エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

まだまだ危うい青年期

2014-11-28 05:23:12 | アイデンティティの根源

 

 青年期になると、理想の良しあし、位置づけが分かってきます。日本人は、自分が得をしないかぎり、なかなか理想を求めないのが常。それがいつも間にか「最悪」に加担しないとも、限らない。

 p225下から5行目途中から。

 

 

 

 

 

それで、青年期は、倫理的なものの見方が、大体できるようになりますが、まだ、時には衝動的な判断に引っ張られたり、時には、奇妙な合理化に引っ張られたり、ということもあります。したがって、大人への階段が決ままっていて、早すぎる終点にもなれば、将来戻ってくる停車場にもなる、ということのが子どもに当てはまるように、青年期にも当てはまります。

 

 

 

 

 青年期は、倫理的なものの見方が大体できるければも、まだまだ危うい。ぶれやすいんですね。最低・最悪と、最高・最善のあいだで、大揺れしやすい。

 でも、今の日本は、ちょっと事情が違いそう。理想は、その基礎に、信頼がありますが、今の日本は、信頼が非常に揺らいでいますでしょ。

 理想は辺境にあり、というマックス・ウェーバーの説は、今も正しい。

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