癒しは、子ども等の身近な人たち、その人たちと共に居る場が、子ども等の居場所になり、その人たちが子どもを大事にしてくれること以上に、子どもの癒しになるものはありません

 

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