トラウマを負わされたクライアントは、鎮静剤、トランキライザーを使いがちなようですが、依存性が高いので使わない方が良いみたい。
ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.227の、第4パラグラフから。
私は、求められれば、私のクライアントに、弱いベンゾディアゼピン系の薬を出す場合もあります。けれども、毎日飲むためには十分なほどは出しません。私のクライアントは、この貴重な量の薬をいつ使い切るのかを決めなくちゃぁ、いけません。それで、私は、「この薬、使った時にどんな様子だったのか、日記に書いてね」って、頼みます。日記を付けてもらうことから、どんなことが、トラウマ反応の引き金になるのかを話すきっかけが出来るからなんですね。
薬の処方に、ヴァン・デ・コーク教授がいかに気を配っているかが分かりますよね。使うにしても、弱い薬を、少量、しかも、使い道を限定する、さらには、どんな時に使って、実際どうだったのかを、日記に付けてもらって、患者とヴァン・デ・コーク教授がきちんと話し合う機会を作る…。薬に頼り切ったどこかの国の精神科医療とは、雲泥の差がありますよね。
酒にも、薬にも、飲まれてはならないでしょうね。
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