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ヴァン・デ・コーク教授の The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体はその傷を覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』
第17章。「バラバラな自分をまとめる:決めるのは自分」です。p.283,下から2つ目のパラグラフから。
内的家族システム(IFS)では,一つの自分の部分は,一時の気持ちやいつもの考え方とはみなされずに,それ自身が自分の履歴があり,自分の能力,自分のニーズ,自分の世の中に対する見方がある独自の心的システムとみなされます。トラウマに傷つけられた部分は,その信頼と気持ちがハイジャックされて,生まれながらに持っている価値を奪われています。たとえば,私どもは皆,子どもっぽい楽しい部分がありますでしょ。私どもが虐待されれば,その子どもっぽい楽しい部分が一番傷つけられ,凍り付いて,虐待された時の痛みとおっかない気持ちと裏切られた気持ちがいつも付きまといます。この重荷が猛毒になるわけです。すなわち,すべてを失っても否定したくなる自分になります。その否定したい自分は心の中で封印されていますから,内的家族システム(IFS)はそれを「難民」と呼びます。
非常にうまい説明ですね。イメージが伝わりやすいからです。
ニュースなどで,難民が殺されたり,食べ物がなかったり,金を巻き上げられたり,見捨てられたりする場面を見る場合がありますでしょ。否定したい自分とは,まさにそういう意味では「難民」そのものですね。
食べ物をあげなかったり,だましたり,見捨てても,何の解決にもなりません。
難民を助けたかったら,具体的に手助けが必要です。
否定したい自分を助けたかったら,具体的な手助けが必要です。
虐待で傷つくのは陽気で楽しい子どもの私,
その具体的手助けは,陽気で楽しい関わりです。
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