エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

あなたの世界は、何色?

2015-11-15 09:01:34 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
菜根譚 根っこの話し
  菜根譚。私は知りませんでしたね。今月の「100分de名著」。取り上げられているのが、明時代(日本だと、戦国時代から江戸時代初期)に洪自誠(こう じせい)の手に...
 

 

 人は誰でも、心の底では、光を求めています。ですから、意識的にも、光に向かって、生きていないと、それは的外れということになります。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の第4章、「自我と人品 : 結びの覚書」p91の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 私自身は、体系的ではない形でしか(1974; 1977)、このようなことについて、描くことが出来ていませんが、そこでは、アメリカ人の生き方の中で、成長に対する見方を描き出そうとしたんですね。でもね、私が確信していることは、クライアントを精神分析的に観察することを続けていれば、ひとりびとりが、世界に対するいろんな既存のイメージや、変わりつつあるイメージに、無意識のうちに、半ば気付かぬ内に、巻き込まれていることについて、本質的な洞察を得ることに役立つ、ということです。

 

 

 

 エリクソンが教えてくれているように、多くの場合、自分が世界に対してどのようなイメージを抱いているのかは、意識していません。世界に対するイメージは、無意識の深いところにあるからです。ですから、自分が抱く世界に対するイメージを知るためには、深い内省が必要です。

 ところが、忙しい毎日を過ごしていることが多い日本人が、最も苦手としていることが内省ですから、自分が世界に対してどんなイメージを抱いているのかも、知らないままに生きている場合が、ほとんどですね。

 

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