病気の治療,眼の調子が悪ければ,眼医者さん。歯の調子が悪ければ,歯医者さん。胃の調子が悪ければ,内科。じゃぁ,発達トラウマ障害(DTD)の場合は?
児童精神科。でも,児童精神科は,数が少ないから,探すのも大変です。見付かったとしても,その日に病院には行けません。病院に行ってもいいですよ。でも,児童精神科で予約でないところは,おそらく皆無でしょう。予約がなければ,病院に行っても,診てもらえません。予約は数カ月先になります。発達協会が東京は北区でやっている王子クリニック,そこの石崎先生に伺ったことがあるんですが,半年先の予約が普通だそうですからね。
じゃぁ,精神科でもしょうがない,と言っても,発達トラウマ障害(DTD)のことを知っている精神科医には,出会うことができません。児童精神科医でも,発達トラウマ障害(DTD)のことを知らないんですよ。日本の精神科教育では,トラウマのことはほぼやらない。精神科医が正直に教えてくれましたよ。ですから,ごくごく少数の精神科医を例外として,ほぼすべての精神科医が,発達トラウマ障害(DTD)のことは知らない。聴いたことがあっても,その程度で,治療はできません。
第1,発達トラウマ障害(DTD)に効く薬がありませんから,医者は,効く薬のない病気は,治療できません。それは,ギャンブル依存症も効く薬がありませんから,医者がギャンブル依存症患者を相手にしないのが普通なのと,似ています。
浜松医大の杉山俊朗さん,福井大の友田明美さん,王子クリニックの石崎朝代先生,今はご自身のご病気で治療はできませんが,佐々木正美先生,元宮城県こども総合センターの医師,本間博彰さん,兵庫教育大教授で臨床心理士の市井雅哉さん…それに,発達トラウマ障害(DTD)に詳しい,サイコセラピスト,当方もその片割れですが,残念ながら,その程度なのが日本の現状です。
だいたいは,ホッタラカシか,「禁忌」が繰り返されて,重度化しているのが,関の山。姥捨て山よろしく,発達トラウマ障害(DTD)の子どもは,見捨てられているのが,残酷ですが,今のニッポンの,戦慄すべき現状なのです。
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