エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

菜根譚 根っこの話し

2014-11-14 06:43:41 | エリクソンの発達臨床心理

 

 菜根譚。私は知りませんでしたね。今月の「100分de名著」。取り上げられているのが、明時代(日本だと、戦国時代から江戸時代初期)に洪自誠(こう じせい)の手になる『菜根譚』。根っこの話というこの本は、解説者の大阪大学大学院教授、湯浅邦弘さんによれば、儒教、道教、仏教を取り入れた「中国最高傑作の処世訓」だとか。

 私は、臨床心理の一学徒として、関心があるのは、≪私≫を育てること。件の「100分de名著」では、第4回11月26日、これから取り上げられます。タイトルは「人間の器の磨き方」。ですから、「令器」になること、立派な器になることが目標となります。

 そこで、湯浅さんが取り上げていることのいくつか。

 1つは自分の向かい合うこと。当然ですね。改めに語る必要もないくらい。

 もう1つは、ゆとりをもつこと。ゆとりを持たずして、自分と向かい合うことなどできないからでしょう。

 それから、高い志を持つこと。これは三浦雄一郎さんが言う「高い目標」と考えていいでしょうね。高い目標を持つことが、日々刻々を意識的に過ごすことに繋がるからでしょう。

 そして、言葉。眼の前の人が必要としている言葉を、サッとさりげなくプレゼントすること。言葉は尽きない泉から出てくるのですから、無限です。

 儒教を軸として、道教、仏教のエッセンスを凝縮してできた『菜根譚』が教えてくれる人生訓。不思議にも、キリスト教が教える人生訓、「(御)言葉に生きる」ことに通じています。

 

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