エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

ひとりびとりが大事 : 「≪私≫という感じ」の大切さ その3 損得勘定以上に大事な私

2015-11-01 09:23:35 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
「不思議」の不思議
  科学も、非常にスピリチュアルな悦びを基にしていることが教えられましたよね。 p360の第2パラグラフ。   ...
 

 

 

 

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の第4章、「自我と人品 : 結びの覚書」p87の、下から3行目途中から。

 

 

 

 

 

もちろん、≪私≫から≪私たち≫や≪彼(女)ら≫へと至る、代名詞が、十分な意味を帯びることになる、その発達の文脈を素描することは、とっても大事なことです。それは、この代名詞が十分な意味を帯びるのであれば、いろんな感覚器官との関係であろうが、いろんな体位やいろんな感覚との関係であろうと、世の中に対するいろんな見方にある、時空の性質との関係であろうと、構いません。

 

 

 

 

 

 エリクソンは、加藤周一さんみたいに、難しいことを実に分かりやすく、言ってくれますね。私の価値を実感することを、≪私≫という人称代名詞を、いろんな場面で使うという、至極日常的な生活の中に位置付けてくれんですからね。「私は…と思います(考えます)」と言うことは、とっても大事ですね。

 もちろん、そのためには、日ごろから自分の頭で考えて、自分の考えに従って生きている、ということが前提です。そうでなれりゃぁ、「私は…」ということが、単なる思い付きになっちゃうでしょ。

 それとは対照的に、≪私≫という人称代名詞をあまり使いたがらない(日本)人は、それだけ、自分の価値を実感しにくい日常を生きざるを得ませんね。そういう人は、日常生活の中に埋没して、自分の頭で考えないのが習慣でしょう。考えることと言ったら、「何が自分に得か」の損得勘定位でしょうね。

 

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