エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

#怒り と #体得底

2022-12-01 05:28:00 | エリクソンの発達臨床心理
 
 



#思いやり

 #聖書の言葉 #新しい音色 #晴れ晴れ人生の秘訣 =  #3つの歓び #聖書の言葉 #1人豊か #子ども   マハトマ・まど・みちおさんの言葉からきっと......
 

「発達トラウマ障害 Enpedia」
は、内閣府情報調査室が情報操作をしているだろうGoogle検索ではなさらず、

MSN検索、あるいは、 Bing検索にて、ご参照ください。

としましたが、1日で、MSN検索、Bing検索にも、内閣府情報調査室が施したであろう、情報操作が入りました。

それだけ、「発達トラウマ障害 Enpedia」の真実が大事。

 Toys and Reasons『おもちゃ と 賢慮』 

 p.37 ブランクから。

 

 

 臨床心理の仕事で当然そうなると思われるのは,遊びでも,夢でも,全体的にハッキリしないことや解決を望んでいることは,分かり易い表現を見つけることになっている,ということです。子どもが病んでいなければ、おもちゃという小さな種とわずかな時間を,受容的な参加観察者と一緒に,使って,真ん中にあるぶつかり合いをドラマ仕立てにして見せることは、信じがたいことでしょう。万が一でも,私がそれを疑うことがあるならば,思い出すのがいいのは,30前に,私を相方にこのような積み木を作ってくれたバークレーの子ども等の暮らしを振り返る機会があったときのことでしょう。私がバークレーの子ども等と積み木療法をすることになったのは,カリフォルニア大学人間発達研究所が,歴史上もっとも重要な「縦断」研究を実施し,二十歳までの大切な記録を残したからばかりではなく,その子が30歳,40歳のなった誕生日にフォローアップもしたからです。運命と歴史は,思いもしなかった支援者や邪魔者をもたらしたことは,容易に想像がつくでしょうね。思いがけにない支援者と邪魔者が居たおかけで,それぞれの子ども等が,その人ならではの生き方が出来たわけです。しかし,12歳の時に私の前でテーブルの上に,短い時間の中で置いた積み木療法の中身と形に,それぞれのその人ならではの生き方は,驚くほどテーマが似ていることが、だんだん明らかになりました。

 1つの例を取り上げましょうね,読者の皆様の中には,嗚呼あれね、と馴染の方もおられるでしょう。『子どもの頃と仲間達』の中で触れた黒人の少年(訳注:5歳のロバート少年)を取り上げましょう。その子は寝る前に「ローン・レンジャー」(訳注:ラジオドラマ、テレビ、アニメなどで1930年代から1960年代まで繰り返し世に出たらしい)の曲を聴くのが好きだったけれども、そのテレビを突然消したのは,ローン・レンジャーは自分のことだと思い始めていたのが、一番間違いだったと気付いたのは、自分は黒人だからです,と告白したんです。その時、ロバートはにっこり笑ってこれを話してくれたんです。問題点をよく理解していたみたいです。この子も10代前半に私のために積み木をいくつか作ってくれました。その子の積み木は,2回,その子ならではの,よくできた積み木でした。すべてを目の前に示す檻には野獣が入れられて、制服を着た人たちと犬たちが見張っていました。その子が物語の形で伝えたのは「動物園」だけでした。凝縮したテーマと積み木全体は,極端に「自制した」見た目と悲しいほどピッタリでしたが,ロバートが遊び上手なのは,ロバートの豊かな才能を示すものでした。

 それから30年、最近になって,ロバートを,転居先の街に尋ねる機会がありました。ロバートはとても名前が売れていたんですが,それは,自分や人を傷つける活動と関係する10代の黒人グルーブと仲良くなり,指導してきたからでした。ロバートは,とてもハンサムで,強い男になっている見れば判りました。私に会ったことがあることは覚えていたんですが,(よくあることですが)私を相手に積み木を作ったことはほとんど覚えていませんでした。また,何をその時に創ったんですか? と、ロバートは私に訊きませんでした。ささくれた気持ちの若者の生きる道の道しるべを示す力はどこから来るとお考えですか? と私が問うた時に,ロバートは次のような趣旨のことを述べました。「あの子らは、私が強い,と見れば判るんですし,私自身が粗暴な人間であると感じ取っているんです。しかし,あの子らは,私は自分の怒りを上手にコントロールできている見れば判るので,私が大事にしてることを破って怒りを爆発させるようなことはすまい,と心得ているんです。ですから,私の言うことを従聴くわけです。」と。これは,これまで私が耳にしたことがある,非暴力について語った語りの中でも,出来が善い語りです。この非暴力の言葉は,ロバートが10歳ちょっとの時に作ってくれた積み木に,繰り返し現れた最深欲求と,見事なほどピッタリ一致している様に見えました。積み木に繰り返し表現された最深欲求とは,たとえ目の前に荒野の試みがあっても,教えに従い本音で生きることが許されるならば,乗り越えられる,ということでしたね。

 見れば判る力が育ち自由になる新しい見通しが育ったおかげで,このロバートさんは,子どもの頃,ニコニコしながら,大人の言うことに従っていたところを遥かに凌ぐことになりましたね。すなわち,ロバートさんは,自分の身体の中に怒りがあることに気付いたけれども,その怒りを腑に落ちたものにすることも出来たんです。

 

 

 なんで自分には、あの怒りがあるんだろうか? 頭も上手に使えないんだろうか?

 エリクソンとの積み木療法を通して,あの怒りが腑に落ちると同時に,頭と身体を共に使う術を体得底にしたに違いありません

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