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ヴァン・デ・コーク教授の The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体はその傷を覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』
今宵は,シリーズで訳しているところはお休みして,脳と身体の話。
「人殺し」という言葉を裏付けるために,日本の貧しい子育て環境が,脳をいかに破壊しているのかを知ってもらいたいと思うからです。そこで,脳の話の部分から,特に大切なところの翻訳をします。
第5章。「身体と脳の繋がり」です。p.86,第2パラグラフから。
しかし,来る日も来る日も,優しく語り掛けたり,微笑んだり,合図を出したりすることから,腹側にある迷走神経複合体(VVC)(訳注:従来,自律神経とされていたものを,3つの脳神経に分けて,消化,吸収,排せつ,睡眠など一番基本の働きを司り,副交感神経として働く,背中側にある迷走神経複合体と,お母さんからオッパイをもらい,お母さんから関心を世話を受けるために発達した脳神経で,対人関係や落ち着いた気分を司る社会的脳神経の,腹側にある迷走神経複合体と,「戦うか逃げるか」を司る,交感神経の3つに分ける)を育てながら,気持ちが通じ合う関係を育てることができます。こういったやり取りがお母さんと赤ちゃんの間であると,赤ちゃんは,周りの大人と,気持ちを合わせることができるようになります。腹側迷走神経複合体(VVC)は,おっぱいを吸うこと,飲み込むこと,表情,喉ぼとけの音を司ります。このような働きが赤ちゃんの中で刺激されると,赤ちゃんは,嬉しくなり,安心しますし,将来の対人関係すべてを基礎になります。私の友人の,エド・トロニックによれば,その昔は,脳が司令塔とされましたが,今では,体験が脳を作る,とわかっています。
ですから,対人関係がまずい人がこれだけ多いのは,0歳,1歳の養育環境が殺人的で,社会的脳神経の腹側迷走神経複合体が育っていない,から,と分かりますでしょ。
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