エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

あなたは「捨て身」になれるかな? 命と時間

2015-08-13 07:06:34 | エリクソンの発達臨床心理

 

 特に大人になる時期は、それまで人生で培って来たものが、大事になります。謙虚を装っても、バカ丸出しの、チッチャナ「大人」もいれば、野村實先生先生のように慎み深いのに、人格の香漂うような人もいます。それもこれも、それまでの人生で培ったものが自ずから出てる訳ですね。ですから、隠したり、装ったりしても、すぐにそれと分かります。

 The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』、p67の第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 procreativity 「子どもを作る力があること」は、単に次世代を育むことの副産物以上の段階なのかしらね(1980c)? (と問うたことがあります) どんな形であれ、性的な出会いをすれば、性器はある程度興奮しますし、原理的に、妊娠しますから、子どもを作ることには心理生物的なニーズが無視できない、と思われます。とにかく、若い大人の力(intimacy インティマシー 「異性や異世代とやり取りのある関係ができる」様になるのか? 対 isolation アイソレーション 「異性や異世代とやり取りができず、支配したり、ホッタラカシにしたりする」様になるのか?、という前の舞台[の人生の分かれ道]で身に着けた)、すなわち、捨て身になって、身も心も一つになるようにお互いを価値ある存在だと認められる力があることは、遅かれ早かれ、互いが「本当に面白い」と思うことが劇的に拡大することになります。それから、自分達が共に生み出し、共に世話をしてきた、人や物事に対して、命と時間を掛けて、関わるようになります。

 

 

 

 

 ここも大事です。大人は、自分が産み育てている、人や物事に対して、捨て身になれるかどうかで、本物の大人なのか? それとも、見せかけの「大人」、魂が0才のお子チャマなのか? か分かります。運命の分かれ道は、捨て身になれるかどうかで、決まってくるんですね。それは、命と時間を掛けることです。命を使うこと、すなわち、使命は、時間を掛けることなんですね。困難があっても、ヴィジョンに時間を掛けることが、使命になります。

 

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