ペネベーカーさんのもう1つの実験でも、トラウマのなった経験を正直に告白することが、自律神経系の調子を整えるまでの回復に繋がると言いますね。
ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第14章 Languare : Miracle and Tyranny「言葉 :奇跡も残虐も(、もたらすもの)」p.242の、第5パラグラフから。
ストレスの多いいろんな経験は、それが離婚であろうと、卒業試験であろうと、一人ぼっちであろうと、自律神経の働きに悪い影響があります。しかし、これは、ペネベーカーの研究の時点では、論争の的になっている考え方でした。ペネベーカーの実験に基づいて、オハイオ州立医科大学の研究チームが、自分のトラウマについて書いた学生の集団と、表面的なことを書いた学生の集団とを比較しました。またもや、自分のトラウマについて書き出した学生たちは、学生保健センターに行く人が比較的少なかったし、自律神経の働きが良くなるにつれて、より健康にもなりました。自律神経の働きが良くなっていることは、血中の、Tリンパ球というナチュラル・キラー細胞の働きと他の自律神経のマーカーによって図りました。この効果は実験の直後に最も顕著に現れましたが、実験の6週間後も持続しました。世界各地で行われた、トラウマを書き出す実験は、その研究協力者が、大学院生でも、老人介護施設の利用者でも、医学生でも、凶悪犯罪の囚人でも、関節炎の患者でも、新米ママでも、レイプの被害者でも、気が動転するような出来事について書き出すことが、身体的にも、心理面でも健康度を増すことを、いつでも示してんですよね。
ペネベーカーさんのトラウマを書き出しす実験は、世界中で追試され、その効果が証明されてる、という訳ですね。
ペネベーカーさんの実験については知りませんでしたが、私も結果的に臨床の場で追試をした形になりましたが、ファイルノートにトラウマになることも含めて、年齢ごとに、出来事とその際の気持ちを書く自分史ノートを付けてもらうことは、効果があるという感触をもってますよ。
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