エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

薬はあくまで、補助みたい

2016-01-13 05:03:55 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
「腑に落ちない」をゴマ化さない 吉本隆明さん
  吉本隆明さんのことを、NHKが「戦後史証言プロジェクト 日本人は何をめざしてきたのか 知の巨人たち 第5回」で取り上げています。http://www.nh...
 

 

 人間は、戦場に行ったら、5人に1人が、向精神薬の厄介にならなければならず、何千億円もの薬代を負担しなくてはなりません。戦争程バカゲタことは、ありませんね。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.226の、フランクの後の第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 ところが、どんな薬も、トラウマを「治す」ことなどできません。薬は、身体の不調の兆しを弱めることが出来るだけです。それに、薬をやったからと言って、自分で自分をコントロールする訓練にはなりませんよ。薬がしてくれるのは、気分と行動をコントロールすることくらいで、しかも、いつも代価を払わなくちゃいけませんでしょ、というのも、薬が効くのは、関わり合い、動機づけ、痛みや喜びを司る科学的な仕組みをプロックするからですね。私の同僚の中には、楽天的な人もまだいますよ。真面目な科学者らが、脳の恐怖の回路を奇跡的に元通りにする、いつ見つかるとも分からない、魔法の薬を探し回っていることを議論するような会議に出たこともあります(それはまるで、トラウマのストレスが、1つの単純な回路とだけ関わっているかのような議論でしたね)。私もいろんな薬を処方しています。

 

 

 

 

 

 ヴァン・デ・コーク教授は、薬には一定程度の効果を認めていますけれども。それは非常に限定的な感じですね。薬は治療の補助的な役割があるだけみたい。

 

 

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