誰の言葉だと思いますか? 写真がすでに出ていますから、分かりますよね。これは、高倉健さんの遺作となった「あなたへ」のロケ地、小倉北区の映画館「小倉昭和館」の館主、樋口智巳さん(54)に、高倉健さんが送った言葉だそうですね。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_kitakyushu_keichiku/article/127933
11月10日に亡くなった高倉健さんの追悼番組が、あちこちの局でやってますでしょ。私は今日のタイトルの言葉が心の残りましたね。この人も、自分と対話をしていたんだなぁ、とすぐに分かりましたね。
もともと私はそれほど高倉さんの映画を見てません。任侠映画は好きじゃぁありませんしね。今まで見たのは「幸せの黄色いハンカチ」と「動乱」くらい。しかも、映画館ではなくて、テレビで見たものです。ですから、高倉健さんのことは、あまり知りませんでした。
さっき見たクローズアップ現代では、「人を想うこと」が最も美しいこと、「感じること」が大事なこと、という信条を高倉健さんが大事にしていたことを強調していましたね。これも自己内対話、自分自身と向き合うことなしには、決してできません。それは孤独を、1人の孤独にしなかった、見事な生き方と不可分に結びついたものなんですね。それは「孤独の時間」に聞こえてくる≪自分の声≫を、映画を通してし表現する、ということと直結していたはずです。高倉健さんのことは皆目知らない私でも、心についてずっと感じ、考えて来た、1臨床心理学徒として、ビィビィッと感じてしまいます。
イチローさん、本田圭佑さん、五嶋みどりさんに、それから今日の高倉健さん。まじめに「仕事」をしようと思えば、自ずから「自分自身と向かい合う」生き方・生涯を送ることができます。
そして、私は思います。
「是は誰にものこすことの出来る生涯ではないかと思います」と(鈴木範久『近代日本のバイブル 内村鑑三の『後世への最大遺物』はどのように読まれてきたか』p198)。
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